展示会は多くの企業にとって自社のサービスや商品を広く認知させるための有効なプロモーション施策の1つです。
コロナ禍ではオンライン展示会も開催されておりましたが、最近では再びオフラインでの展示会も日本各地で開かれており、展示会向けの企画を考えなければならない担当者の方もいるでしょう。
しかし、そんな展示会ですがせっかくブースを作っても当日に、
「ブースに全然人が来ない」
「他の企業のブースにはいっぱい来ているのに・・・」
という経験をすることもあるでしょう。
そこで本記事では展示会での集客に失敗する原因についてとおすすめの集客施策について解説いたします。
そもそも展示会は新規顧客の獲得に有効なのか
展示会を行う企業は増えており、コロナ禍ではオンライン展示会という名前で開催しているほど需要の高い施策です。
では、そもそもなぜ展示会が新規顧客の獲得において有効的な施策とされているのでしょうか?
ターゲットが集中している
展示会は大体の場合、テーマを指定して行われます。
例えば、自動車に関する展示会やスマートフォンをはじめとするデジタル機器に関する展示会など、ある程度セグメントが切られているため自社の狙いたいターゲットを狙いやすい傾向にあります。
リアルな場で商材を展開できる
雑誌やオンラインで商材を見るのとリアルで実際に見るのとでは印象は大きく変わります。中には実際に手に触れることで魅力がはじめてわかる商品もあります。
展示会では企画次第で自社の商品を手に触れるほどまで露出させることができ、更にはブース内でのデモンストレーションなどによってユーザーにとっては説明書やパンフレットだけでは決してわからない商品の詳細を知ることができます。
ユーザーと直接対話できる
展示会では商品を手に取ったユーザーと直接その場で対話することが可能です。
企業は商品の改良のために大規模なアンケートを実施することがありますが、展示会で実際に体験してもらうことでユーザーからのフィードバックも期待できますし、やり取りを通してエンゲージメントを高めることが可能です。
魅力発信のみではなく体験の感想を貰うことがとても重要になってきます。
競合との差別化
競合サービスとの差別化を図るために企業は多くの施策を展開しています。その中には商品の使い心地や使った後の結果について触れるものがありますが、やはりユーザにとって体験していない商品を見比べて最終的に決断することは難しいです。
展示会では展示の仕方1つで競合他社と差別化することができますし、実際に体験してもらうことで違いを理解してもらうことが可能です。
他企業とのコネクション
同じテーマの展示会に参加するため、一見他企業は競合となり協業をすることはないと思われるかもしれません。
しかし、展示会は他社の行っていることを間近で見れるだけでなく、互いのニーズが合致すればより大きなビジネスへと発展させることもできる場です。大規模な展示会の場合は業界で大きな力を持つ人物に接触することも考えられ、参加者とのネットワーク構築も展示会ならではの強みです。
口コミ効果
展示会は多くの場合大規模で行われるため、メディアに取り上げられることもしばしばあります。
そんな中で他の企業が決して行わないユニークは施策を展開するとユーザーからは非常に目立ち、話題となる可能性があります。
今はSNSで情報が簡単に広まる世の中なので、展示会で行ったことが後日ネットワークを通じて大きく取り上げられることもあります。
こういった後々の口コミ効果も展示会では得られます。
なぜ展示会の集客に失敗するのか
出展が目的となっている:
展示会の集客で失敗するあるあるがこの出展が目的になっている場合です。大規模に様々な企業のサービスや商品を紹介することのできる展示会では大勢の方の来場が予想されます。しかし、多くの方が来場されるからと言ってそれが自社へ流れ込んでくるという保証はありません。出店はあくまで手段でありそもそもの目的は何なのかを考えることが重要です。
ブースデザインと展示物の工夫の弱さ:
ブースのデザインや展示物が魅力的でない場合、通りすがりの人々や参加者の目を引くことができません。鮮やかなデザインや興味を引く展示物を用意し、ブースの魅力を最大限に引き出すことが重要です。
当日のコミュニケーションの不備:
当日の展示会でのコミュニケーションが不十分であると、参加者や訪問者との関係構築や情報共有がうまくいかず、集客の機会を逃してしまいます。事前にどういったターゲットが来る想定なのかをしっかり考え、ブースに立つスタッフへ十分な教育を行うことが非常に大切です。中にはスタッフの態度が悪かったため一気にブースから人がいなくなってしまったというケースもあるようなので、気を付けましょう。
不十分な事前プロモーション活動:
展示会の事前プロモーション活動を怠ると、関心を持ってくれる人々に情報が届かず、集客が不足することがあります。適切な広告手法やマーケティング戦略を使用し、効果的なプロモーション活動を行うことが必要です。
集客のコツ、どういった施策が良いのか
そもそも集客のために重要なのは当日の集客と展示会の前に行う事前集客の2つです。それでは、展示会で出展する際の集客にはそれぞれどういった施策がおすすめなのでしょうか?
