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マーケティング予算における広告費割合は10%未満が最多
アドクロ編集部がお届けするニュース解説。マーケティング関連で気になるニュースをピックアップし、担当者が詳しく解説します。
リサーチデータマーケティング「リサピー」を運営する株式会社IDEATECHは2024年版BtoB広告施策の定点調査を実施しました。本調査は、BtoB事業の広告担当者130名を対象としたもので、2023年に実施した同調査の継続調査となります。
「あなたのお勤め先で行っているインターネット広告施策を教えてください。」という質問に対し、47.7%が「リスティング広告」、43.8%が「SNS広告」、36.2%が「ディスプレイ広告」と回答しました。2023年と比較すると、「リスティング広告」のみが昨年を上回る数値となりました。
「あなたのお勤め先ではマーケティング予算における、広告予算はどのくらいの割合になっていますか」という質問に対し、2024年は「10%未満」が20.8%で最多でした。2023年は「20~30%未満」が最多であったことから、2024年は広告予算を減らした企業が多いことが分かります。
「お勤め先の広告施策では2023年と比較して、CPAは上がっていますか」という質問には、7.7%が「大幅に上昇している」、43.1%が「やや上昇している」と回答。半分以上の人がCPAの上昇を実感しているようです。
「CPA高騰に対して、行っている対策を教えてください」という質問には、39.2%が「コンテンツマーケティングの実施」、30.0%が「無駄な広告費用を減らす」、27.7%が「最適な予算のアロケーション」と回答。2023年に2番目に多かった「高品質なコンテンツ制作」は24.6%という結果となりました。
出典:リサピー®︎
今回の調査結果では半数近くの企業がリスティング広告を実施しているということが分かりました。また、リスティング広告に近い数値でSNS広告も多くの企業が積極的に実施しているようです。リスティング広告とSNS広告の共通点としては、「比較的低予算で実施できる」という点と、「細かいターゲティングが可能」という点が挙げられます。
リスティング広告とSNS広告はどちらも、購買意欲の高い顕在層や、少しのきっかけで購買行動に移る可能性のある準顕在層へアプローチできるため、コンバージョンに繋がりやすい層へダイレクトに訴求できます。
これらのことから、潜在層含めた幅広い層への認知度向上よりも、見込み客獲得を目的とする広告出稿が多かったことが予測できます。
マーケティング予算における広告予算の割合については、2023年と比べて2024年は多くの企業が減らしているようです。一時はコロナの影響により大きく落ち込んだ広告費でしたが、デジタル化が急速に進んだことによりインターネット広告は順調に増え続けました。現在では国内の広告費全体の約半分の割合をインターネット広告費が占めている状況です。
しかし、今回の調査結果では、2024年は多くの企業が広告費の割合を10~30%未満に抑えているようです。CPA(顧客獲得単価)の上昇を実感している方も半数以上という結果でした。これらのことから、広告以外の部分でマーケティング施策を行う企業が増えていることが考えられます。
それが明確になっているのがこの調査の最後の項目「CPA高騰に対して行っている対策」についての結果です。「コンテンツマーケティングの実施」「無駄な広告費用を減らす」と応えた人がそれぞれ30%以上となっており、広告に依存しないマーケティングを目指す傾向にあることが分かります。
価値のある情報をユーザーに提供することで見込み客を「ファン化」できるコンテンツマーケティングは今注目されている手法です。コンテンツマーケティングにはSEOの知識やノウハウなどが必要になりますが、リピート率やブランドイメージの向上も期待できるため、多くの企業が取り組んでいます。
今後のマーケティング戦略を検討される際は、コンテンツマーケティングの実施・強化も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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