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ランサーズ株式会社はフリーランスマッチングプラットフォーム「Lancers」に登録している個人の合計563名を対象に「生成AI業務活用実態」を実施しました。調査結果を一部抜粋してご紹介します。
調査概要
- 調査方法:オンラインアンケート調査
- 対象者:ランサーズに登録している個人(発注者・受注者の両方を含む)
- 有効回答数:563名
- 調査期間:2024年6月14日〜21日
- 掲載元:ランサーズ、「生成AI業務活用実態調査」を公開。約8割が業務効率化を実感
業務への普及は半数以下だが今後増える可能性も
まず、生成AIの使用状況については、全体の40.1%が生成AIを業務で「使用している」と回答。「使用を検討している」と回答した方は22.2%という結果でした。2022年のChatGPTのリリースを機に様々な生成AIが登場していますが、業務への普及率は低いようです。しかしながら、約2割の人が業務での使用を検討していると回答しており、今後この2割の人が「使用している」に転じる可能性もあると考えられます。
大幅な時短にはなっていないものの便利な生成AI
生成AIの活用による業務短縮化・効率化の効果については、80%近くの人が生成AIを活用することで業務時間を短縮できているという結果となりました。「30分~1時間未満」の業務時間短縮に繋がっていると回答した人が最も多い25.2%でした。
生成AIの活用が及ぼす業務への影響としては現在ではさほど大きなものではありませんが、仕事をより効率的にアシストする便利ツールの一つとして認められてきているようです。今後の技術の発展や普及率の向上によっては、短縮できる時間が増えてくるかもしれません。
フリーランスに最も活用されているのは言語生成
業務で活用されている生成AIの種類については、「言語生成」と回答した人が91.6%、「画像生成」と回答した人が41.6%という結果でした。フリーランスに多い職種として、WEBライターやデザイナーなどクリエイティブ系の職種が多いということもあり、「言語生成」と「画像生成」が多数で、それ以外についてはあまり活用されていないようです。
ライティング・翻訳での活用が多数
生成AIを活用している業務カテゴリについては、48.9%が「ライティング・翻訳」で圧倒的な数値で、先ほどの調査結果を踏まえても納得の結果でした。その他の業務カテゴリについては全て30%未満でした。しかしながら、今後のAI技術の進歩次第ではデザイン系や動画・アニメーション系での活用が増えてくる可能性もあります。
今回の調査はフリーランスの方が対象でしたが、ビジネス全体で調査を行うことでまた違った結果が見えてくるかもしれません。
コンテンツマーケティングが注目されている今、オウンドメディアのコンテンツ充実を目指す企業が増えています。そんな現状だからこそ、生成AIを活用しコンテンツを量産したいところですが、生成AIの作ったテキストがいかに最新のSEOに対応できているか、情報の信頼性が十分なものなのかが問われます。生成AIに手助けしてもらう部分はあっても、生成AIが作り出したものそのものを世に出すということは現在ではまだ難しいかもしれません。