インターネット上で話題となった面白い広告をまとめました。
今回は2021年12月に話題となった広告5選についてご紹介します。
ゲムトレ「勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい。」
東京メトロ新宿駅のメトロプロムナード内にて掲載された、ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」の大型広告がネットで話題となりました。
東京メトロ新宿駅構内に掲出されていた大型広告
「ゲムトレ」とは全国大会や世界大会経験者など高い実力を持ったプロのゲームトレーナーから、オンラインでゲームを教わることができる日本初のゲームのオンライン家庭教師です。ゲームを通じて、子供の心や脳を鍛えたり、コミュニケーション能力を高めることができるため、一種の習い事として、子供を持つ親たちから注目を集めています。
今回の大型広告は白地にコピーだけのとてもシンプルなものですが、「勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい。」というとてもインパクトのあるコピーを展開。子供のころに親から「ゲームばかりしないで、勉強しなさい。」とよく言われていた人から見れば、目を疑うような内容かもしれませんね。
大きなコピーの横には、ゲームがどのように教育に役立つのか、ゲームが子供に悪影響というのは過去の話であることを伝える文章が記載されています。
大きなコピーの横に記載されている文章
今では学校にeスポーツの部活があったり、eスポーツの専門学校があるなど、ゲームの地位が上がってきています。つい、ゲーム依存症や視力低下、ゲームへの課金トラブルなど、ゲームが子供に与える悪影響ばかりを考えがちですが、今回の広告はゲームのイメージを良い方向へ変えるきっかけになるかもしれませんね。
M-1グランプリ2021 交通広告ジャック
都営地下鉄六本木駅に掲出されていた広告
都営地下鉄六本木駅に掲出された「M-1グランプリ2021」の交通広告ジャックが面白いと話題になりました。
2001年より放送が開始したテレビ朝日の「M-1グランプリ」は2021年12月19日の放送で20年を迎えました。過去16大会では、初代王者の中川家から始まり、ますだおかだ、サンドウィッチマン、霜降り明星など、今ではすっかりテレビの人気者となったコンビが優勝しています。
M-1の歴史を振り返ることができる写真の数々
今回、節目となる2021年の放送を記念し、都営地下鉄六本木駅の構内に、今までのM-1グランプリの名場面を収めた写真の数々を掲載。歴代の王者だけでなく、惜しくも2位以下で敗れた芸人たちの姿も映し出されており、お笑いファンにはうれしい広告となりました。
「M-1グランプリ2021」の広告はこの他にも、昨年の王者であるマジカルラブリーの優勝ネタ「つり革」にちなんだつり革広告などが都営地下鉄大江戸線車内に掲出され、交通広告ジャックとなりました。
六本木駅をM-1グランプリの広告がジャックしていて、デザイン気になって調べてみたらめちゃかっこいい。歴代の放送をエスカレーターに沿って振り返れる設計。 pic.twitter.com/gVZ8vD6ARM
— コンドウハルキ/高校生クリエイター (@halukik_0520) December 19, 2021
六本木駅のM1の広告ほんと感動だったよ〜 #ハライチのカウントダーン
— ナナシ@主にラジオ用 (@naberadi) December 31, 2021
今回の広告は歴史のある大会だからこそできた演出だったと思います。
お笑いファンならじっくり見入ってしまうような広告ですし、お笑いファンでなくても「今人気のあのコンビはM-1出身だったんだ」と興味を持たせる内容だったのではないでしょうか。
Google Pixel「あなたらしさ、もっと自由に。」
「Google Pixcel」の広告キャンペーンの一環として、JR品川駅、東京メトロ表参道駅、東京メトロ新宿駅にて開催されていた、「Google Pixel STATION MUSEUM」というアート展が話題となりました。
「Google Pixcel」はGoogleのAndroidスマートフォン。2021年10月にAndroid12を搭載した最新機種「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」が発売されました。Android12では、ボタンやアイコンの色、サイズ、ステータスバー、マージン、テキストサイズなどをユーザーが自由に設定できる「Material You」という新デザイン言語を導入。この特徴にちなんで「あなたらしさ、もっと自由に」をテーマに、新機種の機能性の高さをPRしています。
出典:Google Pixel STATION MUSEUM
「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」のPRとして実施された今回の広告キャンペーンでは、アートシーンを牽引する10名のアーティストの作品を展示する「Google Pixel STATION MUSEUM」というアート展を開催しました。
東京メトロ新宿駅構内にて開催されていたアート展
美術館の展示を見ているかのような気分に。
