海外でも活躍するミュージシャンが入社式にサプライズ登場されたニュースを覚えているでしょうか?本日はその入社式の企画・運営を担当された株式会社アウトソーシングテクノロジーの雇用戦略本部 HR企画課の後藤様にインタビューさせていただきました。
多くのメディアでも取り上げられた入社式の舞台裏にどのような想いがあったのか。そしてどのような反響があったのかについて伺っています。是非最後までお読み下さい。
株式会社アウトソーシングテクノロジー
雇用戦略本部 HR企画課
後藤様
■今回インタビューさせていただいた企業様
・企業名:株式会社アウトソーシングテクノロジー
・事業内容:国内技術系アウトソーシング事業
・広告出稿目的:入社式会場での新入社員歓迎のため
—この度はインタビューにご協力いただきありがとうございます。まず、アウトソーシングテクノロジー様の事業内容について教えてください。
弊社は、エンジニア(技術者)派遣・請負によるテクノロジー(技術)支援を行っている人材サービス事業の会社です。設立以来、さまざまな業界のお客様へのサービス提供を通じ、現場の課題解決に取り組んでまいりました。
現在、グループ2万名を超えるエンジニアが所属し、所属エンジニアの数で国内トップクラスとなっています。エンジニアの専門分野も多岐にわたり、IT、機械、電子、電気、ソフトウェアに加え、建設、医薬など産業の垣根なく活躍しています。
また、「人材」と「最先端テクノロジー」をセットにしたソリューション・サービスを展開し、ARやRPA等の先端技術を活用した、業務効率化や遠隔支援によって現場のDXを推し進める支援も行っています。
—今年の入社式は大きな話題になりました。企画された背景を教えてください。
弊社は2011年にアウトソーシンググループになり、2013年から新卒採用を本格的に開始しました。最初は30名ほどの採用からスタートしましたが、採用ニーズは年々高まっていき、2019年頃から新卒採用人数が2,000名を超えるようになりました。
日本国内でもトップクラスの新卒入社者を迎える企業となり、社会的責任もあると認識していると同時に、新入社員が会社の一員として迎えられる初めての日を大切な1日にしたいという想いを強くもっています。
毎年、新入社員の記憶に残るような思い出にするためにできることは何か、数か月かけて企画を考えていくのですが、今年の新入社員のことを考えたときに大学生活の半分以上がコロナ禍で我慢を強いられることも多く、満足のいく時間を過ごせなかったのではないかと思いました。
内定式もオンラインだったため、入社式が初めて同期と直接顔を合わせる場になります。同期と初めて会う場所を記憶に残るものにしたい、大変な時期を乗り越えてきた新入社員達に会社として歓迎している気持ちを伝えたい、そのために入社式でできることは何か。そんな想いから、新卒採用部が中心になって企画を考えていきました。
入社式の様子
—企画のテーマなどはあったのでしょうか?また、ゲストのご招待以外に行ったことも教えてください。
新入社員の大切な1日となるよう記憶に残るものにするという軸は変わっていないのですが、4年ぶりのオフライン開催だったので「やっと会えたね」というテーマを持っていました。
国内最大規模の入社式ということもあって、会場は有明ガーデンとなりました。最初は会場最寄り駅である有明駅を通るゆりかもめの車内をジャックしようという案もありました。全ての車両をジャックするのが難しく、一部の新入社員だけでなく全員に同じ経験を共有してもらいという想いから断念しました。
最終的には、入社式会場である有明ガーデンのフラッグやサイネージなど、新入社員が通るであろうあらゆる導線上に新入社員への歓迎メッセージやクリエイティブを出すことにしました。
また、入社式はグループ全体で行っているのですが、アウトソーシンググループはさまざまな事業の会社が集まったグループで、各社ブランドもカラーもまったく違うため、多様性を尊重しようということから、クリエイティブにはグラデーションを採用することにしました。
会場までの導線にあるフラッグや柱サイネージ
屋外サイネージ
会場に向かう通路上のフラッグ
—反響はありましたか?
ありがたいことに、多くのメディア、SNSでもたくさん発信していただきました。
ただ、こういう企画って、その時話題になって終わりではなくて、「こんな素敵なことやられてるんですね」と後になってから反響をいただくこともあるんです。
2020年には、新入社員から募集した同期に向けたメッセージをモザイクアートで展開した「会えなくても一生同期だ2020.4.1」の新聞広告で新聞広告大賞をいただいたり、2021年の内定式では1,700名の内定者がオンラインでジグソーパズルを解いたというギネス世界新記録をとったりしました。
もちろん、私たちは新入社員の記憶に残るための企画として考えた内容ではあるのですが、こういう取り組みを積み重ねていくと、採用や社外の方と会う場面でも、見ましたと言っていただくことがあります。企画の背景にあるストーリーや想いをお伝えすると、会社の文化を知っていただくきっかけにもなるので、やってきて良かったと感じています。
—アドクロをご利用いただいたのは初めてでしたが、使っていただいて良かった点はありますか?
ゆりかもめをジャックしようという案がでて、それができるところをネットで検索していた時にアドクロに出会ったので、利用させていただくことになりました。利用するのは初めてでしたが、非常にタイトなスケジュールにも柔軟に対応いただけて助かりました。
最終的に、ゆりかもめジャックは断念したのでアドクロには会場までの導線上にあるメディアについてアレンジいただくことになりましたが、大きなビジョンには何時からしか映せないから使えないとか、ここは何時以降じゃないと近隣に迷惑がかかるから出せないといったことを、会場側と弊社の間に入ってフットワーク軽く調整いただけたのはありがたかったです。
おかげさまで、会場に到着するまでの導線のほとんどを私たちのメッセージやクリエイティブで埋めることができました。サイネージについては、数多く放映いただくことができたので平均すると1人当たり3回程度は見てもらえた計算になります。1人でも多くの新入社員の記憶に残っていてくれたら嬉しいです。
—今後の展開について教えてください
通常の広告と違って、ターゲットが新入社員になりますので、次の企画は10月に開催予定の内定式になるかと思います。新入社員の人数が多いので全員が入る会場を探すのに苦労したり、クリエイティブやイベント企画のプロ集団ではないので、検討に時間がかかって納期がギリギリになってしまったりと今後も大変なことは多いと思っています。
ただ、新入社員にとって5年後も10年後も記憶に残るような1日にできるように試行錯誤を続けていきたいと考えています。