当日の集客
当日の集客は実際の来場者と対面で行うため、ブースへの呼び込みから最後の成約やリード情報の獲得をしやすい反面、他の企業との差別化が大いに表面化するため気づけば誰もブースにやって来ない・・・なんてこともあり得ます。
上手く当日の集客を行うには以下の2つがポイントとなります。
1. ノベルティなどの配布物とブースの作り込み
当日のブースでのノベルティ配布は集客するうえで重要な施策となります。
その場で成約とはならずとも、配布物を持ち帰ることで後日拡散による宣伝効果も期待することができます。
しかし、ターゲットのことを考えない配布をしてしまうと配布物目当ての人が増えてしまい結果的に効果の薄い展示会になってしまう可能性があります。
また、ブース内の配置も練り込まなければなりません。
自社のブースに来場者はどちらから流れ込んでくるのかを予測し、それに合わせて配布物の設置を行う必要があります。
2. スタッフのオペレーションの正確性
展示会では来場者に積極的に声をかけ、リードを獲得することが重要とされています。
しかし、あまりにも何度も声をかけてしまうと「営業されている」と強く感じさせてしまい結果的に成約から遠ざかってしまいます。
だからと言ってブースに近づく人に全く声をかけないのであればせっかく用意したコンテンツや配布物の強みを生かしきれないまま展示会が終了してしまいます。
通りすがりの人、ブースに興味を持った人、配布物を受け取った人などあらかじめ想定される来場者の動きを予測し、それに合わせたアクションを取っていくことが重要です。
事前集客
展示会への出展が決まったタイミングで事前の集客を始めることは非常に重要です。どのようなコンテンツを持っているのかを事前に告知することができ、来場前からモチベーションを上げることで当日のブース参加率やその後のアクションに繋がる可能性が高まるからです。当日のブースの作り込みやノベルティには力を入れるものの、実は事前集客にはそこまで注力できていなかった、というケースもあるのではないでしょうか?
そんな事前の集客では下記の4つが有効です。
1. SNSでの呼びかけ
今は企業もSNSを駆使してターゲットにアプローチを行う時代です。展示会の事前集客も例外ではなく、事前告知を行うことで拡散も期待できますし、予告コンテンツを用意していればよりユーザーの意欲を高めることが可能です。
2. 既存顧客へのメルマガ
既に自社が保有している顧客に対するアプローチにはメルマガが有効です。
メルマガの場合はLPなどを用意している場合はページへの誘導が比較的容易にでき、展示会前に必要な情報を知ってもらうことができます。
3. DM、メール広告
DMはメルマガと比べ開封率が高いことから来場してほしいユーザーの参加率を上げるために有効とされております。
既存の顧客向けにも使われることは多いですが、媒体を持っている会社次第で新規顧客に確実にアプローチすることが可能です。
また、細かいターゲティングをすることができる媒体も多いため、狙った層を確実にブースに呼び込むための「DMを受け取った方限定」や「ハガキと引き換えにプレゼント」などの企画も組みやすいです。
4. 会場近くの駅で広告展開
最近のトレンドとしては駅に広告を展開することが挙げられます。
駅広告は幅広いユーザーにリーチできることで知られておりますが、会場近くの駅や会場へ行く際の乗り継ぎの駅などで広告を展開することでそのユーザーに非常に大きなインパクトを与えることができます。
駅広告はデザインや企画がユニークなものの場合は一般人から写真を撮られることも多く、SNSでの拡散の効果なども期待できるでしょう。
駅広告の事例
この駅広告での展示会PRですが、実はこれまでいくつかの企業が実際に駅に広告を出稿しており、中にはインパクト性の強さで来場者を一気に呼び込み大盛況になった問成功事例もあります。
下記のページにこれまで駅広告を利用した展示会の事前集客事例が掲載されております。
他社事例の確認を含め一度確認してみてはいかがでしょうか?
展示会は自社のサービス、商品を認知するために最適な場となっております。
しかし、場があるだけでは決して自社のブースに多くの人を呼び寄せることはできません。
しっかりと事前のプロモーション施策を練り実行し、当日は最適なオペレーションで来場者に感動を与えることで展示会を大成功に導きましょう。