Topics①:串カツ田中×UNOの広告
渋谷駅前で展開された「串カツ田中×UNO」の広告です。
広告の動画では、化粧品(UNO)を使う男性や串カツのビジュアルがそのまま登場するなど、一風変わった内容でした。化粧品と串カツという、少し変わったコラボレーション告知には目を見張るものがあります。
「#男もアゲるコラボ」と称して11月1日より展開される企画では、串カツ田中店舗で期間限定のコラボメニューが提供されたり、店内がコラボ仕様に装飾されたりする予定(参考)とのことでした。SNSを始め、企画の展開に注目していきたいところです。
Topics②:SnowManの広告
渋谷マークシティのエスカレーターを上がってすぐの場所で展開されたSnowManの4thアルバム「RAYS」の広告です。
タペストリーに描かれた「#本気はまぶしい」というハッシュタグのキャッチコピーが印象的で、かつグループメンバーの様々なショットを組み合わせたデザインになっていました。メンバーそれぞれの、異なる雰囲気の写真を効果的に配置。シンプルな構成ながら存在感のあるビジュアルとなっていました。
渋谷駅前のロングボードでも、グループによる楽曲のニューリリース(≒JOY「初恋シンデレラ」の広告)の広告が展開されていました。
グループの楽曲リリース関連の広告は、メンバー全員の写真が描かれたビジュアルが非常に多く、目を引くクリエイティブとなっています。
Topics③:「ONE PIECE」最新110巻の広告
渋谷駅で展開された「ONE PIECE」最新110巻の広告です。
こちらは110巻収録話の「全コマ」が広告に掲載される異例の内容になっています。黒塗り部分が目に付く広告ですが、作中で初めて明かされる真実や世界政府にとって不都合とされる情報は「黒塗り」で隠れた状態で掲載される演出が施されていました。
中央に書かれた「この世界は、■■■■」部分は、ワンピース読者の好奇心を駆り立てる演出になっていました。
Topics④:rom&nd(ロムアンド)の広告
渋谷駅で展開されたrom&nd(ロムアンド)の広告です。
渋谷駅構内の複数個所で広告が見られました。ピンクを基調とした優しい色使いと、雲形やキラキラした装飾で可愛らしさを演出しており、若い女性をターゲットにしているように見えます。
広告では、アイシャドウ、パールパウダー、ティントスティック、メルティングバーム、カラーグロスなど、多彩な商品ラインナップを紹介。複数のモデルを起用することで、それぞれの商品の使用シーンや仕上がりイメージを分かりやすく表現しています。
全体的なデザインと商品展開から、ナチュラルでトレンド感のあるメイクを好む消費者をメインターゲットとしているように見えました。
Topics⑤:東京国立博物館で開催される特別展「はにわ」の広告
渋谷駅 アドサークル
渋谷駅で展開された、東京国立博物館で開催される特別展「はにわ」の広告です。
柱の縦長を活かし、古墳時代の埴輪の特徴的な表情や形状を印象的に大きく配置しています。ピンク色の「HANIWA!」という英字タイトルと日本語の「はにわ」を組み合わせることで、伝統的な文化財を現代的でポップなデザインに仕上げています。また、ところどころ英語での説明も書かれており、渋谷を訪れた訪日外国人の方を意識しているようにも見えました。
左の写真には人物はにわの顔のクローズアップ、右の写真には筒形のはにわが配置されており、はにわの持つ独特の造形美と表情の面白さを強調しています。渋谷駅という、最新のトレンドが集まる街とのギャップも感じつつ、幅広い世代の興味を引くよう工夫された展示会広告と言えます。
Topics⑥:Cartier(カルティエ)の広告
渋谷駅で展開されたCartier(カルティエ)の100周年を記念したポップアップイベントの告知広告です。
デザイン面では、Cartierのラグジュアリーブランドとしての品格を保ちながら、モダンでダイナミックな印象を与えます。複数のデジタルサイネージに連続して展開することで、視覚的なインパクトを高めています。
白地に赤、あるいは赤地に白という対比的な色使いと、書道の筆使いを思わせる筆致のグラフィックは、伝統と革新、東洋と西洋の融合を表現しているようにも見えます。これは、グローバルラグジュアリーブランドの日本でのイベントという文脈に適した表現方法と言えます。
編集部から一言
今週、特に注目したいのは「串カツ田中×UNO」のコラボレーション広告です。一見関連性の薄い化粧品と串カツという組み合わせながら、「#男もアゲるコラボ」というコンセプトで見事に両者を結びつけています。こうした意外性のある組み合わせは、今後のクロスプロモーションの新たな可能性を示唆しています。
また、東京国立博物館の特別展「はにわ」の広告展開も印象的でした。伝統的な文化財であるはにわを、ポップなデザインと多言語対応で現代的に再解釈している点が特徴的です。渋谷という最先端のトレンドの発信地で、古代の文化財を若い世代や訪日外国人にアピールする手法として、目を引くアプローチと言えます。