三菱鉛筆は2026年10月8日、創業140周年を記念し、小学生が描いた「10年後の未来」をテーマにした見開きの新聞広告を日本経済新聞に掲載した。子どもたちがワークショップで描いた絵を組み合わせ、一人の人物の姿を表現した広告で、「書くことで、人は自分になっていく。」というメッセージを打ち出している。

三菱鉛筆はこれまで、筆記具を通じて人々の「書く・描く」を支えてきた企業。現在は、単に文字や絵を書くための道具を提供するだけでなく、一人ひとりの個性や創造性を引き出す「表現体験」を届けることを目指している。今回の企画は、創業140年という節目に、これからの未来を担う子どもたちとともに、その理念を形にすることを目的に実施された。
広告制作に先立ち、8月31日には東京都品川区の体験型施設「o-i STUDIO」で、小学1年生から6年生までの27名を対象としたワークショップを開催。「10年後、あなたはどんな未来を描きたい?」という問いをテーマに、子どもたちが2036年の未来を自由に想像し、それぞれの思いを絵にした。10月8日付の日本経済新聞に掲載された広告は、見開き30段の大型広告。ワークショップで描かれたさまざまな絵を集め、一人の人物のシルエットを形づくるビジュアルとなっている。

紙面には「書くことで、人は自分になっていく。」というコピーを配置。子どもたちが描いた一つひとつの絵が、個性を持った一人の人間を形づくるという構成で、書くことや描くことが自分らしさにつながるというメッセージを表現した。また、ワークショップの様子を収めた映像も同日に公開。子どもたちが問いに向き合い、試行錯誤しながら絵を完成させるまでの過程を紹介している。
今回の施策で特徴的なのは、企業が伝えたいメッセージを広告として一方的に表現するのではなく、子どもたちが実際に描いた絵を広告クリエイティブの中心に据えた点にある。異なる発想から生まれた作品を一人の人物として組み合わせることで、「違いが、美しい。」という企業理念を視覚的に表現している。ワークショップという体験を起点に、新聞広告と映像を組み合わせて企業理念を伝える、周年を活用したブランディング施策といえる。

