公開日:
更新日:
困難を楽しむ思考法、マーケターが読むべき経営論 | 早坂遊羽
経営中毒 社長はつらい、だから楽しい 著者 / 徳谷智史
本書のプロローグはこんな風に始まります。「経営が計画通りに進むことはありえない」。
事業が大コケした、仲間割れ、資金調達が受けられない、社員の横領、資金の枯渇…。創業何年目であるかに関わらず、大なり小なり社長が経験してきたであろう「悩み」と、その対応方法、考え方を著者自身の経験も踏まえながら書かれている本です。この本を読んだとき、自分もつらさのMAXにいたので、共感したし、ぶっささりました。
マーケティング活動は、広義にとらえれば経営活動だと思います。支援するお客様の中で、深くかかわるお客様ほど、顧客獲得活動にとどまらず組織マネジメントやMVV策定に関わるケースもあります。どんな事業も、カネとヒトがそろわなければ成長させることはできません。それが、顧客獲得のマーケティングを実行することよりも、何倍も難しくて、メンタル・フィジカルともに力を試されることだと思います。
自分がそれをできている人だとは言えませんが、マーケターと名乗るならば、この困難を楽しみだととらえられる気持ちと、それを一つずつ乗り越えていくことが求められるものだなと思わせられる一冊でした。
「メンバーが衝突しチームが分裂した」「業績が悪化し事業の撤退を余儀なくされた」「メンバーの横領がバレた」……さぁ、あなたならどうするか? 大企業からベンチャーまで1,000社以上の企業変革を支援してきたエッグフォワード代表の徳谷智史氏が、組織マネジメントで起こるトラブル・苦難を赤裸々に告白。経営者はもちろん、マネージャークラスでも直面し得る実例を盛り込み、著者がどう切り抜けたか、解決したかを生々しく紙上で再現する。 トップの孤独と、会社員視点では得難い「やりがい」、表現しがたい「充実感」を明かし、「社長はつらい、だから楽しい」という中毒とも言える、経営の醍醐味を疑似体験できる一冊。
本書の元になった徳谷氏がMCを務めた音声コンテンツは、起業直後の挫折や苦しみも隠さず飾らずに伝え、どんな悩みやストレスも吹き飛ばす「やりがい」という蜜の味について語ったトークに、スタートアップ業界人が大注目。配信初週のビジネスカテゴリで第1位となるほど反響は大きく、Podcast リスナーの知的好奇心を最も刺激したコンテンツに贈られる「第4回JAPAN PODCAST AWARDS ベストナレッジ賞」を受賞した。
この記事は役に立ちましたか?
記事ランキング
- 週間
- 月間
プロマーケターが推すこの一冊
- 新着
- 人気
閉じる
会員登録情報の入力