企業が商品やサービスを広く認知してもらうために必要な「広告」。広告は主に、新聞・テレビや看板広告などのオフライン広告と、市場を拡大しているWeb上で掲載されるオンライン広告の大きく二つに分かれています。
IoTのような技術の進歩が、オンライン広告だけでなくオフライン広告の有用性にも大きな影響を与え、今企業のマーケティング担当者からその価値が見直され始めています。
ビズ男(初心者)
確かにWebサイトは広告で溢れていますよね。
検索したときに表示されるリスティング広告やバナー広告など多種多様ですよね。
最近だと動画の広告をよく見る気がします。
アドクロ先生
動画広告はその市場を大きく伸ばしているようですね。
実は動画広告市場の拡大は、Webだけでなくデジタルサイネージなどのオフライン広告に起因する部分も大きいそうですよ。
ビズ男(初心者)
渋谷の交差点とかにあるやつですよね。
スクランブル交差点前にあるデカい屋外ビジョンとかは、迫力があるからつい見入っちゃいます。
あれもオフライン広告の一つなんですか?
アドクロ先生
もちろんそうです。
オフライン広告とはWeb上で表示される広告宣伝以外を指すので、今でも主流の広告宣伝もたくさんありますよ。
オフライン広告とは
オフライン広告はWeb上で表示される広告以外の広告全般を指し、オンライン広告と対比して用いられます。
古くは新聞やテレビCMなどを利用し、不特定多数へ宣伝を行う広告宣伝手法とされていましたが、昨今ではビッグデータを活用して特定の属性を持つ層へターゲッティングを行ったオフライン広告なども主流になってきています。
そのため、従来難しいとされていた精度の高い効果測定の実施や、高い費用対効果の実現など新しいオフライン広告が生み出されています。
ビズ男(初心者)
オフライン広告って、どうしてもオンライン広告に比べて効果が低そうって思ってしまいますよね。
最近は皆インターネット広告(オンライン広告)に出稿しているイメージもあります…。
実はそうじゃないっていうことですか?
アドクロ先生
オフライン広告も技術の進歩で費用対効果の高いものが続々と生まれだしています。
どの商品、どのサービスを宣伝するか、どの層に届けたい情報かによって効果的な宣伝方法は違うようです。
ビズ菜(ベテラン)
インターネットやIoT機器などから得たデータをオフライン広告に転用することで費用対効果を上げるサービスなどもあります。
従来通り、オンライン広告ではリーチしにくい顧客へのアプローチとして使われることは今でも多いですね。
オフライン広告の例
オフライン広告は消費者の自宅へ直接配布されるものと、消費者自身が能動的に入手するものの二つに大別されます。自宅へと直接配布されるものは、新聞折り込みやポスティングなど顧客データに基づいた配布ができるため、一定の属性を持つ消費者にターゲットを絞った広告宣伝が可能です。
近年では有用なデータの増加に伴ってターゲッティングの精度が上がり、オフライン広告の費用対効果が高まっていると注目されています。
テレビCM
全国ネットでのCMであれば全国各地へ露出できるため、商品・サービスなどの認知向上には効果が期待できます。CMは製作費から出稿料やタレント出演料なども必要な場合が多く、他の広告と比べコストが大きい点が特徴です。
ラジオCM
テレビCMに比べると比較的安価で広告出稿が可能です。人気のラジオ番組であれば毎週(毎日)視聴するリスナーも多いため、一定の広告効果があると言われています。
屋外看板/デジタルサイネージ
ビルの屋上や壁面などに設置されることが多い比較的大型な広告媒体です。LEDビジョンなどを利用したデジタルサイネージもオフライン広告の一種です。
