2024年に入り、3月のGoogleコアアルゴリズムアップデートが行われましたが、今年2回目となるコアアップデートが8月16日よりスタートしており、9月4日に終了のアナウンスが流れています。
今回はどのような影響があったのか、どのような内容なのか、そして今後の対策について解説します。
影響について
まずはコアアップデート前後でのボラティリティを見てみましょう。
8月16日以降に大きな変化が起こっており、いくつかのサイトでランキングの上昇や下落が起きていることが予想されます。
これまでに見られなかった傾向として報告されているのが、個人運営のブログ再評価です。
すべてに当てはまるわけではないため断定はできませんが、今回のコアアップデートでここ最近順位を大きく落としていた一部の個人ブログが回復しているのは事実のようです。
- 44%はサイトのランキングが下落
- 27%はサイトのランキングが上昇
- 29%はサイトのランキングへの変化はなし
と回答していることがわかりました。
およそ半数が下落に転じたと回答していることから、今回のアップデートでは大きな動きが起きたかのように見えますが、1点判断に迷う大きな事象が同時期に発生しています。
コアアップデートと同じ日に、Googleのランキングシステムのバグが発生してしまい、下落に転じたサイトはコアアップデートではなくこのバグの影響を受けたのではないかを言われていることです。
このバグ自体は4日ほどで改善しており今は問題ありませんが、コアアップデートと同時に発生したため下落の原因がどちらなのか未だに判断がつかないサイトもあると思います。
これまでの振り返り
近年では2023年9月に発生したヘルプフルコンテンツアップデートの影響を受け、それまで数々の主要キーワードで上位を取っていた多くのサイトが下落をするなど非常に大きな動きがありました。
ヘルプフルコンテンツアップデートを含め、昨年発生したアップデートはすべてユーザーファーストなコンテンツを評価するという内容が多かったと思います。
その流れは一貫しており、今回8月のコアアップデートの特徴の1つとして「検索順位をあげるためだけに作られたコンテンツではなく、検索意図に合うユーザーが求めているコンテンツを評価する」という内容が盛り込まれています。
また、これまでと違う点として小規模サイトや独立系のサイトも評価を行うという内容があります。これまではどちらかというと大手企業サイトが評価される傾向にあり、良くも悪くもドメインに頼ったようなランキングになっていました。
今回のアップデートを受け有能なコンテンツを保有している場合はそのページだけではなく、サイト全体の評価も上がることが期待されます。
今後の流れについての予想
アドクロ編集部では、今回のアップデートを受け今後の流れについて予想してみました。
まず昨年から目玉となるコンテンツの質の部分ですが、こちらは引き続きサイト全体を評価するうえで非常に重要視されるため対策を続けていく必要があると思います。
そして新しく設けられた小規模サイト・独立系サイトの評価に関わる部分でいくと、徐々にドメイン重視の流れが変わっていくと思います。
確かに大手サイトはそのドメインの歴史とともに長く実績を積み上げており、情報に対する信頼性が非常に高いです。
一方で個人で運営しているようなブログの場合、情報の信頼性には欠けてしまうものの有益な情報を持っている可能性はあり、それをユーザーに対して優先的に表示しないことはGoogleの掲げるユーザーファーストの姿からは少しかけ離れたものになってしまいます。
現在ドメインパワーを上げることが非常に難しくなっており、なおかつ時間もかかることから新規での参入障壁が高い状態になっています。
こういった背景もあるため、徐々にではありますがドメイン重視されていたこれまでの流れは少し変わるのではないかと思います。
ただし、あくまで大局として重要視されるのは大手サイト、つまりドメインパワーの強いサイトであることはしばらく継続する見込みなので、今後数週間で個人サイトに大きな動きがでることはないでしょう。
この先の対策としてはこれまでと変わりませんが、いかに有益な情報を発信し、それらに信頼性や権威性を付けていくのかに集中することがよいでしょう。
変更を加える際に持っておきたいマインド
- SEOに悪いと聞いたとしても、その箇所を単純に削除などせずユーザーにとって有益で長期的に持続可能な変更を行うことが推奨とされる
- ユーザーにとってより良いコンテンツとは何かを常に考える
- コンテンツの削除は最終手段。もしそのコンテンツが全く有益ではない場合はサイト全体の評価向上につながる。