「ばかうけ」「星たべよ」「瀬戸しお」などの米菓を製造・販売する株式会社栗山米菓は、看板商品「ばかうけ」のOOHを2024年8月19日から渋谷駅ハチコーボードに掲出しました。また、同日からテレビCM(全7篇)も放送を開始しています。
【渋谷駅ハチコーボードに掲出されたOOHの様子 ※アドクロ編集部撮影】
OOHのビジュアルで目を引くのは、中央に大きく描かれたハリウッドザコシショウさんの印象的な姿と「ばかうけ」のパッケージ写真です。今回のキャッチコピーの「ばかすばらしい人生を。」というメッセージは、「ばかうけ」という商品の名前と掛け合わせられており、初見の人にも記憶に残るインパクトを持っています。このメッセージと共に、お馴染みのメガネをかけたハリウッドザコシショウさんの顔が壁一面に迫った迫力のある広告が展開されました。軽快で楽しく、親しみやすいイメージが表現されており、見る人に強い印象を与えるクリエイティブとなっていました。
また渋谷駅前では同日、限定パッケージのばかうけとハリウッドザコシショウさんがネタで用いるメガネのおもちゃを模した「紙製メガネ」をサンプリングとして配布。「ばかうけ」が持つユーモアと親しみやすさを、多くの人々に伝えるキャンペーンとなりました。
この企画を担当した株式会社電通東日本のクリエイティブディレクター松田氏、冨田氏によると、2023年10月ごろから次年度展開として企画の検討がスタート。メインターゲットとしては20〜30代を考えていたとのこと。
「当初より夏季での実施を予定しており、狙いは話題化の火種となりやすい若年層の取り込みを加速させることでした。彼らの心を掴むことで、より広く全世代に波及していくと考えておりました。そのため、最もターゲットが集まり、話題化が火つけとなりやすい『夏休み中の渋谷』に焦点を絞った形になります。」
このような狙いから、広告の掲出とサンプリング実施場所を渋谷に決定。「本件では渋谷駅のOOHハチコーボードでの掲出は、このプロモーションにおいて非常に重要なポイントでした。」というお二人は、「渋谷でもっともシンボリックなスポットに広告を掲出することで、今回のキャンペーンおよび「ばかうけ」という商品をメジャーなものとして印象づけられると思いました。」と語っています。
【渋谷駅ハチコーボードOOH 別角度からの様子 ※アドクロ編集部撮影】
今回の渋谷駅の広告並びにブランドムービーはザコシショウ氏が前面に出た内容。このクリエイティブやデザインのポイントを聞いてみました。
「まずは、今回の旗印となるキャッチコピー『ばかすばらしい人生を。』について。これは『ばかうけ』をある種の幸せのアイコンとして認知されることを狙ったものになります。
また『ばかうけ』の『ばか』は新潟の方言で強調するときに使われる『とても』を意味する言葉です。
そんなニュアンスをこのキャンペーンに加えることで、その名の通り『ばかうけ』らしいユニークなクリエーティブに発展すると考えました。」
「ハリウッドザコシショウさんの起用については、ご本人も静岡出身で『ばか』を強調語として活用されているという理由もあります。また、ご本人のその人生そのものが下積みから現在の人気を考えると、まさに『ばかすばらしい人生』を体現している存在だと思いました。
そして演出については、本年は35周年という一種の節目となるタイミングもあり、ノスタルジックとエモーショナルを意識しています。ブラック&ホワイトの美しい回想的な世界でハリウッドザコシショウさんが暴れ回る、この相反するイメージをぶつかり合わせることで、インパクトの強い表現にできるのではないかと考えました。」
渋谷の広告展開と同日から公開されているテレビCMでは、同じく今年デビュー35周年となる東京スカパラダイスオーケストラが楽曲を書き下ろしたとのこと。
スカパラ特有のテンポの良い音楽に合わせて激しく動くザコシショウさんの様子に、落ち着いたナレーションとモノクロの背景が合わさり、インパクト抜群で独特な雰囲気の動画に仕上がっています。
今回のキャンペーンは、「ばかうけ」が持つユニークなブランドイメージと、ハリウッドザコシショウさんのインパクトあるビジュアルを組み合わせた、見る人の記憶に残る展開となりました。このテレビCMと渋谷の街で目にした印象的なOOHは、「ばかうけ」の魅力を若い層を中心に幅広い世代に伝え、「ばかすばらしい人生を。」というメッセージが届くようなクリエイティブになっていたと言えるでしょう。