アドクロ編集部がお届けするニュース解説。マーケティング関連で気になるニュースをピックアップし、担当者が詳しく解説します。
国内最大級のインバウンド総合メディア「訪日ラボ」を運営する株式会社movは、インバウンド対策に役立つニュースをまとめた「インバウンド動向まとめ【2024年4月版】」を公開しました。
2024年3月の訪日外客数は308万1,600人で、2019年同月比 11.6%増を記録。2月(278万8,000人)と比較しても30万人近くもの大幅な増加となっています。
国別では韓国が2019年同月比13.2%増の66万3,100人で、引き続き1位となっています。
長らく回復が遅れていた中国は約45万人と、2019年と比較するとまだ34.6%減ではあるものの、2位の台湾に追いつく勢いで回復しています。
また、外国人観光客の消費金額を見ても5兆3,065億円で、コロナ前䛾2019年比で10.2%増となった ことが分かりました。
出典:訪日ラボ
考察
インバウンドを想定した価格設定を行う店が増える?
コロナ禍前の水準まで外国人観光客が戻ってきていることを考えると、今後は更にインバウンドをターゲットとした事業展開を行う企業が増えると考えられます。
代表的なのは飲食店で、今でもよくニュースで1万円の海鮮丼が販売されていることなどが報道されており、いわゆる観光客価格に設定を行うことが想定されるでしょう。
そこで気を付けたいのがバランスです。
過去にコロナ禍で一気に観光客が激減し、インバウンド向けの事業を行っていた会社が大打撃を受けていたことを考えると、リスクヘッジは常に行い、地元客と観光客のどちらも幸せになるような仕組み作りを行っていく必要があるでしょう。
誘致のためにプロモーションの手数は増やしておきたい
とはいえ、インバウンド需要が高まる中で売上を上げるチャンスでもあるため、自社のサービスやお店に誘致を行う必要はあります。
代表的な方法としては訪日用メディアを作り、ターゲットとする国でメインで使われているSNSアカウントを開設し宣伝を行う方法です。
中には既に育っているメディアに対して宣伝を依頼するケースもあるようです。
しかし、WEBとなると競合も増えてきており効果的な誘致も難しくなってくる可能性はあります。
そこで手数を増やすという意味でも屋外広告の利用も視野には入れておきたいです。
ちょっとした工夫で大きなインパクトを与えられるのが屋外広告の強みでもあるため、外国人観光客のコミュニティの中でのブランディングに大いに役に立つのではないでしょうか。
実際にインバウンド狙いの屋外広告が2024年に入ってから東京の新宿で展開されていました。
すべて英語で制作された広告もあり、繁華街を狙って既に戦略を組み始めている企業も出てきています。
円安も進みこれからも外国人観光客が増え続けることが予想される中、従来のプロモーション手段だけではなく競合が手を出していない手法にも目を向けたいですね。