シニアマーケティングの鍵となるアクティブシニアの消費動向とは


「アクティブシニア」
コロナ禍に入り、アクティブシニアという言葉を聞くことが増えたのではないでしょうか。
アクティブシニアとは、高齢者であっても積極的に社会参加をし、健康的でアクティブなライフスタイルを送る人々を指します。最近では趣味で習い事を始めることやスポーツジムに通い汗を流しているシニアの方も増加しており、ひと昔前のシニアの行動から一気にそのライフスタイルが変化しております。
 
また、近年高齢者人口の増加に伴い、アクティブシニアを支援する施策や商品が増えてきています。例えば、スポーツジムやスポーツ施設での割引、シニア向けの趣味教室やボランティア活動のサポート、高齢者向けの健康食品やサプリメントなどがあります。
 
そこで本記事では今後のシニアマーケティングの鍵を握る存在となるアクティブシニアたちの動向について解説いたします。

 なぜ今、シニアがなぜ重要なのか


日本は高齢化社会と呼ばれ続けており、今なおシニア人口は増え続けております。
そんな人口が増え続けているシニアの中にはこれまでの価値観を大事にする人たちや積極的に新しい価値観を取り入れようとする人たちなど、多様化が非常に速いスピードで進んでいます。
 
こちらの図は今後のシニア人口の推移予想図ですが、2040年には4000万人に迫る勢いで増加していることがわかります。
今後の企業のマーケティング活動において、人口が増えなおかつその生活様式が多様化され、更に速いスピードで変化するシニア世代を理解することは非常に重要となります。


<参考>総務省統計局「高齢者の人口」
 
 
 

シニアのインターネット利用率は増加傾向へ


シニア世代で特徴的な変化の一つにインターネットの利用率が向上したことが挙げられます。元々シニア世代は新しいものを自身の生活の中に積極的に取り入れる動きが少ないとされておりましたが、ここ数年で新しい物やトレンドを好むアクティブシニアと呼ばれるアクティブシニア世代の増加も影響し、シニア全体におけるインターネットの利用率は年々増加しています。
 
 
スマートフォンの利用も増えており、60代は91%、70代も70%という結果になっております。
<参考>モバイル社会研究所 「シニアのスマホ所有率さらに上昇 60代9割、70代7割を超える」

また、これまでは紙媒体など実際に手で触れるものを情報獲得のために利用していることが一般的でしたが、スマートフォンを用いた検索も積極的にしていることがわかりました。
下記の図はシニア世代へのアンケートですが、日ごろスマートフォンで何を行っているのかを集計したものです。
 

<参考>ソニー生命 シニアの生活意識調査2022
 
こちらの図を見るとインターネット検索の割合が3番目に高く、スマートフォンを保持しているおよそ7割という結果になりました。
根強い人気を誇る紙媒体はもちろん、シニア世代は今後さらにWEBとの併用を行うと予想されているため、WEB広告の利用は今後のシニアマーケティングにおける重要な要素となる可能性があります。
 
 

オンラインショッピングの利用率が大幅増加


上記の図を見てみると、スマートフォンの利用率向上とともにそのスマートフォンを用いて日常的にオンラインショッピングを行っているシニア世代が約半数になっていることがわかります。
アクティブシニアは新しいものを好み、トレンドを自分の生活の中に取り入れていくという特徴がありますが、コロナ禍において外出する頻度が大幅に減ってしまったことが大きな後押しとなり、一気にネットショッピングの利用率増加に繋がりました。
 
では、ネットショッピングをどのように使っているのでしょうか。
若者世代ではよく店舗へはディスプレイとして実際に商品を見に行き、購入を行うのはインターネットにする人口が増えているとされており、各メーカーはアプリ開発に力を入れるなどでよりその需要にこたえるような動きをしていました。
 
一方でアクティブシニアはまず若者世代を同じく楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなどのECサイトの利用が最も多くなっております。
<参考>株式会社ヴァリューズ「2021年 年代別Webサイト訪問者数ランキング」
 
これまで店舗で直接購入をする以外でシニア世代が物を購入するのはテレビショッピングやチラシに付属されているハガキが多いと言われておりましたが、楽天市場やAmazonを多く利用しているということは日用品もネットショッピングで購入していると言えるでしょう。
 
 

アクティブシニアの価値観とは


ここで改めてアクティブシニアの価値観について触れたいと思います。定年後も健康で生き生きと活動するアクティブシニアは、個々によって若干異なりますが、共通する価値観を持っています。その特徴的な価値観として以下の2点が挙げられます。

  • 健康志向
  • 自己実現志向

詳しく解説します。

健康志向

アクティブシニアは、健康とフィットネスを重要視しています。定期的な運動や健康的な食生活を維持し、体力や精神的な健康を維持することが彼らにとって重要です。アクティブシニアは、健康を維持・増進することに積極的です。そのため、健康食品や医療・介護サービスなどの消費に積極的です。

自己実現志向

アクティブシニアは、自分の人生を充実させることに意欲的です。そのため、趣味や旅行、ボランティア活動、新しいスキルの習得など、さまざまなことに積極的に取り組み、投資します。シニアのインターネット利用率が増加したのも、アクティブシニアのこのような価値観によるものだと思われます。そして、充実した時間を過ごすために、アクティブシニアは旅行や趣味、資格取得などへの投資を惜しまない傾向にあります。


アクティブシニアへのアプローチはマス+紙媒体+WEBが今後は重要になる


インターネットの利用率が向上したとはいえ、アクティブシニアのマスメディアや紙媒体への興味が薄れているわけではありません。
実際にコロナ禍以前と比較して頻度が増えたこととして「紙の雑誌や本を読むこと」を挙げているシニアもいることがわかっています。
今後はこれまで高い効果を上げていた雑誌などの紙媒体とラジオなどのマス媒体、そして新しいトレンドをいち早くキャッチすることのできるWEBとを掛け合わせたアプローチ施策が非常に重要になります。


アクティブシニア向けのおすすめ広告媒体
















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