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普遍の想いを、時代の言葉で人々に届ける | 仙水悠介
ALL ABOUT TOSHIO SUZUKI 著者 / 鈴木敏夫
日本を代表するスタジオジブリの名アニメプロデューサー・鈴木敏夫氏の全てが詰まった、まさに「ALL ABOUT TOSHIO SUZUKI」
アニメというコンテンツの可能性を信じ、今の事業を立ち上げるため「まずは業界を立ち回るプロデューサーの役割を学ぼう」と手に取った一冊。
プロデューサーとしての心得から動員目標設計、映画の宣伝計画まで、実際のジブリ作品の(手書きの)企画書と共に解説しています。
本著において、鈴木氏は映画の企画を決める時に重要な要素として挙げているのが「時代性」と「普遍性」。
『魔女の宅急便』では地方から出てきた女の子が増え始めた世の中を。『トトロ』ではバブルで浮かれている世の中に「貧しいけど自然豊かな時代を思い出さないか」という投げかけを。時代時代に合ったアプローチをする中で、ジブリ作品の多くがテーマに掲げる「生きる」という「普遍性」が生まれるとしています。
そして「そのテーマをわかりやすい言葉で人々に届ける」ことをプロデューサーの仕事と定義する鈴木敏夫氏の並々ならぬこだわり。
普遍的な欲求に対して、時代に合ったベネフィットを提供する。それを分かりやすく人々に届けることに心血を注ぐという構造を理解することができる。
アニメ好きなマーケターに、是非読んでほしい一冊です。
スタジオジブリの名プロデューサー・鈴木敏夫のすべて
高畑勲・宮崎駿両監督と共に、数々のアニメーション映画を世に送り出してきたスタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫。
商業的な成功と作品の質の高さを両立させ、スタジオの経営までをも担ってきた彼の幅広い活動は、いまや映画業界に留まらない。
ふつうのプロデューサーとはひと味も二味も違うと言われるのはいったいなぜなのか!?
『アニメージュ』時代からジブリ設立、2020年12月放送の『アーヤと魔女』までの仕事の軌跡を、数々の直筆資料とともに収録。
鈴木敏夫の過去、現在、そして未来をめぐる、すべてを凝縮した1冊。
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