アドクロ編集部がお届けするニュース解説。マーケティング関連で気になるニュースをピックアップし、担当者が詳しく解説します。
アルテナ株式会社は「デジタルメディアにおける消費者行動調査」として、Web広告(SNS広告含む)を見て商品に興味を持った後に取る次の行動について、インターネット調査を実施。この調査は、Web広告の影響力や消費者の情報収集方法の変化など、消費者行動のトレンドを把握することを目的として行われました。
「Web広告を見て商品に興味を持った後に取る行動は?」という問いに対し、半数以上を占める55.67%が「ネット検索で情報を集める」と回答。「そのまま問い合わせする」と回答した人は7.33%という結果でした。
年代別に見てみると、全世代で「ネット検索で情報収集をする」と回答した人が多数という結果でしたが、特に50代は66.67%と圧倒的な数値でした。また、「SNSで情報を集める」と回答した人については、20代が26.67%で最多となりました。
考察
信頼度が低いWeb広告
Web広告を見て「そのまま問い合わせする」という人はわずか7.33%という結果でした。このことからも、ユーザーはWeb広告の内容を鵜呑みにせず、自分なりに調べてから消費行動を起こすということが分かります。
別のある調査によると、インターネット広告は他の広告媒体と比べて信頼度が低いという結果が出ています。
2022年の調査結果によると、最も信頼度の高い広告は新聞広告で、インターネット広告は新聞広告の半分程の信頼度合いでした。
他の媒体と比較することでWeb広告の信頼度の低さが明確になりました。この信頼度の低さが、Web広告を見た後の情報収集という行動に繋がっていることが予想できます。
重要視されているUGC
Web広告を見た後の情報収集の手段としてSNSを使うという回答も多く、SNSで情報収集を行う人が多かった世代は20代でした。20代前半の世代はいわゆる「Z世代」に当てはまりますが、Z世代には消費行動を行う際、第三者の意見を参考にするという大きな特徴があります。そのため、SNSに投稿されている第三者の情報を収集しているのは20代ならではと言えます。
SNSや口コミサイトなどへの投稿のように、第三者の一般ユーザーがネット上に投稿する情報のことをUGC(広告とは異なりユーザー自身の意思で作成・投稿されたコンテンツ)と言いますが、近年、UGCは非常に重要視されています。Z世代に限らず、SNSや口コミサイトなどの情報を参考にしている人は多く、様々な企業がインフルエンサー広告や口コミ投稿を促すキャンペーンなどを実施しています。
Web広告+αが重要
今回の調査結果から、Web広告のみ実施では問い合わせに繋がりにくいということが分かりました。問い合わせに繋げるには、Web広告に加えて以下のようなプロモーションを実施することもおすすめです。
- インフルエンサーや一般ユーザーによるSNSでの拡散
- ECサイトや口コミサイトのレビュー投稿
- ランディングページの作成
- 自社サイトのSEO対策の徹底(ネット検索での上位表示を狙う) etc.
Web広告だけでは問い合わせや売り上げの向上には繋がらないかもしれませんが、自社や商材の認知度の向上は期待できます。ユーザーの問い合わせを促すもう一押しになるような施策を併用することで、Web広告の効果をさらに高めることが可能です。