最近ではデジタルサイネージ自体にカメラを搭載することで、広告視聴数をリアルタイムで把握するインプレッション販売型なども普及し始めています。デジタルサイネージの中ではタクシーの背もたれに設置されているものも、その設置数の多さから高い広告効果が期待できると言われています。
フリーペーパー
一般雑誌として販売されているものと違い、企業からの掲載料だけで運用し消費者には無料で提供されている情報誌を指します。
届けたい読者層によって配布方法は様々で、駅やコンビニなどに設置されたラックを利用して能動的に読者が入手するものや、企業が持つ顧客データを基に直接読者の自宅へ配送するもの、新聞折り込みとして不特定多数の読者へ届けられるものなどが主流です。
新聞折り込み
新聞の流通ネットワークを利用して、新聞に挟み込む形で企業の広告を配布する方法です。エリアを絞った配布が可能で、実店舗を持つ企業が地域住民の認知度向上などに使われるケースが多いです。
ポスティング/DM
企業が持つ顧客データを基に直接広告物を配布する方法です。最新の技術やビッグデータを活用することで、効果の高い配布エリアを選定するサービスが提供されるなど、近年技術の進歩でその効果の高さが見直されている配布方法の一つです。
ビズ男(初心者)
テレビCMのように影響力の大きい広告はその分費用がかかりますよね。
CM1回流すのに数百万かかる…なんてうわさも聞いたことがあります。
やはり、その分一番効果が高いとされているのもテレビCMですか?
アドクロ先生
多くの人に情報を届けられるからといって、効果が高いとは言い切れないようですね。
テレビやラジオに関しては実際の費用対効果というのは測りにくいようです。
ビズ菜(ベテラン)
オフライン広告は全体的に効果測定が難しいとされていましたよね。
ですが、最近では人の流れや購買行動を把握する技術を使うことで精度の高い効果測定や、
費用対効果の高いオフライン広告が可能になったと言われています。
アドクロ先生
新聞のように一定数の読者が必ずいる媒体というのも少ないですからね。
今でも新聞広告の権威性はかなり高いと言われています。
オフライン広告と対比される「オンライン広告」とは
オンライン広告とはWeb上で掲示される広告を指し、その種類は増加の一途を辿っています。オンライン広告の一例を紹介すると、下記のような広告枠があります。
純広告
Yahoo!JapanのWebサイトに表示される広告や、新聞社、雑誌社などそれ自体が集客力のあるWebサイトの広告枠を購入し掲載する広告を指します。コストが大きくかかる反面、不特定多数の人へ露出できるため、広告効果は高い広告です。特にターゲットを絞らず認知を拡大させたい場合に有効と言われています。
動画広告
動画視聴サイトに掲載する広告です。視聴者が動画を再生する前や、動画途中などで広告が再生されるため純広告同様、多くの人に広告が視聴されます。静止画像の広告に比べ、短時間で多くの情報を伝えることができるため、高い広告効果が期待できますが、静止画像に比べ制作費用が大きくなる傾向にあります。
SNS広告
TwitterやInstagramなどSNS上に掲載する広告です。通常のツイートのように見せかけて広告を表示するプロモツイートなどが主流です。最近ではSNSマーケティングを中心とした企業なども増えてきており、専門的な知識があればターゲットを絞った効果の高い宣伝広告が行える点が特徴です。
リスティング広告
検索エンジンを消費者が利用した際に、広告に関連したキーワードが検索に含まれる場合のみ結果一覧に表示させる広告です。広告の内容に興味がある可能性が高い消費者に絞って広告を表示でき、広告が表示された回数(クリックされた回数)で掲載料が変動する場合が多いため、費用対効果が高い広告と言われています。
