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魔法のような演出?ブラックサンダー30周年広告について担当者に聞いた
「ブラックサンダー」などのお菓子を販売する有楽製菓株式会社は、ブラックサンダー発売30周年を記念した企画を2024年9月から開始。最初の企画として「社長に雷を落とす」交通広告やWebムービーシリーズ「40円のアンハッピー」などが展開されました。
【渋谷駅で掲載された広告の様子 ※アドクロ編集部撮影】
今回の企画は、30周年記念プロジェクト「30の楽雷(らくらい)」と称して、“30個のイナズマ級に楽しい企画を届ける”ことをコンセプトに展開。特設サイトでは、現時点で10個の企画が掲載(2024年9月13日時点)されており、1年をかけて30個の企画が展開されるといいます。
その中の一つである「社長に雷を落とす」交通広告は、2024年9月2日~9月8日の期間で渋谷駅に掲載。広告には、ブラックサンダーを両手に持つ有楽製菓社長の姿と、「社長に⚡(雷)を落としてください。」という文字が書かれており、フラッシュを焚いて広告を撮影することで、雷に打たれた社長の姿とともに30周年のテーマである「30の楽雷」が浮かび上がるという仕掛けとなっていました。
本企画を担当した、株式会社博報堂でクリエイティブディレクターとコピーライターを務める荻原海里氏によると、2023年の12月ごろから企画の検討を開始。渋谷で展開された広告では、広告面をフラッシュ撮影をすると、「社長に雷が落ちる」という斬新な演出となっていました。
企画のポイントについて萩原氏は、
「ブラックサンダーのイナズマと、フラッシュのイナズマが同じだと気づいたことが企画の出発点です。ただメッセージ広告を掲出するだけではブラックサンダーらしくない。ブラックサンダーという遊びゴコロのあるお菓子として、ユーザーさんが楽しめるODM(Out-of-Home Digital Media:デジタル技術を活用した自宅以外の屋外で商品やサービスの宣伝を行う広告メディア。駅前広告、街頭ポスター、屋外看板など)にしたいという狙いがありました。もちろん、河合社長が大変ユーモアがある素晴らしいお人柄だったからこそうまれた企画だと思っています。」
【フラッシュ機能を利用して撮影した様子 ※アドクロ編集部撮影】
「ポイントは30周年のスタートに相応しい、楽しくてインパクトのある企画であることです。ブラックサンダーが世の中を楽しませるお菓子であることが体現される広告になったら嬉しいと考えていました。ブラックサンダーの30周年はまだ始まったばかり。これから1年間、楽しい企画がどんどん発信されていく。そんなワクワクが予感される施策になっていたら嬉しいです。」
今回、30周年プロジェクトの1つとして「社長に雷を落とす」広告が展開されたようですが、1発目からインパクトのある施策であったように感じました。「雷」というブランドのシンボルを活用し、製品名とキャンペーン名を絶妙にリンクさせ、ブランドアイデンティティとの強い一体感が生まれているようにみえました。
また、消費者をただの観客ではなく、広告の一部として巻き込む参加型のアプローチを採用しています。これから1年間にわたって展開される「30の企画」への期待値を高める、ユニークな取り組みだったように感じました。今後の展開にも注目していきます。
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