アドクロ編集部がお届けするニュース解説。マーケティング関連で気になるニュースをピックアップし、担当者が詳しく解説します。
Faber Companyは2024年4月4日(木)、「マーケティングの取り組みに関する実態調査【2024年版】」の実施結果を発表しました。
マーケ人材に関する設問では専任担当を置いて施策を行っている割合がほぼすべての項目で3割以下となっており、唯一チームマネジメントが専任がいる割合が4割を超えました。
Q:お勤め先のマーケティングチームにおいて、下記の役割を担うメンバーの有無について、それぞれあてはまるものをお選びください。 (n=85)
また、マーケ人材が足りているかどうかの設問においては昨年と比較しても足りていないという回答が増えておりました。
Q:お勤め先のマーケティングチームにおける、人材の充足度について、最もあてはまるものをお選びください。 (n=85)
また、付随して業務委託メンバーがいるかどうかの設問については昨年対比で増加しているという結果になりました。
Q:お勤め先のマーケティングチームに、「業務委託のメンバー」が在籍していますか? (n=85)
(2024年4月4日プレスリリースより)
考察
人材の圧倒的不足は専門性の不足?
マーケティング業務は非常に多岐にわたるため、専任担当を置いたもののその担当に専門ノウハウがあるかどうかはまた別の話です。
可能ならばSEO、広告、CRMと各領域に専門家を置くことがベストですが、それらを社員として確保するのは至難の業です。
もちろん人員そのものが不足しているケースもあると思いますが、今後マーケティング人材を確保していくためには要件定義からしっかり行い採用していく必要があります。
外部のメンバーをいかに活用できるかが鍵?
自社で専任のマーケティングメンバーをなかなか揃えられないという現状の中、鍵となるのはおそらく業務委託など外部メンバーの活用ではないでしょうか。
業務委託であればピンポイントで施策の提示から実行支援まで対応することができ、今ある課題に対して最速で解決できるようになり得る方法です。
しかし、内製化していきたいという会社もいる中で、いつまでも業務委託にマーケティング戦略の根幹を担ってもらっていてはいつまで経っても根本の課題は解決しません。
そのため、内部の育成のために外部メンバーを使うことも検討する必要があります。
こちらはコストがかかるものの、自前で育てる余裕がない場合は先行投資的な意味合いでも外部の力は借りるべきでしょう。
「AIが賢いから不要」はかなり危険
特にデジタルマーケティングにおいて様々なツールにAIが使われるようになり、あまり人間の手は必要がなくなったとも言われています。
しかし、実際にAIが優れているとはいえ、結局のところそのAIを使いこなすためには人間のオペレーションが必ず必要です。
特にデジタル広告領域で言われがちですが、成果の出ている会社は知見のある人をしっかり置いて最低でも1週間に1度はメンテナンスを行っています。
これからも今流行りの生成AIを組み込んだユニークな特徴を持つMAツールなどが次々と出てくることが予想されますが、どれだけ便利になってもツールはあくまでツールのため、必ず知見のある人を配置して最適な効果を出すようにする必要があると思います。