その反面、検索エンジンが利用される度に内部で入札が行われ、より条件が合致する広告のみが表示されるため、いかに検索エンジン内で優位性を保つかが大きなポイントとなり、運用が難しい広告です。
ビズ男(初心者)
確かにオンライン広告って掲載と管理が難しそうですよね。
出すこと自体は簡単ですけど、その後が大変なイメージです。
あと、直近だと費用が高くなっているといった話を聞く事もあります。
アドクロ先生
高い費用対効果を出すためには専門的な知識が必要とされていますね。
コストに関しては広告の掲載方法によって変わってくるそうですよ。
ビズ菜(ベテラン)
Web上で表示されたりクリックされたりする数で掲載料が変動するような広告も多いですからね。
オフライン広告同様、広告内容と使用する媒体を選ぶことが、高い広告効果を出す上では必要不可欠ということですね。
オフライン・オンライン広告のメリット
前述のように技術の進歩など、オフライン広告は形を変えながら様々な業態の企業に使われています。
オフライン広告はエリアを絞った配布や、情報を届けたい消費者層を絞って配布を行う媒体が多く、低コストでリード顧客への宣伝広告が打ちやすい特徴があります。看板など、「コストが高い」と思われがちなオフライン広告ですが、意外にも数千円からスタートできる媒体も多数存在します。また、看板やデジタルサイネージ、雑誌など、「企業イメージ」の向上につながるのがオフライン広告の特徴とも言えます。よく「雑誌〇〇に掲載されました!」といった宣伝がありますが、まさにブランディングの一環と言えるでしょう。
ただ、オンライン広告に比べて効果測定が行いにくいことや、広告の内容を変更しにくいなどのデメリットはあります。しかし、昨今ではビッグデータやIoT機器などを利用して精度の高い効果測定が可能なオフライン広告も普及してきています。
一方、オンライン広告にはターゲットを絞ってピンポイントで広告を出せる点、比較的費用対効果が見やすいなどメリットがあります。また、資料ダウンロードや成約に基づいて料金が決まる媒体も多く試しやすい為、最初はオンライン広告からやってみる…という方が多くなっています。ただ、オンライン広告で高い費用対効果を上げるためには、キーワードの選定などSEOの知識が一定以上必要となり、その運用が企業の広告担当者では難しい課題もあるとされています。また、バナーや動画広告など、繰り返し表示される広告に嫌悪感を抱く方が多いのも事実です。
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ビズ男(初心者)
効果測定がしやすく、
費用に応じた成果が期待できるので
広告の入り口としてはオンライン広告が良さそうですね。
アドクロ先生
そうですね。実際、多くの企業がそのような形を取っています。
ただ、より効果を求めるとなると高い専門性や知識が必要になってくるのも事実です。また、オンラインは堅実にお客様を獲得できる一方、爆発的な増加を見込めません。
「オンライン施策はやりつくした…そろそろ集客を強化したい。」といったタイミングでオフライン広告の登場ってわけです。
ビズ菜(ベテラン)
なるほど。
実際、ネットベンチャー系の企業も規模の拡大につれ、オフライン広告への移行は多くなる印象ありますね。
テレビCMとか渋谷スクランブル交差点とかでベンチャー系び企業の看板とか見たりしますし。
アドクロ先生
そうですね。
着実にオンライン広告でお客様を積み上げて、オフライン広告で一気に認知し、お客様を獲得するのはある意味王道かもしれません。
ビズ男(初心者)
なるほど。
オンライン、オフラインを両輪で使っていくのが広告戦略のカギってわけですね!
