新聞紙面には事件・事故や政治経済のニュースなどと合わせて、企業の広告記事も掲載されています。この紙面を利用した広告を新聞広告と呼び、多くの企業に今もなお利用されている紙媒体です。
新聞広告には他の媒体にはない多くのメリットが存在します。昨今では新聞紙面のデジタル化が進み、新聞の発行部数は減少していると言われていますが、新聞の特徴を活かした広告掲出を行うことで、費用対効果が期待できる広告媒体です。
ビズ男(初心者)
新聞ってニュースとかの記事が載ってるっていうイメージが強かったです。
あまり気にしたことは無かったですが、
言われてみればサプリメントの広告や企業広告があった気がします。
アドクロ先生
ビズ男さんはあまり新聞を読まれないようですよね。
業種は問わず、マンションや高齢者住宅など不動産の広告、通販や書籍など幅広い広告が出されていますよ。
ビズ男(初心者)
なるほど。
新聞は見るとしてもテレビ欄しか見ていないので、あまり気にしたことがありませんでした。
父は毎朝新聞を広げて読んでいる人でしたので、一度父に聞いてみます!
アドクロ先生
そうですね。
新聞はシニアの方が中心と言われることもありますが、世帯主の方から家族全員へ情報が広まることもあり、若い方への影響というのも期待できないわけではないそうです。
新聞広告とは?
新聞広告とは新聞紙面を利用して行う広告手法のことを指します。
一般紙から地域誌などを含めると数多くの新聞が発行されており、シニア層を中心に高い広告効果が期待できる紙媒体です。新聞はテレビ・ラジオなどと合わせてマスメディアと呼ばれる媒体で、大多数の人へアプローチできる公共性の高い広告媒体と言われています。
古くからの慣習で広告枠のサイズを『段』で表すことも特徴の一つです。
ビズ男(初心者)
新聞広告って今でも効果があるんですか?
就活の時にお勧めされて日経新聞を読んでいたことはありましたが、若年層の多くが新聞自体を読まないイメージがありますね。
ニュースについては、スマホでことが足りることもありますが…。
アドクロ先生
新聞の購読数自体は年々減少しているようです。
ですが、今でもその購読数は他の紙媒体に比べれば圧倒的な数ですし、新聞というメディアの特性もあって正しい使い方をすることで今でも高い広告効果が期待できます。
ビズ男(初心者)
確かに一つの商圏に何万世帯っていう数の購読者がいるわけですもんね。
テレビCMと同じで、一気に認知を広げる意味では有効そうですね。
ちなみに、メディアの特性っていうのは何ですか?
アドクロ先生
新聞は事件・事故などの記事など公共性の高い情報を掲載しています。
そのため、他の媒体に掲載するよりも読者が感じる信頼性は高くなるようです。
新聞広告の種類
新聞広告はその掲載箇所やサイズによってそれぞれ区別されており、名称が異なります。新聞広告以外では聞かない名称が多く、新聞特有の広告サイズ『段』と合わさって、新聞広告への新規参入へのハードルの一つとも言われています。この新聞広告の種類と、それぞれのサイズ・メリットなどを正しく理解することで、高い費用対効果を実現させる最適な広告掲載が可能になります。
記事下広告
新聞広告の中で一番多く利用されている広告枠です。新聞紙面の記事欄の下に掲載される広告のことを指しますが、紙面全体を使った全15段の広告なども便宜上、記事下広告として扱われることもあります。
ビズ男(初心者)
広告の上に記事が掲載されていれば記事下広告になる、ということですよね。
よく1/3サイズ位の広告を見ますよね。
紙面全体を使った広告も記事下広告になるんですか?
アドクロ先生
ある程度自由な広告サイズで申し込めるものを記事下広告と理解しても良いかもしれません。
また、あくまで記事下ですので広告サイズを大きくしても紙面の下部に合わせて掲載する必要があります。
突き出し広告
突き出し広告は記事下広告の上、2段~3段を利用して掲載される広告枠のことを指します。両端に掲載することが可能で、紙面の端という場所への掲載という点から、切り抜いて使用する必要があるクーポン券などを含んだ広告掲載が多い広告枠です。
ビズ男(初心者)
これはわかりやすいですね!
