株式会社SceneryScentは、約4年の歳月を経て開発した、匂いで購買意欲を促す嗅覚サイネージシステムAmbiscent(アンビセント)を2024年5月1日に発売開始しました。
店頭に並ぶイチオシ商品、シーズン真っ盛りの季節物、あらゆる商品の匂いで嗅覚を刺激されると、「おいしそう」「思わず手に取る」「欲しくなる」といった販促効果が実現。リリースに先がけ、効果検証のために実機を設置したトライアルを行いました。
【ほのかの果実(※兵庫県神戸市西区にある食材店)でのトライアルの様子】
「ほのかの果実」では、柑橘が並ぶコーナーに設置。前を通ると人感センサーが反応し、「オレンジの香り」をプシュっと噴射することにより瞬時に消費者の鼻に届き、購買意欲が高まった結果、売上が19%、販売数は11%増加しました。
また、株式会社ワイドレジャーが展開するゲームセンター「アドアーズ渋谷店」では、クレーンゲームの隣にAmbiscentを設置。景品の香り「いちごの香り」を体験することで、インバウンドにも大好評。言語に頼らない販促効果が期待されています。
【クレーンゲームの隣にAmbiscentを設置】
株式会社SceneryScentのCMO樫岡氏に本リリースについてお話を伺ったところ、現状活用されている企業や業種についてはリテール(小売)業界が多いそうだ。「リリースしたばかりの製品のため、リリース前の実証段階では、飲食業界、オフィス空間などの運営をされている不動産業界、遊園地などのエンタメ業界など、多岐にわたる業界の方にご興味を持っていただいている」といいます。
また、今後の活用が見込まれる企業や業種としては、オフィス空間、インバウンド向け宿泊施設、公共交通機関など、消費者や利用客に対して、視覚や聴覚以外にも訴えかけられる広告効果を向上させたい場所への導入が期待されるそうだ。
Ambiscentの強みについては、「香りが空間全体に広がるのではなく、ピンポイントに届けたいターゲットに対して届けられる点。他社製品と比較しての特徴は、特定のエリアに限定して香りを届けることが可能です。これにより、導入企業のコンセプトによって任意のエリアのみを香りで区分けすることもできます。狙ったところに香りを届けられることから、無駄なく効率的に香りの効果を活用することができます。
また、デジタルサイネージと連動させて使用することで、視覚・聴覚・嗅覚への広告として、相乗効果も期待できます。香りによって顧客体験の向上を図ることで、商品への興味関心、店舗への親近感や好感が生まれることが期待されます。それらが導入いただいた企業にとっての他社との差別化やブランド力強化に繋がるものと考えている」と樫岡氏は話す。
視覚的な情報が多い中で、匂いは人々の印象にも残りやすく、また他広告との差別化が図れます。また、匂いがあることで、その商品を購入した後のイメージもしやすく、商品を手に取ってもらう機会が増える有効な手段だと感じました。どのような場所で活用が広がるか、今後が楽しみです。