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怠惰を受け入れ、自身の市場価値を高める一冊 | 皆川拓也
人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学 著者 / 松本健太郎
人間の50%はクズである!
ビジネスにおいて自己啓発を促す本は多数あるが本書はデータサイエンティストである松本健太郎氏が人間の心理を紐解いた「悪魔の法則」が記載されています。
「キレイごと」より「本音トーク」がウケる理由
「メガ盛り」が食べたいのに「サラダ」が欲しいと嘘をつく心理
人々を新型コロナ論争に駆り立てるバイアス……
様々な企業の課題に向き合う中で参考としている考え方が詰まった一冊となっています。
また、日常生活にも直結しており、あの人はこうやって言っているけど本心/本質はどうなのだろう。
コロナ禍で人と会うことが減少し、オンラインでの商談が当たり前となった昨今で、より一層、「本質を理解する」「空気を読む」力が不足しているケースをよく見かけます。
上辺の言葉に騙され、あしらわれることなく相手の真の欲求を読み解く力を鍛える。
本書に記載されているような人間の悪の部分を理解し、時には自身の怠惰を受け止めていくことでマーケティング視点のみではなく自身の市場価値を高めることができる一冊だと思います。
筆者はデータサイエンティストとして主にマーケティング領域で活動していますので、とくに最近は「人工知能を使ってヒット商品を発見できないの?」といった相談を受ける機会が増えました。ただ、その都度このようにお答えしています。
「膨大なデータを眺めて『次のヒットは確率的にこれ』と予想するよりも、人間の悪の側面を眺めて『こういう煩悩は誰もが持っているからヒットしそう』と予想する方が、よほどヒットする確率が高いです」(序章より)
話題のデータサイエンティストが「〈悪いモノほど大ヒット〉の法則」を検証する、画期的な行動経済学!
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