事件・事故や政治経済のニュースなどと合わせて、紙面に掲載されている広告のことを新聞広告と呼びます。初めて新聞広告を出す人がつまずきやすい、新聞特有の広告サイズの呼び名について解説していきます。新聞広告の種類は大きく「記事下広告」と「雑報広告」で分かれます。
もっとも一般的な「記事下広告」
記事欄の下に掲載される最も一般的な新聞広告です。文字通り、記事の下のスペースに掲載される広告です。広告が占める段数と横幅によってさまざまに展開が可能です。「全15段」や「5段1/2」など段数と分数で構成されます。段数=縦サイズ、分数=横サイズと理解しやすいと思います。
縦のサイズ=段数
新聞紙面の記事は「段」というブロックで構成されています。1ページの縦に15分割したブロックが「1段」と呼ばれます。この「段」という単位を用いてスペースの割合を表します。つまり「5段」は15段のうちの1/3の縦スペースになります。新聞広告はこの1段あたりの金額(段単価)をもとに掲載料金が計算されることが一般的です。
実際には12段の紙面
もし、お手元に新聞があったら、段数を数えてみてください。もしかしたら(大半が?)12段の構成になっていると思います。新聞を購読する高齢者への対策で、文字サイズを大きくし、高齢者にも若者にも読みやすい紙面作りを目指し12段の紙面が大半となっています。
では、「新聞広告も1ページを12段で計算する」と思われがちですが、「新聞広告は変わらず15段で計算する」というのが一般的です。おそらく、従来からのクライアントに配慮したものだと思いますが、はじめて新聞広告を検討する人にはわかりづらいポイントです。あくまで、縦幅を15分割したうちの何段購入するかで検討してください。
横のサイズ=分数
段の後ろに記載のある分数が横スペースサイズを表します。1ページの横幅を何分割したかで表します。1ページの半分の横幅なら「1/2」となります。例えば、5段1/2(呼び方はゴダン、ニブンノイチ)は、縦が『全15段のうちの5段』(つまり縦1/3のスペース)横が全体の1/2のスペースになります。1ページ横幅全てを使用した場合は、「全〇段」と表現します。つまり、新聞1ページを丸々使った全面広告は、縦が15段、横は1ページの横幅を最大限使うので「全15段」と呼びます。
「アドクロ」では、横スペースの呼び名は、5段1/2など一般的な分数で表現しておりますが、新聞社や広告代理店により「5段1/2」を「半5段(ハン、ゴダン)」と呼ぶケースもあります。その他、全5段を「全5(ゼンゴ)」や3段1/2を「半3(ハンサン)」、2段1/4を「ニイヨツ」と呼ぶ企業さんもいらっしゃったので、誤解の生じないよう確認されることをお勧めします。
記事中に掲載される「雑報広告」
記事の下に掲載される記事下広告に対し、記事の中に掲載されるのが雑報広告です。新聞によっては小枠広告と呼ぶところもあります。雑報広告は、新聞により、掲載面により様々ですが、一般的なものを解説します。
題字下広告・題字横広告
題字下広告とは、新聞の1面の題字の下に1枠だけ設けられる新聞広告です。アピール力の高いとして人気の広告枠で、企業広告に多く利用されています。信頼性の高い新聞の題字下に継続的に掲載することにより、企業の認知向上やブランディング・商品イメージの浸透が期待できます。題字が横に掲載されている新聞は、題字横広告となります。題字枠広告という新聞もあります。
四大新聞社は、2020年現在・読売新聞 題字横・朝日新聞 題字下・毎日新聞 題字下・日経新聞 題字下(月~金)題字横(土・日)となっています。
突出広告(ツキダシ)
突出広告とは、記事下広告のすぐ上の記事欄に突き出した形で掲載される新聞広告です。大きさは2段が一般的ですが、より大型ものが増えており、クリエイティブの工夫もしやすくなっております。性別や年齢層によって、注目している記事のジャンルは異なります。掲載面を選べる突出広告は、ターゲットがよく読む記事の近くに掲出できます。両端に掲載することが可能で、切り抜いて使用する必要があるクーポン券などを含んだ広告掲載が多い広告枠です。
記事中広告
記事中広告とは、記事の中に掲載される広告であり、他の広告枠に比べて視認性が高いことが特徴です。小さいながらも記事の中の広告として目に止まりやすく、注目度もあるため、重要なポイントや要点のみをシンプルに伝える効果の高い広告となります。1段の中は約数十行の幅が広告スペースとなります。
記事挟み広告
記事の中に通常1cm×1段の大きさで掲載される広告です。小さなスペースですので、文字数は少なく表現も限られてきますが、基本的には1段の中に掲載されるため、クリエイティブの工夫次第でインパクトを持たせることが可能です。
まとめ
新聞特有の広告サイズの呼び名や広告枠の特徴などについて解説しました。新聞広告には新聞広告特有の専門用語や広告ルールがあり、これらを知っておくことで自社に合った新聞広告の出し方が見つかり、効果的な広告展開が実現できます。ぜひこの記事を参考に新聞広告の出稿をご検討ください。
以下の記事では新聞広告のメリットや相場などについてもまとめています。商品やサービスに最適の掲載方法やプランを選び、効率的に広告展開を行っていくことが重要となります。新聞広告ってどんな広告?紙媒体を代表する「新聞広告」の仕組みなどを徹底解説!