セミナー実施後のアンケートは、主催者にとって貴重な情報を収集する手段の一つです。参加者からのフィードバックを収集することで、セミナーの内容やフォーマットの改善点を見つけることができます。本記事では、セミナー後のアンケートにおいて効果的な設問例と回答率を上げるために気を付けるべきことを解説します。具体的な設問の文例も記載しますので、活用してみて下さい。
効果的な設問設計:
アンケート設問はセミナーを参加者の目線から評価してもらい、改善点を把握するために不可欠です。ただ、設問が多すぎたり曖昧過ぎたりすると途中で離脱される、あるいはそもそも回答してもらえないといったことが発生します。
そこで、以下に、効果的なアンケート設問例をいくつかを紹介しますので、実際にアンケートを作成する際の参考にしてみてください。
●参加者の属性情報:
セミナーの参加者を新たな顧客リストとして追加したい場合は参加者の属性情報をヒアリングしましょう。参加申し込みの時点では参加へ誘導するためになるべく情報を簡素化して聞いている場合も多いと思います。是非このタイミングで回答してもらうようにしましょう。
ただし、個人情報にあたりますので回答は可能な限り任意にすると良いでしょう。
<具体的な設問例>
・氏名
・業種
・会社名
・部署名
・役職
・メールアドレス
● セミナー参加の目的:
セミナーへ参加する人は何かしらの期待をもって参加をしています。セミナー参加の目的をヒアリングすることで、参加者がセミナーのどこに魅力を感じて申し込んだのか、何に課題を感じているのかを把握し、今後のセミナーのコンテンツ企画やサービス開発へ活かしていきましょう。
<具体的な設問例>
・セミナーに参加された理由をお聞かせください
・本セミナーに期待していたことは何ですか?
●セミナーの満足度:
参加者のセミナーに対する満足度を尋ねることは重要です。質問例としては、「セミナー全体に対してどの程度満足しましたか?」などがあります。セミナー全体への満足度と内容への満足度を分けて聞くとより課題点が明確になるので良いでしょう。スケールを用いて満足度を評価しても良いでしょう。
<具体的な設問例>
・セミナー全体に対して、どの程度満足しましたか?
・セミナーで学んだ情報はあなたのニーズに合っていましたか?
・セミナーの内容は理解しやすかったですか?
・セミナーで得た知識や情報は実践に役立ちそうですか?
●プレゼンターのパフォーマンス:
プレゼンターのパフォーマンスや伝達力についての評価も重要です。質問例としては、「プレゼンターのスキルや伝達力に満足しましたか?」などが考えられます。
<具体的な設問例>
・プレゼンターのスキルや伝達力に満足しましたか?
・プレゼンターの話し方は分かりやすかったですか?
・プレゼンターの話すスピードは適切でしたか?
●セミナーの長さ:
セミナーの長さについての意見も収集することが有益です。1つのセミナーに複数のコンテンツが設定されている場合は、コンテンツごとの時間の長さを聞くのも有効です。質問例としては、「セミナーの時間配分は適切でしたか?」などがあります。
<具体的な設問例>
・セミナーの時間配分は適切でしたか?
・セミナー全体の時間の長さは適切でしたか?
・テーマ「〇〇〇〇」の時間の長さは適切でしたか?
●商品・サービスへの関心度:
セミナーで自社商品の紹介などを行った場合、セミナー参加直後は自社サービスや商品への理解が深まったタイミングでもあります。参加者の関心度合いに応じて次のアクションを分けた方が効率が良いため、関心度合いに加えてアクションの要否を合わせて確認することも有効でしょう。ここでは設問と合わせて選択肢の例も記載します。
<具体的な設問例>
・弊社の〇〇(商品・サービス)について理解は深まりましたか?
(選択肢例)
‐資料請求したい
‐担当からもっと詳しい話を聞きたい
‐サンプルを見たい
‐特になし
回答率を上げるための注意点
ほとんどの場合、セミナー参加者はセミナーに参加すれば目的が達成されます。そのためアンケートフォームを送るだけでは、なかなか回答が集まりません。少しでも回答率を上げるために、注意すべき点を以下に記載しますので、ぜひ参考にしてみてください。
●シンプルで簡潔なフォーマット:
アンケートのフォーマットをシンプルかつ簡潔にすることで、参加者が回答しやすくなります。冗長な質問や複雑な構造は避け、明確で分かりやすい設問を用意しましょう。
上述した参加者の属性を聞く質問の「氏名」「会社名」「メールアドレス」などは回答者にとってはそれぞれ1問として認識されるため、セミナー自体に関する具体的な質問は絶対に確認したい3~5問程度におさめ、可能な限り選択式の設問にしましょう。
●時間の制約を設ける:
参加者にアンケートの回答にかかる時間を予測しやすくするために、時間の制約を設けることが効果的です。回答にかかる時間をアンケートの冒頭で明示し、短時間で回答できるように配慮しましょう。
●タイミングとリマインダー:
アンケートへの回答を促すために、適切なタイミングでリマインダーメールを送ることも重要です。セミナー後に直ちにアンケートを送信し、その後数日後にリマインダーメールを送るなど、回答を思い出させる手段を用意しましょう。
●報酬やインセンティブの提供:
参加者にアンケートへの回答を促すために、報酬やインセンティブを提供することも考慮してみてください。例えば、抽選でプレゼントを贈る、最新の業界動向や消費者動向に関する資料のような特別なコンテンツを提供する、アンケート回答後にクーポンが発行されるなどの方法があります。
まとめ:
セミナー後のアンケートは、主催者にとってセミナーの改善点を特定するための重要なツールです。効果的な設問を用いて参加者の満足度や意見を収集し、セミナーの品質向上に役立てましょう。また、セミナー終了直後やフォローアップのメールなど、適切なタイミングでアンケートを実施することが重要ですし、回答者が回答しやすいよう設問数や回答方式を工夫することも重要です。ぜひ参加者のフィードバックを大切にし、セミナーの成功に繋げてください。