駅の利用者に訴求するため駅構内に掲出される「駅広告」。駅広告の中でも、「駅のデジタルサイネージ」は日本各地の駅で見る機会が多くなってきました。駅構内にある柱型のサイネージや駅コンビニNewDaysに設置されたサイネージ、通行量が多い場所に設置される巨大サイネージまで、その種類は様々です。現在、その多くがネットワークに繋がっており、手間なく広告配信ができることから各地で導入が進んでいます。特に2019年~現在にかけて首都圏・関西圏を中心に、今までなかったような大型のデジタルサイネージが目立つようになりました。今回は、駅構内の大型デジタルサイネージに焦点を絞り、その大きさをランキング形式で紹介します。普段「大きい」と認知しているデジタルサイネージが実際どのくらいの規模なのか、その比較を兼ねて是非読んでみてくださいね。
※今回のランキングはサイネージ面積(㎡)の大きい順で作成しています。※駅構内に設置されたデジタルサイネージのみを対象としています。※アドクロの独自調べとなります。なお、2021年5月時点での情報です。
京王新宿駅で2面展開する大型のデジタルサイネージ
第5位 新宿K-DGキングウォール(縦1.5m×横15m=22.5㎡)
「新宿K-DGキングウォール」は京王新宿駅に設置された、横幅15mの巨大デジタルサイネージです。京王線新宿駅の西口改札側に1面、百貨店口改札側に1面の計2面が設置されている駅広告です。西口改札、百貨店口改札の両サイドに設置されているため、通勤通学で毎日京王新宿駅を利用する人は確実に視認します。全2面での配信か2分割で放映パターンを選択することも可能となっており、動画クリエイティブ次第でユニークな広告展開も可能です。基本的に1社買い切りで1週間放映が基本となります。音声は出ない為、動画クリエイティブに字幕や音声が無くても内容が分かるような工夫が必要です。
大阪駅にある大型のデジタルサイネージ
第4位 大阪駅セントラルサウンドビジョン(縦3m×横11m=33㎡)
「大阪駅セントラルサウンドビジョン」は、大阪駅中央コンコース北側にある暁の広場壁面に設置された大型デジタルサイネージです。このビジョンでは、端末内に設置したカメラにて撮影した画像を解析して通行者数や性年代別構成の推計データを取得することができる珍しい仕様となっており、広告視認率の傾向に合わせた広告配信が可能となっています。
また、音声配信も可能となっており、近隣通行人を始め、大阪駅利用者に広くアピールすることができる駅広告です。
渋谷駅の地下を彩る巨大なデジタルサイネージ
第3位 東急 田都渋谷駅ビッグサイネージプレミアム
田園都市線渋谷駅構内に設置された全長約25mの大型デジタルサイネージです。渋谷駅という好立地もあり、2019年に登場してから、常に早い段階で枠が埋まってしまう人気が高い駅広告です。
新宿駅に設置された横幅最大級の駅サイネージ
第2位 JR東日本 新宿ウォール456
横幅が45.6mと国内最大規模で、東西地下通路全体をカバーするような巨大なデジタルサイネージです。駅構内のサイネージとしては珍しく音声の配信が可能です。
第1位 梅田メトロビジョン,Umeda MetroVision(縦4m×横40m=160㎡)
「梅田メトロビジョン」は、2019年12月1日より大阪の御堂筋線梅田駅に設置された、驚異の画面面積160㎡を誇る大型のデジタルサイネージ。「地下におけるLEDスクリーン最大ディスプレイ」としてギネス世界記録に認定されており、日本を飛び越え世界一となった地下サイネージです。 設置されている御堂筋線梅田駅は乗降者数442,297人/日(路線別駅別乗降人員:2019年11月12日交通調査日参照)を誇る大阪屈指の巨大ターミナル。規模で見れば、都内有数のターミナル駅である東京メトロ大手町駅(丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線)の365,972人/日(2019年時点)を超える規模となっており、その利用者の多さが分かります。 「梅田メトロビジョン」は地上から若干高い位置に設置されてはいますが、角度が付いているため、駅構内の歩行者にも広く広告を展開することが可能な駅広告です。さらに、付近の階段やエスカレーターからも視認性が良いので、梅田駅を利用する多くの方に広告を届けることが出来ます。 面白いのが、この「梅田メトロビジョン」が設置されている下の空間がイベントスペースとなっており、ビジョンへの広告出稿のオプションとして、このスペースを利用したサンプリングを行う事が出来ます。日本一の巨大なデジタルサイネージで広告を流しつつサンプリング…考えただけで、インパクトが強烈そうですね。「梅田メトロビジョン」は音無し放映となります。ただ、同じホーム内にある柱型のサイネージ12面と連動したり、大阪市内の主要14駅の柱型サイネージと連携させることが可能となっているので、音が無くても複数面のジャック的な見せ方で、周辺歩行者にインパクトを与えることができます。
駅構内の大型デジタルサイネージランキング
TOP5をまとめると以下のようになります。
並べてみると、梅田メトロビジョンが群を抜いて大型である事がわかります。特に縦サイズは他を寄せ付けない圧巻の4m。さすが、世界一の地下サイネージといったところですね。 田園都市線の渋谷駅ビッグサイネージプレミアムが3位だったことが個人的には意外な展開でした。…と言うのも、上記でも述べた通り、ビッグサイネージプレミアムが設置されている箇所は今回ランクインしたサイネージが設置されているどこの空間よりも狭く、人の往来も多いため、相対的に大きいビジョンだと認識していたことが大きいです。 また、小田急線新宿駅に2019年より導入されている「新宿デジタルウォール」も、かなり大きいデジタルサイネージであると認識していましたが、サイズで見ると縦1.92m×横10.24m(19.66㎡)と新宿K-DGキングウォールには一歩及ばず…でした。