最近では、オフライン広告で広告物を配布しWebサイトなどのオンライン集客へと繋げる動きも効果が高いとされ、オフライン広告とオンライン広告を併用して使う企業も増えていると言われています。
オフライン広告の探し方
オフライン広告に出稿したいと思っても、全国には数多くのオフライン広告があるため、自社の条件に合うオフライン広告を見つけるのは容易なことではありません。どのエリアでオフライン広告を出すかでアプローチできるユーザーは異なってきますし、会員誌やDMなども富裕層や主婦層など、ユーザーの層が限られているので、自社のターゲットとする層と合っているかが重要になってきます。
ここでは、オフライン広告の探し方についてご説明します。
媒体社へ直接問い合わせてみる
オフライン広告と言っても様々な媒体があります。雑誌、看板にデジタルサイネージ、店舗内広告、新聞…幅広い種類がありますが、具体的にどの媒体に広告出稿するのか明確な場合は媒体社へ直接問い合わせるとスムーズに広告掲出まで進められるでしょう。例えば、「日経新聞に広告が出したい」のであれば、発行元の新聞社に直接問い合わせるとスムーズです。
広告代理店に相談する
どのような媒体でどんなオフライン広告を出したらいいか、明確でない場合は広告のプロである広告代理店に相談するのも一つの方法です。すでにやり取りしている広告代理店があれば、より話がスムーズです。自社の商品・サービスに合う媒体を提案してくれますし、広告を制作する際の相談もできます。
しかし、広告代理店を通すことで、レスポンスが遅れたり、広告代理店へ支払う手数料などが発生することもあります。
アドクロを使って検索する
オフライン広告を探すなら、広告に特化したプラットフォームであるアドクロを使って検索する方法があります。フリーワードやタグ、媒体特徴などから媒体を探すことも可能です。
カテゴリーから探す
アドクロでは、数多くのオフライン広告が掲載されており、その中からカテゴリー別に検索することができます。「テレビCM」や「屋外ビジョン」、「折込」など、様々な種類のオフライン広告がカテゴリー検索で簡単に探すことができます。
タグから探す
それぞれの媒体に割り振られたタグから探すこともできます。例えば「富裕層」というタグで絞り込むと、百数十件商品が見つかりました。さらにそこから「専門誌」というカテゴリーで絞り込んだり、「40代」などのタグで細かく絞り込むことができます。
フリーワードから探す
フリーワードやPRを行いたいエリアからオフライン広告を探すこともできます。広告商品の一覧ページから「関東」や「東北」などのエリア名を入力・検索すると、このエリアで掲出可能な広告媒体が表示されます。もちろん地域だけでなく、「映画館」や「大学生」などのフリーワードで検索することも可能です。
媒体が見つかっても費用面や掲出期間などさまざまな疑問が出てくると思います。アドクロでは、各媒体へ無料で問い合わせできるので気軽に利用できます。もちろん、アドクロへの会員登録も媒体検索もすべて無料です。広告が出稿されることになるまで一切料金がかからないのは安心ですね。ぜひ利用してみてくださいね。
変わりつつあるオフライン広告の使い方
オフライン広告は媒体によっては情報量も多くできることや、クーポンを添付することなどで消費者を広告からダイレクトで実店舗へ送客する手段として高い効果が期待できます。5G回線の普及によって動画広告市場が急成長することが予測されていますが、それに伴ってデジタルサイネージなどの屋外広告も増加すると言われています。
その他にもIoT機器を使って把握した消費行動に基づいて効果的なポスティングを行うサービスや、カメラを搭載したデジタルサイネージを利用することで広告視聴者数が把握できる広告サービスなど、技術の進歩はオフライン広告の新たな可能性も広げています。
今後も、今まで企業培ってきたデータと技術の革新が合わせってより効果の高い広告サービスが続々と提供されていくのではないでしょうか。
ビズ男(初心者)
そう言われてみれば、最近もらうチラシには大体QRコードが付いていますね。
でも、チラシを渡せているなら別にWebサイトに誘導しなくても認知はされてるんじゃないですか?
アドクロ先生
Web広告に比べるとオフライン広告は広告枠を自由に作成できることが多いため、掲載できる情報を多くできます。
ですが、Webサイトのように多くの商品やサービスを掲載することは難しいため、より詳しく知ってもらうためにWebサイトへ誘導する、というケースが多いのではないでしょうか。
ビズ菜(ベテラン)
最近だとそのまま自社のECサイトで購入できるようになっているところも多いですよね。
オフライン広告はオンライン広告と違って、手元に置いておくことができて目を通すタイミングを消費者自身で選べるため、しっかり見てもらえる確立は高いとも言われていますね。