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現実とバーチャルが融合!斬新な広告の意図を担当者に聞いた
大阪メトロアドエラは大阪モード学園と共同で、実際の空間には存在していないオブジェクトを配置したシュールOOH(フェイクOOH)をOsaka Metro梅田駅構内にて実施しました。本企画は、大阪モード学園の夏のオープンキャンパスキャンペーンにて展開された企画となります。
今回のキャンペーンでは、実際のOsaka Metro梅田駅空間ジャック広告を元に、その場所に実際には存在していないオブジェクトをCGI技術を用いて配置した動画を作成し、7月24日よりオンラインで公開。動画に登場するオブジェクトは、実際に大阪モード学園の学生がデザイン・制作したファッション作品と、AIが生成した3Dチェアオブジェクトが使用されました。
デジタルOOH広告の新しい表現手段であるシュールOOHは、CGIと現実を融合させ、広告の効果を高めることができる手法として注目されています。
CGI(Computer-Generated Imagery)はコンピューターによって生成された映像や画像を指します。CGIは特殊効果や視覚効果を作成するために使用され、現実の映像を補完し、没入感や視覚的な魅力を向上させるのに役立ちます。
【動画で配信されたシュールOOHの画像】
シュールOOHは現実とCGIを融合させた印象的な広告を展開することができると同時に、実際の掲出の様子を撮影した映像素材にCGIを加え、OOHの掲出期間後に引き続きオンラインでシュールOOHを展開することで、広告の価値と効果を向上できるというメリットがあります。
この企画を担当した株式会社大阪メトロアドエラ東京オフィスの荒井氏によると、2024年5月ごろから日本教育財団大阪モード学園と企画の検討を始めたとのこと。公開された映像では駅の中に実際にオブジェクトが置かれているように見え、驚くほどリアリティを感じる演出となっていました。
荒井氏にこの動画の制作過程を聞いたところ、まず、企画段階で駅構内の環境を撮影しておき、設置するオブジェクトをイメージしながら撮影および3Dの生成AIを作成。そして実際にOOHの広告を掲出している期間に現地の動画を撮影し、動画にオブジェクトを合成してサイズや位置、影などを調整して完成させたそうです。
【大阪モード学園の学生がデザイン・制作し、CGIに使用されたファッション作品】
今回の企画のターゲットは、オープンキャンパスに関心を持つ高校生であったため、学生が夏休み期間に入る前にOsaka Metro梅田駅に空間ジャック広告を掲出。その後、夏休みに入ったタイミングで、まだ記憶に残っていると思われる交通広告にCGIを加えたシュールOOHを配信し、SNSでの訴求を試みるという手法で展開されました。
その結果、このシュールOOHはTikTokやX、InstagramなどのSNSで、ターゲットである10代の若者を中心に2万回以上の再生数を獲得。大阪モード学園のオープンキャンパスへの関心を高めることになりました。
荒井氏は今回のような施策の今後の活用について、「デジタルOOHの掲出期間は限定されるため、掲出後に実際の掲出の様子を撮影した映像素材にCGIを付加してオンライン用の動画としてシュールOOHを展開することは、交通広告、屋外広告の価値を向上、効果を持続、ターゲットを拡大できる手法と考えている」と語っています。
今回のOsaka Metro梅田駅でのシュールOOHキャンペーンは、デジタルOOH広告の新たな可能性を示す成功事例となりました。このようなシュールOOHの活用は今後の広告手法においても注目すべきアプローチであり、広告の新たな可能性を示しているといえるでしょう。
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