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“噛む”レーザーをくぐるイベント実施の意図 カムテクト担当者に聞いた
グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社は、2024年7月5日から7日までの3日間、東京都台東区の浅草にて、歯周病予防ハミガキブランド「カムテクト」のイベントを開催しました。
「カムテクト」は、2014年に日本で誕生した歯周病を予防する薬用ハミガキ剤。
今回のイベントの目玉は、ブランドアンバサダーである人気お笑い芸人「カズレーザー」さんをモチーフにした、全長4メートルの巨大オブジェ「噛むレーザー」。この圧倒的な存在感で、多くの通行人の注目を集めました。
会場には「カムテクト」の効果を体感できる特設ブースも設置。製品を歯垢に見立てて歯の形の壁に貼り付け、参加者が製品を取り除くことで健康的な白い歯が現れる、ユニークな体験型企画を実施するなど、楽しみながら歯垢除去の重要性を学べると、好評を博しました。
【歯垢に見立て、黄色のフィルムを巻いたサンプルを白い壁面(歯)から剥がしていく演出】
また、今回の「噛むレーザー」では、浅草の夏の風物詩「夏詣」にちなんだ企画も展開。無病息災を祈願する「夏越の祓」の象徴的行事である"茅の輪くぐり"をイメージし、「噛むレーザーの口の輪」をくぐる健口祈願体験を実施し、参加者には「カムテクトの試供品」や「限定デザインのうちわ」がプレゼントされるなど、顧客とのタッチポイントが多いプロモーションとなっていました。
本企画を担当した、グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社のペースト・ブラシ ブランドマネージャー 藤原 郁美氏によると、本企画は半年程前から企画を検討し始めたそうだ。
実施場所として浅草を選んだ理由については、「大きく2点理由があり、1点目は幅広い世代へのリーチが出来る点。メインターゲットは歯ぐきの悩みを抱えた40代以上の男女となっていますが、歯周病は成人の約半数が持つ疾患で近年高齢者だけでなく、若年層にも疾患者が増加しています。なので幅広い世代の方が訪れる浅草を選びました。
2点目は、浅草が食べ歩きの街としても人気で、お口の健康と密接に関わる食事をする機会が多い場所である点。美味しいものをたくさん食べた後に、口腔ケアの意識を高め、“カムテクト”でしっかりとケアをいただけるよう、浅草を選んだ」と藤原氏は話す。
【浅草 仲見世通りの様子。通路沿いにはたくさんのお店が並ぶ ※画像はイメージです】
今回、イベントを7月に実施した意図としては、
「夏場の歯周病リスクを考慮しました。夏バテと口の渇きは、歯周病を悪化させるリスク要因になります。夏バテにより免疫力が低下することで、歯周病菌への抵抗力も低下したり、唾液には口内細菌の繁殖を抑える働きがありますが、体の水分量が不足しがちな夏は唾液も少なくなり細菌が増加しやすくなったりします。
また、より多くの人にリーチできるよう、浅草に多くの人が集まるタイミングを狙いました。6月末にかけて実施される“茅の輪くぐり”をイメージして、噛むレーザー(カズレーザーさん)の口の輪をくぐる健口祈願体験を用意した」そうだ。
※茅の輪くぐり:茅で編んだ直径数メートルの輪をくぐり、心身を清めて厄災を払い、無病息災を祈願する夏越の祓を象徴する行事。6月下旬~7月上旬にかけて実施される。写真はイメージです。
今回イベントを実施した反響について聞くと、「用意していたサンプル(カムテクト プレミアム ホワイトニング10,000個・シュミテクト歯ブラシ15,000個)が最終日の終了時間を待たずに配布終了となったり、カズレーザーさんが印刷されたうちわが浅草六区をジャックしたりと、大盛況のイベントとなりました」
【サンプル配布の様子】
「歯磨き粉や歯ブラシは日常的に使用する身近な商材でもあることから、参加ハードルが低く、楽しみながら歯周病ケアの必要性を改めて実感されている方が多くいらっしゃいました。
また、既存ユーザーのみならず、ブランドを知らなかった方に対しても、イベントを通じてブランドの認知拡大、製品特長の理解促進に繋がりました。実際に、“カムテクトを使用したことがなかったが、ぜひこの機会に使用してみたい”や“以前はカムテクトを使用していたが、久々に使ってみたいと思った。昔と比べてどんな風に変わっているのか、楽しみにしています”といった声もいただいています」と藤原氏。
カズレーザーさんが大きく口を開いた造作が印象的ですが、こちらについては「みなさん写真を撮られており、SNS上で拡がりがありました。帰りの電車内や、イベント開催場所から離れた場所でも、配布していたうちわを持つ方が散見され、イベント開催時間だけでない訴求にも繋がっています」
【イベント当日の様子。赤い衣装はスタッフ】
「加えて、SNSでは“インパクトありすぎの噛むレーザーに遭遇”や“カズレーサーさんのお口の輪をくぐり健口祈願してきました”といった投稿が見られました。また、歯垢に見立てたサンプルを取るしかけに対しては“ちゃんと考えられてる!”等のアイデアに気づく投稿が多数みられました。」
大きな「噛むレーザー」の設置にあたって苦労した点も多いそうで、藤原氏によれば、高さの制限や風量への耐久性への懸念がある中で、多くの人の目を引くことができるパネルの大きさと、人が通れる口の高さの調整にかなり時間を要したそう。
「カズレーザーさんの顔を崩さずに、高さを確保するために、複数回会場に足を運んだり、浅草六区のご担当者様と台東区役所へご相談に出向いたり、デザイン時に何度もシュミレーションを実施したりと検討を重ね、大人も子どもも、車椅子やベビーカーの方も、楽しくくぐることができる高さを実現することができました」と藤原氏。
「噛むレーザー」の巨大オブジェは強烈な印象を与え、SNSでの拡散を促進。さらに、製品の効果を体感できるユニークな体験型企画は、参加者の興味を引き、製品の特徴を印象的に伝えているように見えました。
試供品やオリジナルグッズの配布など、複数の方法で顧客との接点を作り、ブランド認知と製品理解を深める機会を提供したユニークな事例であったように感じました。
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