誰もが実践できる再現性の高いアクション
柳井：これからご自身のサービスや商品を販売したいと考えている読者に向けて、メッセージをお願いします。
堀野：まず最初にやるべきことは、「誰に向けた商品なのか」「その人にどんな価値を提供できるのか」 を明確に言語化すること。すべてはここから始まります。ここが曖昧なままでは、どんな販売施策も力を発揮しません。
そのうえで、商品の魅力を伝える“自分（企業）自身のブランド”を築き、日常的に発信を続けることが大切です。広告というのは「日頃の発信を一気に広げるための拡声器」です。中身が薄っぺらいままだとユーザーにとってむしろ雑音になってしまいますからね（苦笑）
結局のところ、特別な裏技や近道があるわけではありません。「ターゲットを絞る」「提供価値」を言語化する、それを自分の言葉で継続的に発信していく。こうしたシンプルな積み重ねが、個人や中小企業でも成果を出せる再現性の高いアクションだと考えています。
まとめ
今回の取材を通して、書籍のヒットという派手な成果の裏には、個人や中小企業でも実践できる再現性の高いマーケティングの「型」が隠されていることを学びました。特に印象的だったのは、以下の3点です。
- 「商品」そのものだけでなく、徹底的に「企画書」を磨き抜くこと。 3C分析などを通して、顧客のニーズを深く理解し、その価値を言語化することの重要性を再認識しました。
- ターゲットの「解像度」を極限まで高めること。 漠然とした層ではなく、「〇〇社の〇〇さん」のように具体的な人物像を想像し、その人の悩みに寄り添うことで、発信の質が高まることを学びました。
- 「誰が売っているか」というブランドを構築すること。 SNSや書籍といった発信活動は、単なるプロモーションではなく、自分自身の信頼を築くための「セルフブランディング」であり、それが最終的なビジネスのゴールにつながるという視点は、今後の活動に大きな示唆を与えてくれました。
堀野さんの言葉にあるように、マーケティングとは特別な才能ではなく、日々の思考と実践の積み重ねです。環境や予算に左右されず、「誰に、何を、どう届けるか」を地道に磨き続けることで、どんな企業や個人でも成果を生み出せる。「正しい考え方と仕組みさえあれば結果は出せる」そんな確信に満ちた言葉が、多くのマーケターにとって背中を押すメッセージになるはずです。
柳井紗緒里 CitrineWebDesign
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