アドクロ編集部がお届けする2024年12月9日週のなんば心斎橋OOHレポート。なんば駅・心斎橋駅周辺で展開された広告で、押さえておきたい広告事例をピックアップしていきます。過去のOOHレポートはこちら。
Topics①:「悪魔執事と黒い猫」の広告
なんば駅で展開された「悪魔執事と黒い猫」の3周年記念フェアの広告です。
メインビジュアルは、和風とゴシック調を融合させたような独特の世界観を持つキャラクターイラストで構成されています。黒と金を基調とした配色で、装飾的な額縁のような枠取りを使用することで、高級感と幻想的な雰囲気を演出していました。
テキストでの説明は控えめにしつつ、キャラクターの立ち姿を連続して配置することで、物語性や世界観の広がりを感じさせる構成となっていました。
Topics②:AQUAの広告
Namba One Vision
なんば駅で展開された家電ブランドAQUAの広告です。
大型サイネージを使った動画広告で、「アクア」のブランドアンバサダーを務める羽生結弦さんが大きく描かれたビジュアルが特徴的でした。年末年始の消費が活発化するタイミングを狙った、家電買い替えを促す広告のようです。
特に、青背景にピクトグラムを使う演出は遊び心があって、一段と目を引くビジュアルになっていました。
Topics③:キリン「陸」の広告
心斎橋駅で展開された、キリン「陸」の広告です。
駅通路の壁面に設置された大型の広告で、白を基調とした清潔感のある背景に、商品である「陸」のボトルとグラスが配置されています。
今田美桜さんを起用したビジュアルは、シンプルながらも洗練された印象を与え、商品の高級感やプレミアム感を演出しているように見えました。ウイスキーとハイボールの両方の商品を並べて展示することで、様々な飲み方を提案する意図も感じられます。
全体的に、落ち着いたトーンと親しみやすさを兼ね備えたデザインとなっており、駅を利用する幅広い年齢層に向けた広告のように感じました。
Topics④:ボートレース「THE GRAND」の広告
南海なんば駅で展開されているボートレース「THE GRAND」の広告です。第39回グランプリレースの告知となっています。
12月17日から22日までの開催を告知しており、赤と黒を基調とした力強いデザインが特徴的です。複数の円柱に分かれており、主要な円柱には「心のざわめきを情熱に変えろ」「可能性をパワーに変えろ」「積み重ねた経験値が違う」「培った技術力も違う」といったメッセージが描かれ、ボートレースの競争と挑戦の精神を表現しているようでした。
円柱型のデザインを活かし、360度から視認できる存在感ある広告展開となっていました。
Topics⑤:「TOM FORD」の広告
心斎橋駅で展開されている眼鏡ブランド「TOM FORD」の広告です。
モノクロームを基調とした洗練されたデザインで、都市のスカイラインをバックに配置したモデルカットが印象的です。
左側に黒のサングラスをかけたモデルの大きなビジュアル、右側にはモダンな高層ビル群のシルエットが配置され、中央には「TOM FORD EYEWEAR」のロゴが白く際立つように表示されています。QRコードも設置されており、気になったらすぐに遷移できる同線も用意されていました。
全体的に都会的でラグジュアリーな雰囲気を醸し出すデザインとなっており、ブランドの高級感とスタイリッシュさを効果的に表現しているように見えました。
Topics⑥:アメリカン・エキスプレスの広告
南海なんば駅や心斎橋駅で展開されていたアメリカン・エキスプレスの広告です。
「アメックスで、ピッと乗ろう。」というキャッチコピーとともにタッチ決済のプロモーションを展開しています。青を基調とした爽やかな色使いの中、笑顔の女性モデルと非接触決済を示すアイコンが印象的にレイアウトされています。
アメックスの広告はほかの地点でも媒体を変えて展開。キャッシュレス決済の利便性を、シンプルかつ親しみやすい表現で訴求しており、通行する人々に向けてタッチ決済の利便性とアメックスカードの宣伝を展開していました。
また、同じ内容で英語版のクリエイティブも掲載されており、国内のみならず外国人観光客の方も意識した展開となっていました。
なんば臨時集中貼
心斎橋駅臨時集中貼
編集部から一言
9日週で注目の事例はアメリカン・エキスプレスによるタッチ決済プロモーションです。駅構内の複数箇所で展開され、デジタルサイネージ・壁面広告と媒体を組み合わせた統合的なアプローチが特徴的でした。
キャンペーンの中核となるメッセージは「アメックスで、ピッと〇〇。」というシンプルなコピー。タッチ決済を象徴する波形のアイコンを一貫して使用することで、非接触決済の手軽さと利便性を視覚的に訴求していました。
また、一部ポスターでは10,000円分のギフトカードが当たるキャンペーンの実施など、具体的な特典を前面に打ち出すことで、新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの利用促進を図っているようでした。ここ最近、クレジットカードのタッチ決済で乗車可能な交通機関も増えてきていますが、利便性をフックに新規加入を意識した施策のように感じました。