雑誌の中に掲載される「雑誌広告」。テレビCMや新聞広告と同じ「マス広告」に分類され、さまざまな人に広告を届けることができます。ただ、「とにかく多くの人に読まれる雑誌に広告を掲出すれば、効果が見込める」と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、ただ発行部数の多い雑誌に広告を掲出するだけでは結果に繋がりません。数ページにわたる雑誌の中で広告を印象づけてもらうには、雑誌広告の特性を理解することと、どのようなデザインが興味を持ってもらいやすいか知っておく必要があります。
今回は、雑誌広告の特徴や、反響が狙える雑誌広告のデザインについて解説します。
雑誌広告の特徴
まず、雑誌広告を掲載する上で抑えておきたい3つの特徴を紹介します。
リードタイムが長い
雑誌広告の特徴1つめに、リードタイムが長い点があります。例えば、同じマス広告にあたる新聞広告は、新聞が毎日発行されていることもあり短期間での広告掲載が可能です。また、近年市場規模が拡大しているWeb広告であれば、即日掲載可能なものもあります。
一方、雑誌は決まった期間で発行されているケースが多く、雑誌の発売日に合わせて広告を出稿する形になります。実際に広告が掲載されるまで時間がかかる点は、雑誌広告を採用するうえで注意しておかなければいけません。
クリエイティブの自由度が高い
雑誌広告の特徴2つめは、クリエイティブの自由度が高い点です。基本的なルールはあるものの、雑誌広告は写真やイラストを使用してポップなデザインの広告を掲出できます。
新聞広告もカラーで掲載できる場合がありますが、雑誌広告の方が出力される紙の都合上きれいな色合いを出せます。幅広いデザインを採用しやすいのは、雑誌広告の魅力の1つです。
広告ターゲットを絞りやすい
雑誌広告の特徴3つめは、広告ターゲットを絞りやすい点です。世間で発行されている雑誌を見ると、ファッション雑誌から旅行系の雑誌、音楽や映画などのカルチャー雑誌やビジネス雑誌など幅広いジャンルがあり、読む人もそれぞれ異なります。そもそも、雑誌自体がターゲットを細かく絞って制作されているため、雑誌のターゲットにあわせた広告を掲出すれば効果が期待できます。
例えば、コスメであれば美容系の女性誌、土地の名産品やイベントであれば旅行系の雑誌などは反響が得やすいとされています。雑誌広告は、特定のターゲット層へ内容を伝えたい場合に効果的な広告手段といえます。
その他、雑誌広告の特徴や価格、種類などは下記の記事にて詳しく説明しています。是非ご覧ください。
雑誌広告とは?純広告や記事広告などの種類やメリットついて徹底解説!
反響が狙える雑誌広告のデザイン
次に、反響が狙える雑誌広告のデザインをいくつか紹介します。読者に興味を持ってもらうためには、印象的なデザインの広告掲載が不可欠です。
インパクトがある
雑誌広告をデザインするうえで、「読者に目をとめてもらう広告を制作する」のは重要なポイントです。そもそも、広告が読者の記憶に残るものでないと反響も狙えません。例えば、読者が気になるようなキャッチコピーを取り入れたり、フォントを工夫したりするのもおすすめです。面白いデザインの広告はSNSでシェアされ、より多くの人にメッセージを届けられる可能性もあります。
見た人に興味を持ってもらうためにも、インパクトのある面白い広告をデザインするのは大切です。
面白い画像、イラストを使う
広告デザインにおいて、面白い画像やイラストを使うのも効果的な手段です。何ページにもわたる雑誌の中で読者に興味を持ってもらうには、視覚的なアプローチが必要です。画像やイラストを使用したデザインはページを開いたときに目を引き、内容を読んでもらいやすくなります。
スペース、空間を上手く活用する
雑誌広告のスペースや空間を上手に使うのも重要です。
ただし、雑誌広告のデザイン上、注意しておきたい点が2つあります。まず、見開きで2ページ使って広告掲載する場合、雑誌の綴じ目にあたる真ん中の「ノド」を考慮しなくてはいけません。次に、スペースいっぱいにデザインすると広告の端の部分が切れてしまう可能性があります。2点に注意して、雑誌広告を制作してください。
長期間通用する内容にする
雑誌広告は長期間通用する内容にするのも大きなポイントです。
そもそも、雑誌は長い間流通し続けるメリットがあります。また、たとえ出版が終わったとしても、雑誌の購入者は捨てずに手元に置いておく場合が多いです。自宅以外にも、美容院やレストラン、カフェで雑誌が置かれているケースも見かけます。
長期にわたって人の目に触れる可能性があるため、時代遅れになるような広告デザイン・内容は避けなくてはいけません。雑誌広告を制作する際は、どれぐらいの期間人に見られるかも考慮しながら制作すると良いでしょう。
全体のトーンを調整する
最後のポイントとして、広告全体のトーンを調整するようにします。いくら広告を見てもらいたいからといって、雑誌全体で悪目立ちするようなデザインは避けなくてはいけません。派手なデザインになりすぎないよう、雑誌全体のトーンを研究し、雑誌に見合ったデザインで掲出してください。
雑誌広告のデザインを組む上で重要になってくる要素が「広告枠のサイズ」です。広告のサイズによってクリエイティブに盛り込める情報量、自由度は変わってきます。雑誌広告のサイズに関する内容は下記記事で詳しくまとめています。是非ご覧ください。
雑誌広告の掲載面、サイズ、カラーについて|表2、表3、◯◯対向とは?
まとめ
マス広告に分類される「雑誌広告」は、多くの人に内容を届けられる可能性があります。ただし、他のマス媒体と比べて雑誌はターゲットが細かく決められており、読者と商品のターゲットがマッチする雑誌へ掲載しなくてはいけません。言い換えれば、雑誌の読者は特定の内容に興味がある人物のため、適した広告を掲載すれば次の行動に繋がる可能性も高くなります。
一方で、雑誌広告は効果測定が難しく、広告自体が見てもらえない可能性がある点も注意が必要です。数ページにわたる雑誌の中で広告に興味を持ってもらうためには、インパクトのあるデザインが不可欠。過去事例などをあわせて研究しながら、今までにない新しいデザインに挑戦するのもおすすめです。