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デジタルサイネージはマーケティングにどう活かせるか?【活用事例4選】
屋内外問わず様々な場所に設置されているのを見かけるようになったデジタルサイネージ。最近では、デジタルサイネージをマーケティングに活用する企業が増えてきています。従来の設置型のメディアは設置場所の前を通る人への訴求はできるものの、どのくらいの人が見たのか等の効果測定が難しいことに加え、表示内容をタイムリーに変更することも困難でした。
ところが、デジタルサイネージであれば、インターネットに接続しているため、リアルタイムでコンテンツを変えることが可能です。また、最近ではAIを搭載したデジタルサイネージも登場してきており、年齢や性別などを認識して表示する広告内容を変更することも可能になっています。さらに、デジタルサイネージの近くにカメラを設置することで、インプレッションや滞留時間を計測するなど、広告効果の算出も可能になってきています。
マーケティングで重要なのは「いかにターゲットの行動を促せるか」だと思いますが、情報が溢れる現代で、私たちは無意識のうちに自分に関係ないと思う情報は無視しています。そのとき欲している情報でなければ、いくら素晴らしいクリエイティブを作成しても認識してもらえないでしょう。
ターゲットが欲している情報をタイムリーに配信し、誰がどのくらい見たのか、そしてどのくらい効果があったのか。従来の設置型のメディアではできなかったことがデジタルサイネージで解決できるようになってきました。技術的な変化に伴い、様々な企業での活用が進んでいますので、今回はその事例を3つ見ていきたいと思います。
大手回転寿司チェーンのスシローでは、店内の待合室にサイネージを設置し、待合番号や広告を配信しています。1店舗当たりの1か月の再生回数は1620回程度。表示するコンテンツは約7割がお店のキャンペーンで、残りの約3割が他社広告となっています。
主な来店客がファミリーであることから、広告主には学習塾やスマホゲーム、不動産関係の企業が多いそうです。
広告の枠は全国のスシロー店舗に配信ができる「全国枠」と「地方枠」があり、1店舗から放映が可能。また、視聴計測機器「AI Beacon」が設置されていて、おおよその視聴者数なども計測できるとのこと。
設置場所が待合室なので、ついサイネージを見てしまう人も多いはず。来店されたお客様に配信したキャンペーン情報がどのくらい見られていて、実際にどのような反応があったかが分かるため、キャンペーン効果の改善がしやすくなっています。
また、特定の店舗で高校を配信できるので、エリアターゲティングをしたい広告主企業にとってはありがたい広告枠でもあると思います。
<参考記事>
ツルハドラッグでは、店頭のコミュニケーションツールとしてデジタルサイネージを活用しています。
テレビの放送内容をテキスト化した「TVメタデータ」を提供するエム・データとの連携により、テレビ番組やテレビCMの放送内容からトレンド商品を検知し、店舗内に設置されたデジタルサイネージへその商品情報を配信しています。
テレビで話題性の高い商品をタイミング逃さず店舗で配信することができるため、お客様に視聴内容を想起させ、購買意欲を高めることが可能です。最適なタイミングで、最適な情報をお客様へお届けすることで、充実した購買体験を提供できるものと思われます。
<参考記事>
デジタルマーケティングコンサルティング事業のルグランは、気象連動型サイネージ広告の運用を東京・西新宿地区で2023年2月13日に始めました。サイネージの台数は5機で、ルグランが独自に構築した気象ロジックに基づき、寒い日には熱いメニュー、暖かさが感じられる日には冷たい・フレッシュなメニューの広告を自動で切り替え、店舗への送客効果につなげます。
配信される広告は、ティーカフェチェーンのゴンチャ ジャパンとサンドイッチチェーンの日本サブウェイなどとなっています。
なお、本施策はルグランが「西新宿エリアにおけるスマートポールを活用したプロジェクト」のメンバーとして実施したものです。また、スマートポールとは、以下3つの機能を備えた次世代都市インフラのことを指します。
・5Gアンテナや高速Wi-Fiで「つながる」
・人流計測カメラや環境センサー等で都市環境が「見える」
・デジタルサイネージで情報が「伝わる」
以下は、実際のサイネージ型のスマートポールです。
ポールの上にはカメラなどがついていて、横にサイネージがついていました。
<参考記事>
<スマートポール詳細>
今回はデジタルサイネージを活用したマーケティング事例を3つご紹介しました。
事例をふまえ、以下の2つの観点で、デジタルサイネージはマーケティングに活用しやすいということができるのではないでしょうか。
・インターネットに接続していることで広告データ表示変更をタイムリーに行うことが可能
・近くへカメラ等を設置することでインプレッション数や滞在時間の計測が可能なため、マーケティングのPDCAサイクルを回しやすい
今回ご紹介した以外にも、デジタルサイネージを活用した様々なマーケティング事例はたくさん登場していますので、今後も紹介していきたいと思います。
皆さんのマーケティング活動に少しでもお役立ていただけましたら幸いです。
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