このアート展はただアートを鑑賞するだけでなく、お気に入りの作品を二次元コードからダウンロードできたり、抽選販売に申し込んだりと、ユーザーが気軽にアートを身近に感じられる工夫が施されました。さらに、Google Pixelユーザーは、「Material You」デザインの体験もでき、多くの人の注目を集めました。
広告スペースを美術館のような雰囲気に変えてしまう演出が面白い広告でした。「Material You」デザイン体験も、新機種の良さをしっかりアピールできる企画だったと思います。斬新で話題性のある広告キャンペーンでした。
ドラゴンクエストけしケシ! サイネージ広告
京王渋谷駅前の柱のサイネージ広告
株式会社スクウェア・エニックスが京王井の頭線渋谷駅と東武東上線池袋駅の改札前のデジタルサイネージにて配信したスマートフォン向けパズルゲーム「ドラゴンクエストけしケシ!」のサイネージ広告が話題となりました。
「ドラゴンクエストけしケシ!」は株式会社スクウェア・エニックスがサービス提供しているスマートフォン向けパズルゲーム。ドラゴンクエストでおなじみのキャラクターの絵柄を3つ揃えて消していく、マッチ3パズルです。ドラゴンクエストシリーズでは初のパズルゲームです。
今回の広告キャンペーンでは、京王井の頭線渋谷駅と東武東上線池袋駅の改札前にあるデジタルサイネージにて広告を配信。柱ラッピングも施されており、改札前を「ドラ消し」がジャックしました。
渋谷駅の「ドラ消し」広告ジャックの様子
ビジョンがまるでスマートフォンの画面のようなデザインになっており、どんなゲームなのかがとてもイメージしやすいデザインとなっていました。ドラクエファンだけでなく、パズルゲームファンも惹きつける広告だったように思います。
このサイネージ広告を見て実際にダウンロードした方も多かったのではないでしょうか。
UCC「本をはがして、おいしい事実を知ろう。」
東急田園都市線渋谷駅構内に掲出された大型広告
東急田園都市線渋谷駅構内に掲出された、UCCの「COFFEE CREATION」プロジェクトの大型広告が話題になりました。
「COFFEE CREATION」プロジェクトとは、世界中の生産者との協業や、UCCの焙煎やブレンドの技術を紹介し、様々な施策を通じて人々のコーヒーとの関わりをもっと豊かに変えていくプロジェクト。UCCは新しいブランドアンバサダーとして、星野源さんを起用しました。
今回の大型広告にはコーヒーの「おいしい事実」を知ることができる『COFFEE CREATION BOOK』が添付されており、自由にはがして持ち帰ることができるピールオフ広告となっていました。
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— UCC上島珈琲 (@UCC_COFFEE) December 20, 2021
本日より東急線渋谷駅と阪急線梅田駅に#星野源 さんの広告登場❗
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まずは渋谷の様子から!
COFFEE CREATION BOOKを剥がしてお持ち帰りいただけます🎁
※なくなり次第終了
※各電鉄/駅係員へのお問い合わせはご遠慮下さい#コーヒーといえばUCC #COFFEECREATION #UCCのおいしい事実 pic.twitter.com/WIpJJ2Ynbw
この冊子が全てはがされたあとも、コーヒーについての様々な「おいしい事実」が記載されていました。星野源さん出演の大型広告ということもあり、ネットでの注目度も高いものでした。
大型広告に掲載されていた「おいしい事実」
渋谷駅のUCC源さん見れた!!#星野源#UCC pic.twitter.com/zRlymZ3zkQ
— あか (@nise_hgn128) December 27, 2021
やっと渋谷のUCCポスター見に行けた!
— みっこ (@Gengen2815) December 25, 2021
人通りが少ない通路だと思うんだけど、今日は人が多い💦
また、この向かい側のポスター目当の方もいて、しばらく源ちゃん見つめながら時を待ってました😅
素敵❤️
その後、贅沢にふかのひれと上海蟹のあんかけ麺を頂いてきました🤤 pic.twitter.com/pYHqD0MrIY
大型広告に冊子を添付する演出は見た人の記憶に残るものだったのではないでしょうか。持ち帰ってもらうことで場所を移動した後もじっくり広告を見てもらえるので、とても効果的な広告展開だったように思います。
まとめ
2021年12月は、Google PixcelやUCCのように、ユーザー参加型の広告が特に注目を集めていました。ただ広告を見るだけでなく、付録を無料でもらえたり、新機能の体験ができたりすることで、ユーザーの記憶にしっかり残る効果があったように思います。
ゲムトレの大型広告のようなシンプルなデザインのものも、M-1グランプリ2021のような20年を振り返られる内容の濃いものも、個性があり、見る人にインパクトを与えていました。
ドラゴンクエストけしケシ!の広告はサイネージ広告らしく、情報の多い広告でゲームの雰囲気までしっかり伝わる広告だったと思います。
来月以降もどのような面白い広告に出会えるか楽しみです。
今回ご紹介した広告以外にも、話題になった面白い広告について以下の記事で紹介しているので、併せてご覧ください。
面白い広告まとめ | ネットでバズった話題の広告