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AI時代の顧客対応、満足・不満がほぼ半々 緊急時には6割以上が有人対応を希望
クラウド型 CTI /コールセンターシステム「 BIZTEL(ビズテル) 」などを提供する株式会社リンクは、全国20~60代の男女を対象とした『AI時代における顧客コミュニケーションおよび窓口対応に関する意識調査』を実施した。
調査方法:インターネット調査
対象者:全国の20~60代男女(性別・年代別に均等割付にて回収)
有効回答数:500名
調査期間:2024年10月25日~10月29日
出典元:株式会社リンク調べ
「コールセンターやお問合せ窓口などに電話で問い合わせをした際、無人音声に対応された経験がありますか」という質問に対して、全体の9割が「ある」と答えた。その9割の回答者に対し、「直近1年間のうちに受けた無人音声サービスの対応について、利用時の満足度を4段階の中から選択してください」という質問をしたところ、「満足」が9.1%、「やや満足」が35.1%となり、合わせると44.2%が肯定的な印象を持った回答となった。一方で、「不満」は18.9%、「やや不満」は25.8%となり、合わせて44.7%が否定的な印象を持ったと回答し、二分する結果となった。
次に、「満足」「やや満足」という肯定的な回答を選んだ人に満足度の理由を聞いたところ、トップとなったのは「人と話さなくて済むから」で、43.7%がこの回答を選んだ。次いで、「オペレーターによる有人対応がなくとも問題が解決したから」が37.2%、「オペレーターに繋がるまでの待ち時間が無いから」が3.2%となった。
逆に「不満」「やや不満」という否定的な回答を選んだ人の理由は、「解決までに時間がかかるから」がトップで59.7%、次いで「選択肢が多いから」が57.2%、「自分の要件と合致する選択肢がなかったから」が51.7%であった。
この結果を見ると、満足と答えた人は無人音声サービスに対し、効率性や対人コミュニケーションを回避できる点を評価していることが分かる。逆に不満と答えた人は、手続きの複雑さや選択肢の不足を課題として挙げているようだ。
無人音声サービスによる応対が不満だった場合、問い合わせ先の貴重・団体、またサービスにどのような印象を感じるかという質問に対しては、「不信感を抱いた」との回答が最も多く35.3%、次いで「取引をやめたくなった」との回答が31.8%となった。このことから、無人音声サービスの対応内容は今後の取引や顧客満足度に大きくかかわってくると言えそうだ。
では、利用者はどのような時にオペレーターによる有人サービスを期待するのだろうか。「無人音声サービスではなく、オペレーターによる有人対応をしてもらいたいシーンを教えてください」という質問をしたところ、トップとなったのは「商品やサービスの不具合・不明点に関する問い合わせ」が全体の61.3%を占めた。次いで、「自己解決できなかったことに関する問い合わせ」が55.8%、「緊急の要件(事故・リコール・不正利用など)に関する問い合わせ」が51.7%となった。このような、比較的緊急度合いの高いシーンなどで有人対応が求められることが分かる。
この調査では、無人音声サービスは現在多くの利用者が経験しており、効率性や対人コミュニケーションの回避が評価される一方で、解決の遅さや選択肢の不足に不満を感じる人も多いことが分かった。特に緊急時や自己解決が難しい場面では有人サービスが求められており、無人音声サービスだけでは対応しきれない課題への対応が求められていると言えるだろう。今後企業にとっては、効率化と満足度向上を両立する仕組み作りが重要となりそうだ。
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