インターネットの利用が当たり前の現代ではWeb広告が主流になりつつありますが、従来から利用されている雑誌広告は、現在も多くの広告が出稿されています。今回はそんな雑誌広告について、その役割や種類と各広告枠に関するメリット・デメリットを紹介します。
雑誌広告とは?
雑誌広告は、雑誌の誌面や表周りに出稿可能な広告枠の事を指します。雑誌には趣味趣向や掲げているテーマに合わせて、様々なジャンルのものがあるため、読者層に応じてターゲットを絞った広告出稿が可能です。
また定期購読者も多いので、一定期間に掲載していくことで雑誌広告に目を通してもらいやすくなり、内容を詳しく伝えることができます。
雑誌広告の種類
雑誌広告には「純広告」「タイアップ広告」「連合広告」の3種類あります。それぞれの広告枠についてその特徴を紹介していきます。
純広告
雑誌広告の中で標準的なのが純広告です。純広告は掲出したい雑誌の広告枠を購入し、広告主がその枠を自由に活用して広告を掲載できます。読者に向けて伝えたいことを、イメージ通りに表現することが可能です。掲載は雑誌の各特集や連載ページとは分離して、裏表紙・巻頭ページ(目次の前)・記事の間に挿入されるので、読者にはすぐに広告だと分かるようにはなっています。
純広告には次のようなメリットがあります。
メリット① 特定のターゲット層に向けた掲出が可能
多くの雑誌はファッションやスポーツ・自動車など特定のジャンルをテーマにしており、それぞれ一定の数の読者がついています。そのため掲出する雑誌によって特定のターゲットに狙いを定め、広告を作成してアプローチが可能です。
メリット② 大きい露出で認知度・ブランディングを向上させられる
有名雑誌などに広告を掲載することで読者に興味・関心を与えることが出来、ブランドに対する意識付けをする事が出来ます。誰もが知る有名雑誌であればあるほど、「雑誌に掲載される事」自体で評価されることも。商品・サービスの認知度・ブランディングの向上に適しています。
メリット③ 運用コストがかからない
Web広告などとは異なり、掲出後の運用管理が必要ないので1度の掲載料の出費だけで済みます。また、1度広告デザインを組んでしまえば、他の雑誌への流用も可能ですので、コストを抑えつつ横展開をすることが可能です。
一方で、純広告には以下のようなデメリットもあります。
デメリット① 広告は掲載期間中に差し替えられない
Web広告であれば、広告クリエイティブの差し替えは随時可能ですが、雑誌広告の場合、1度掲載された純広告を差し替えることができません。
デメリット② 雑誌によっては出稿費用が高い
有名な雑誌であればあるほど1度の費用が高額なので、掲出にはまとまった予算が必要になります。少額からはじめて、少しずつ投資を増やす広告戦略を行うことができません。
純広告には様々な広告サイズがあります。広告サイズやカラー、白黒については下記記事で詳しく説明しているので是非ご覧ください。
雑誌広告の掲載面、サイズ、カラーについて|表2、表3、◯◯対向とは?
タイアップ広告(記事広告)
タイアップ広告は広告を掲出する雑誌の編集社に依頼して作成・掲載をしてもらう雑誌広告です。記事広告とも呼ばれています。例えば、雑誌でよく見かける商品のレビュー記事や、ファッション誌でモデルが身につけるブランド商品を特集している記事などがタイアップ広告である場合が多いです。
タイアップ広告のメリットを紹介します。
メリット① 客観的な広告内容で信用を得やすい
レビューや評価記事は多くの人たちが商品・サービスの購入や契約を決断する判断材料になっています。実際に購入・契約した人の第三者としての意見なので信用されやすく、同じく編集社に作成してもらうタイアップ広告も客観的な広告に仕上げられるので、読者に信用してもらいやすくなります。
メリット② 多い情報量で商品・サービスの訴求ができる
雑誌広告の中でもタイアップ広告は掲載できる情報量が多く、読者にゆっくりと内容に目を通してもらえるので訴求することができます。
一方で以下のようなデメリットもあります。
デメリット① コストがかかる
タイアップ広告は広告を編集社に作成してもらうので、掲載料に加えて広告作成の費用も必要なので雑誌広告の中でも一番コストがかかります。
デメリット② 掲載までに時間がかかる
タイアップ広告は広告主が編集社に依頼をして、取材や打合せのあと作成され確認をして掲載になります。そのため実際に掲載されるまではそれなりの時間を要します。
連合広告
他の純広告・タイアップ広告はどちらも基本的に1つの広告主による掲出ですが、連合広告は複数の広告主が一緒の広告枠で掲出する雑誌広告です。よく見かけるのが1つのページを複数の企業が分割して宣伝している広告がその1例になります。広告というよりも、読者にはワンコーナーのような印象がある雑誌広告だといえるでしょう。また同じカテゴリの広告が掲載されている場合は、読者も比較がしやすく多くのレスポンスも期待できます。
連合広告のメリットを紹介します。
メリット① 費用が安い
連合広告は1つの広告枠を複数の広告主で分割するので、他の雑誌広告よりも費用が安く抑えられます。広告への反応を見るためにテストで掲載してみるのもいいでしょう。
メリット② 読者の目に留まりやすい
複数の広告をまとめている連合広告はその情報量も充実しているので、読者の関心を引いて目に留まりやすい利点があります。
一方で以下のようなデメリットもあります。
デメリット 詳しい内容は掲載できない
1つの広告枠を分割する連合広告では、他の雑誌広告のように広いスペースが確保できないので掲載する画像や記事の文字数に制限があり、詳しい内容を伝えたい場合には不向きです。
まとめ
雑誌の誌面に掲出する雑誌広告には「純広告」「タイアップ広告」「連合広告」の3種類あります。
同じ雑誌広告ですが、紹介したようにそれぞれ異なったメリット・デメリットを持っています。そのため広告の方向性によって使い分けることが可能です。そして3つともターゲットを絞りやすい特徴があるので、それを活かした広告掲出ができるのは雑誌広告の大きな利点だといえるでしょう。
下記記事では、より詳しく雑誌広告全般について詳しく説明しているので是非ご覧ください。