ヘアサロンに1人1台ずつ設置されたデジタルサイネージに広告配信が可能なメディア「be&clip」。2021年2月にローンチされたばかりの新しいメディアについて、運営元である株式会社アスコンの関根様と、美容室の運営会社である株式会社ヤマノホールディングスの庄司様にお話を伺いました。
――be&clipについて、概要を教えてください。
2021年の2月にスタートした新しい媒体で、2021年6月現在、ヤマノホールディングス様の美容室店舗を中心に約500台を設定させて頂いています。美容室で手持ち無沙汰なお客様に対して、雑誌の代わりに楽しんで頂けるようなコンテンツをタブレットで放映し、その合間に主に女性をターゲットとした広告を配信しています。タブレットは1人1台で、鏡の前に置かれています。
――媒体資料によると、タブレットには顔認識の機能がついていますよね?
そうですね。コンテンツを垂れ流しで放映するのではなく、きちんと着席している時にのみ放映されるような仕組みになっています。時間的には数秒ですが、カメラが顔を5回認識すると放映が始まり、席を外すと再生中のコンテンツが終了した時点で再生が止まり、また着席した時点で続きが再生されるようになります。
――放送されるコンテンツはどのようなものになりますか?
女性の方が多いので、料理やフィットネスなどのHow to的なものが多いです。最近は旅行関連のコンテンツが増えてきています。タブレットの画面に、コンテンツの詳細情報を確認できるボタンが設置されておりますが、旅行関連はこのボタンをクリックされる比率も高く、人気があるようです。ロールは30分1ロールです。
――動画はユーザーから好意的に受け入れられているのでしょうか?
そうですね。美容師さんとの話のキッカケにもなりやすいですし、雑誌を見るよりも動画の方が楽しいといった声は多く頂いています。もっと色んなコンテンツを増やしてほしいという要望も頂くので、皆様楽しんで見て頂いているようです。
――視聴ユーザーの特徴について教えて下さい。
男女比は女性が80%ですね。
現在はヤマノホールディングス様の店舗比率が高く、ヤマノ様の店舗は50代以上のお客様が多いので、年齢層は高めになります。最近は20~30代が中心の美容室も増えてきておりますので、幅広い年代にアプローチが可能です。
――シニア層も多いというのは特徴的ですね。広告メニューについても教えて下さい。
基本的には全店舗での配信で、30秒もしくは60秒での配信になります。関東の店舗が全体の70%程度を締めていますので、2021年7月からは関東限定メニューもスタートします。将来的にはシニアが多い店舗、若者が多い店舗などのセグメントも考えていけるかなと思っています。
――出稿事例について教えて下さい。
リリースしてまだ間もないのですが、女性向けの化粧品、美容家電、美容クリニック、女性向けの時計、コロナ対策の消毒液、住宅系、動画配信サービス、女性に人気の高い自動車メーカー様などにご出稿頂いています。他にも健康食品メーカー様など、女性をターゲットとしたクライアント様とは相性が良いと思います。
――シャンプーなど美容室と競合になるような商材はNGですか?
いえ、そこはケース・バイ・ケースですね。具体的な商材によって、都度検討させて頂いています。
――反響事例についてのレポートはありますか?
はい、毎月視聴レポートを無料で提出しています。総再生回数はもちろんですが、日別・曜日別・時間帯別・地域別の統計や、「詳細」ボタンをタップされた回数なども含めて提出しています。
――美容室内のサイネージは最近増えてきていますが、be&clipならではの強みはありますか?
タブレットを設置する美容室側としては、そのお店やグループの自社広告も流せるというメリットがあります。
広告出稿されるクライアントにとっては、他の美容室サイネージが1週間単位の放映が多い中で、be&clipは基本1ヶ月の長期間での放映が可能という点です。もちろん、ご要望によっては2週間メニューや、2カ月以上の長期出稿での割引もございます。また、基本は30秒単位ですが、15秒、60秒、90秒といった長い時間での放映も可能です。
また、ターゲットとなる年齢層が若者からシニアまで幅広いというのも強みの一つです。
――今後予定している展開はありますか?
コンテンツについは、6月から自社コンテンツを強化して行く予定です。旅行系のコンテンツが人気なので、鎌倉などの人気の観光地をセレクトして、旅行番組的なラインナップを増やしていきたいと思っています。
また、コンテンツや広告動画から、より「詳細」ボタンをタップして頂くための機能説明の動画作成も検討しています。
広告メニューについては、サイネージ以外にも、サンプリングやポスター設置などのメニューも追加し、よりトータルでのアプローチができるようにしていく予定です。順次設置先の美容室も拡大しており、年内には3,000台程度、1~2年後には10,000台を目指して取り組んでおります。