Meta広告でなかなか効果が出ない・・と感じていませんか?
広告の効果を左右する大きな要因の一つがバナーです。
本記事ではMeta広告で使える、効果的なバナーの作り方をご紹介します。
Meta広告はバナーが命
Meta広告とは、Meta社が運営するFacebook、Instagramといったソーシャルメディアでフィードやストーリー上に表示される画像や動画形式の広告のことです。
Instagramは10代、20代の利用率が70%以上、Facebookは30代以上のユーザーが多く、あらゆる年齢層へのリーチが可能です。
また、Facebookは実名登録のため利用者の属性に基づいた信頼性の高いデータや、SNS上の行動データに基づいた詳細なターゲティングができ、目的に応じた広告配信が可能です。
一方で、ユーザーの大半はスマートフォンで閲覧し、膨大な情報の中から一瞬で見るか見ないかを判断するため、いかに魅力的なバナーでユーザーの興味を惹きつけるかがカギになります。
抑えておきたいのは顧客ニーズ
バナーを作成する際、「商品の強み」「価格」「こんな人も使っています」と様々な訴求方法がありますが、自分達がアピールしたいポイントなってしまい、訴求相手を見失った状態では効果的なバナーは作れません。
そのためにはまず、バナー作成の前段階で訴求したいターゲットのペルソナ設定を行うことが大切です。
ペルソナとは商品やサービスを購入するであろう架空の顧客像のことです。名前、年齢、性別、家族構成、職業、年収、興味などの詳細な人物像を設定し、そのペルソナに向けて一貫したメッセージや価値を発信することで、精度が高く、効果的な広告展開につながります。
「ペルソナ」と「ターゲット」という言葉はよく混同されますが、ペルソナは商品やサービスを利用する(架空の)具体的な人物像、ターゲットは(実在の)訴求したい属性の集団のことで、似たような意味を持つ言葉ですが、定義が異なります。
ペルソナを設定することで、個人のユーザー視点でニーズを考えることができるため、訴求する際の方向性やコンセプトが明確になり、より具体的で効果的なプロモーションが可能になります。
バナー作成で抑えるべきポイント
それでは、実際にバナー作成の際におさえるべき3つのポイントをご紹介します。
1.視線誘導
デザインや文字や画像の配置を工夫して、ユーザーの視線を意図的に特定の方向や要素に誘導する手法です。
Z型:ユーザーの視線が左上→右上→左下→右下の順にZ字のように移動するパターンです。一瞬で全体の内容が把握できるためバナー広告でよく用いられる手法です。Facebookの場合は右下に、Instagramの場合は左下にCTAボタンが置いてあり、それに合わせた視線誘導でユーザーの行動を促すことができます。
※CTAボタン・・Call To Action ボタンの略。お問合せや資料請求といった、ユーザーに特定のアクションを促すボタンのこと。
F型:ユーザーの視線が左上→右上→左下→右下の順に移動するパターンです。WEB媒体や記事といった文章量の多いものに使われますが、視線が下にいくほど読まれにくくなるので、バナーで使用する際は情報量を少なく、簡潔で読みやすいレイアウトに工夫しましょう。
N型:ユーザーの視線が右上から左下までN字の順に移動するパターンです。新聞や雑誌といった縦書きのものや教科書や漫画といった幼少期から触れているものによく見られるレイアウトです。バナーにはあまり用いられませんが縦書きの際に用いると効果的です。
2.レイアウトの整え
「デザインの4原則」を意識するだけで、見違えるようなデザインが作れます。売れるバナーにするために必ずおさえておきたいところです。
近接:関連する要素を近づけて一つの要素としてグループ化する
人は位置が近いもの同士を「関係があるもの」だと認識します。関連する要素を近づけることで情報をまとめることができ、理解しやすいレイアウトになります。
整列:要素を一定の規則に沿って配置する
基準となる線を意識し、関連する要素を揃えて配置することを意識しましょう。
縦長や正方形のバナーは中央揃え、横長のバナーは左揃えや右揃えがバランスの良いデザインになります。メッセージ性の強い横長バナーの場合、中央揃えで中心に持ってくるとより効果的です。
