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ヒガシマルうどんスープ60周年 「ひがし」から始まる28駅で展開する"東京攻略広告"
ヒガシマル醤油株式会社は、看板商品「うどんスープ」の60周年を記念し、2024年11月18日から12月1日までの期間、「ヒガシマルは東にハマりたい」作戦を実施する。
【東日本橋駅で掲載された広告 アドクロ編集部撮影】
同社の「うどんスープ」は1964年の発売開始以来、お湯を注ぐだけで本格的な関西だしが味わえる商品として支持を集め、年間販売数は2億食を突破している。しかし、関東での販売食数は全体の約18%にとどまっており、さらなる市場拡大を目指している。
今回の施策では、社名の「ヒガシマル」にちなみ、東京都内の「東(ひがし)」から始まる全28駅にポスターを展開。東京駅や大阪・西梅田駅を含む計30か所で広告を掲出する。
各駅のポスターでは、CMでおなじみのキャラクターたちが各エリアの特徴を取り入れたご当地バージョンで登場する。西は「東青梅」駅から東は「東大島」駅まで、総移動距離約210kmに及ぶエリアをカバーしている。
東京支店長の窪薗智氏は「"ヒガシマルのうどんスープ"がもっと皆さんの気になる存在になりたい」と意気込みを語る。また、同施策に合わせて、広告掲出エリアを巡るデジタルスタンプラリーも実施。全スタンプを集めた参加者には、抽選でオリジナルバスタオルをプレゼントする。
本施策を担当した博報堂関西支社クリエイティブ・ディレクター高木俊貴氏によれば、企画の検討は2024年4月から開始されたという。
クリエイティブの特徴について、今回は従来のような大規模なマス展開ではなく、各地域に特化したニッチな話題作りを重視したアプローチを採用。「駅ごとのキャラクターの衣装や推しポイントを示す一言コピーは、その駅周辺の住民にとって特に共感を呼ぶような内容を意識して設計しました」と高木氏は説明する。
【ビジュアルとメッセージは各駅ごとに異なる アドクロ編集部撮影】
このような戦略を採用した理由について、「それぞれの駅周辺に住む人たちに確実に発話してもらうことで、個々の話題は小規模でも、最終的な話題の総量を最大化することを目指しました」とのこと。特筆すべき点として、広告媒体が存在しない「東」から始まる駅においても、電柱広告を活用するなど「東」へのこだわりを徹底。これにより、東エリア攻略への本気度を表現することを意図したという。
【電柱広告を使い、広告枠のない駅(エリア)にも対応した】
東京には「東」という漢字を使う駅名が数多く存在する。例えば「東陽町駅(とうようちょう)」のように「とう」と読む駅もあるが、今回の施策では「ひがし」と読む駅だけに絞っているそうだ。
ヒガシマル醤油は、淡口(うすくち)しょうゆ発祥の地である兵庫県龍野で400年以上にわたり伝統の味をつくり続けている。淡口醤油は素材の持ち味を生かす醤油として知られ、だしとともに和食を支える存在だ。特に京料理や大阪割烹など、関西の食文化の発展には欠かせない存在として受け継がれてきた。
同社は、淡口醤油をはじめとする調味料の製造を通じ、自然なおいしさにこだわり続けている。「健康と長寿」「楽しく、豊かで、安全な食生活」への貢献を掲げ、これからも消費者から必要とされる企業としての歩みを続けていくという。
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