記事下広告からちょこっと突き出しているから突き出し広告ということですよね。
名前が面白いです(笑)
アドクロ先生
その認識で良いと思います。
一般的なのは両端2段を利用したもので、中には3段利用して広告掲載する大型突き出し広告というものもあるようです。
記事中広告
記事欄に広告掲載が可能な唯一の広告枠で、記事と記事の間に挟み込んで掲載されることが他の広告枠に比べて視認性が高いことが特徴です。記事に挟み込む形で掲載するので、1段に10~15行程度の比較的小さい広告枠です。
ビズ菜(ベテラン)
広告は読まないという人にも見られる可能性が高い広告枠ですよね。
新聞自体が配布数が多い媒体なだけに、
視認性が高くなることは非常に効果的ですよね。
アドクロ先生
ビズ菜さんの言う通りですね。
広告枠自体は小さいですが、広告効果はかなり高いと言われています。
題字下(横)広告
新聞社名が記載されている題字の下(横書きの場合は横)に1段だけで掲載される広告枠のことを指します。アピール力の高いとして人気の広告枠で、企業広告に多く利用されています。
ビズ男(初心者)
○○新聞とか○○タイムズ、とかが書いてあるところの下(横)っていうことですね。
表紙の一番上の方だし、
確かにインパクトのある場所ですよね。
アドクロ先生
目につきやすい場所ですからね。
企業の認知向上やブランディングを考える上では是非とも掲載したい広告枠と言えるのではないでしょうか。
新聞広告の掲載枠『段』の仕組み
新聞広告は新聞社によって紙面サイズは違うものの、その多くが『段』という単位で広告枠を募集されています。紙面の縦を15段に分け、縦に何段利用するかと合わせて、横を全て利用する場合は全〇段、半分利用する場合は半〇段(〇段1/2)などと呼びます。(最近では全12段の紙面も増えています)
この段数は応募企業が自由に設定できますが、新聞広告は広告枠を全て埋めることが前提として考えられているため、一般的でない段数で応募すると新聞社によっては掲載を断られる場合もあります。
ビズ男(初心者)
紙面全体を使った場合は全15段ってことですね。
雑誌広告とかだと1Pとか1/3Pなどで表現することが多いので、不思議な感じがします。
ちなみに、1/4を使った場合は半7段になるっていうことですね。
アドクロ先生
その通りです。
多くの場合、全15段・全7段・全5段、半5段・半2段で掲載されているようです。
ビズ菜(ベテラン)
5段1/4での応募企業を採用してしまうと、残りの5段3/4を埋める必要がありますもんね。
こういうケースで広告枠が埋まらないということを避けるため、ほとんどが同じサイズで掲載されているんですよね。
新聞広告の『段』の仕組みや枠サイズについては以下の記事で詳しくまとめていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
新聞広告の枠サイズについて徹底解説!|段とか雑報って?新聞広告の相場
新聞広告の掲載費は新聞社によって異なりますが、その算出方法は独自の段組みを使った企画であることがほとんどです。
視認性の高さや、広告サイズによって費用が変わることは他の広告媒体と同じですが、記事下広告であればある程度自由なサイズで広告が掲載できる点も特徴の一つです。新聞はその発行部数で広告掲載費が変わる紙媒体で、同じ新聞社でも全国版に掲載するか地域支社版に掲載するかで大きく費用が変わってきます。
2,500万
~
4,000万
1,500万
~
2,000万
1,000万
~
1,500万
500万
~
800万
200万
~
300万
100万
~
150万
100万
~
400万
40万
~
80万
ビズ男(初心者)
同じ新聞でも全国版と地方版がありますもんね。
確かに、新聞の中に「○○県版」みたいなページがあったかも。
上の表は全国版の費用感なんですよね?
アドクロ先生
そのようですね。
広告掲載に必要な費用は新聞社によっても大きく違いますし、モノクロかカラーかでも変わってきます。
ビズ菜(ベテラン)
ちなみに上の表は全国版のモノクロでの費用だそうですよ。
カラーだともう少し値段が上がるようです。
最近だと、著名人が全15段で広告を掲載したりなど話題性のある新聞広告も増えてきましたよね。
アドクロ先生
ビズ男(初心者)
バズるっていうやつですね!
最近では広告を考える上でバズることを考慮することも重要ですからね。
拡散されることで広告費以上の効果が得られることも多いみたいですし…。
アドクロ先生
広告がSNSで拡散されることで話題になるということが最近はよくありますからね。
そこだけを考えると広告として高い効果は期待できないですが、バズることも一つの広告手法ではありますね。
新聞広告のメリット
新聞の購読数というのは年々減少していると言われています。原因として活字離れも挙げられていますが、新聞社自体が紙面からデジタルに移行しているというのも理由の一つです。数が減っているとは言え、いまだにその配布世帯数は他のメディアに比べると圧倒的な数であることは変わらず、マスメディアとして新聞広告の広告効果は今でも高いと言われています。その配布数の多さに加えて、マスメディア特有の公共性・信頼性が高いという特徴も、広告宣伝にとっては追い風と言えます。
このように新聞広告のメリットを把握して広告を掲載することで、他の媒体同様、高い広告効果が期待できます。
配布数の多さ
購読数が減少しているとは言え、未だに大部数の新聞が発行され多くの世帯に毎日届けられています。2019年時点で新聞の発行部数は3千万部となっています。この発行部数もマスメディアといわれる所以でもありますが、新聞は多くの世帯へ広告宣伝を行う紙媒体として高い広告効果が期待できます。
ビズ男(初心者)
3千万部って…大きすぎてピンとこない数字ですね。
日本の人口が1億人だとすると、約1/3の人が何かしらの新聞に触れているわけですね。
でもかなり多いっていうことは伝わってきます!
アドクロ先生
日本の人口が1億2,500万人ほどと言われています。
大体4人に1人は新聞を見ていると考えても良いかもしれませんね。
ビズ菜(ベテラン)
実際には1世帯あたりの人数を考えると、ほとんどの人が未だに新聞に触れていると考えられるんじゃないでしょうか。
コンビニでスポーツ紙・経済紙などたくさん売っていますしね。
信頼性の高さ
新聞社によって読者に与えるイメージは様々ですが、扱っている記事の内容などから掲載されている広告の信頼性も他のメディアに比べて高いと言われています。新聞を能動的に購読している読者はシニア層が中心なため、シニア層に向けてアピールしたい商材・サービスには新聞広告で高い広告効果が期待できます。
ビズ男(初心者)
確かに、ニュース番組と一緒で新聞って何故か正しいっていうイメージがありますよね。
情報の権威性があるというか、正しい情報を発信する“公共”のメディアイメージがあります。
そこに掲載されている広告も、知らず知らず同じ印象で見ているっていうことですよね。
アドクロ先生
広告主にとって広告の信頼性は非常に重要なポイントですからね。
改めて新聞広告の有用性を考えさせられますよね。
ビズ菜(ベテラン)
他にも新聞は切り抜いたり折りたたんだりして保管することができるので、繰り返し見てもらえる可能性もありますよね。
やっぱり自分で購入しているものだから隅々まで見たいって思う人も多いですし、新聞広告にはまだまだ可能性がありますよね。