反復:同じ要素を一定のルールで繰り返すことで、一貫性を持たせる
色やフォント、素材や図形などを繰り返し使用することで一貫性や統一感が出ます。見る側は情報が整理しやすくなります。
強弱:異なる要素間の違いを明確にする
強弱がなく整いすぎた単調なデザインでは伝えたい情報が伝わりにくくなります。目立たせたい部分との強弱をつけることで、視線を引きつける役割を持ちます。全部強調すると逆に目立たないので優先順位をつけてメリハリのあるデザインを意識します。
3.画像内の文字は20%以内に抑える
FacebookもInstagramもスマートフォンでの使用がほとんどで、ユーザーがフィードやストーリーを次にスクロールするかどうか判断する時間はわずか3秒といわれています。
そのためテキスト量が多く、小さい文字の羅列は内容が伝わらず、記憶にも残らない可能性があります。
Facebook広告は以前、広告の画像内のテキスト量が画像面積の20%を超える場合、広告の配信が制限されるルールがありました。
いわゆる「20%ルール」のことで、効果的な広告のクリエイティブについてデータを集計し、画像内のテキストを20%未満にするとパフォーマンスが高くなるため、このルールが設定されていました。
2020年にこのルールは撤廃されましたが、引き続きテキスト量が少ない方がコンバージョンが伸びやすいといわれています。
また、文字数が少ないことでフィードやストーリーに表示されても広告っぽくなく、他の投稿と自然に馴染み、ユーザーに不快感を与えずに訴求ができます。
PDCAを回すスピードも重要
バナー制作を行う際はとにかくPDCAを回すことが大切です。
顧客に合った訴求が基本ですが、完全に顧客のニーズをとらえきれないケースもあるかと思います。その場合はバナーに対するインプレッションやクリック率などの反応を確認し、伸びきらないようであればすぐにクリエイティブを変えてテストする必要があります。
PDCAの回し方については以下について決めるのが良いでしょう。
1.クリエイティブの訴求法を決める
ニーズを元にバナーに使用する具体的な訴求法を考えます。
例:ユーザーの悩み訴求系(なかなか痩せられなくて困っている方へ)/キャンペーン系(今なら○○円引き!)/トレンド(今流行りの○○!)など
2. デザインで見せ方を決める
訴求やテキストは変えず、デザインや優先順位を変えてみたり、反対に同じデザインでテキストを変えてみるなど、デザインを複数パターン作ります。
例:1番強調するテキストやイラストの位置を変える
3.他の訴求軸でのテスト
訴求軸を変えてバナーを作成したり、併せてデザインも別パターンを作成しテストする。
例:悩み系訴求バナー→キャンペーン系訴求のバナー作成
広告配信してみたけど効果が出ない原因が分からず、何を改善すべきか悩んでしまうかもしれません。そんな時は現状のクリエイティブとは異なる訴求方法でデザインを考え直してテストしてみてください。この繰り返しにより効果の高いバナーを作ることができるでしょう。
4.競合のバナーでトレンドをつかむ
バナーをよりブラッシュアップしていくためには競合調査も欠かせません。
Meta社が公式で出している「広告ライブラリ」では他社の出している実際のクリエイティブを見ることができ、競合がどのような訴求をしているのかを確認することができます
訴求軸を何にするか迷ったときや、見せ方について参考になるバナーを探しているときによく使われます。
広告ライブラリ上で気に入ったバナーを見つけた際は出稿している広告主のページを見に行くことができるため、実際にどれくらいいいねなど反応を貰えているのかを確認してバナーの効果を間接的に測ることも可能です。
また、季節性の高い商品を取りそろえている場合は時期によって見せ方のトレンドが発生することもあるため、ユーザーから今どのようなデザインが好まれるのかの情報をいち早く獲得するためにも使用できます。
競合のバナーをそのまま参考にできるとても便利なサイトなため、バナーづくりを行う際は必ずチェックしておきたいサイトです。
まとめ
バナー作成にはポイントがあり、また、定期的に改善をおこなうことでより広告効果を高めることができます。今回、ご紹介したポイントを意識して、Meta広告で最大限の効果を引き出すバナーを作成してみてください。