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“可能性”を信じ抜く勇気 | 大森洋平
ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? 著者 / 高野誠鮮
過疎高齢化で人口が激減した“限界集落” 石川県羽咋市の神子原地区を、年間予算60万円で立ち直らせた〝スーパー公務員〟髙野誠鮮氏の奮闘実話である本書。
大多数の諦めや反対勢力に折れず、四面楚歌の状態から巧妙かつ大胆に周囲の理解と賛同を得て、CIAの戦略を参考に独自の視点と手腕でマスコミやエルメス書道家、アランデュカスを巻き込み、NASAや総理大臣、遂にはローマ法王までをも味方につけ見事地域社会の再興を果たした不屈の精神力や非凡な発想力、圧倒的な行動力に心から触発され大変感銘を受けた。
本書で何度も語られる「可能性の無視は、最大の悪策」「感動よりも行動せよ!」という言葉は、私自身の思考や行動指針の一つであり、ここまでやり切れているか?を自問自答する羅針盤として、日々背中を押され突き動かされる戒めとなっている。
本書は広報PRやマーケティング、ブランディング等の業務に従事されている方々は勿論、職業人として様々な学びのエッセンスが多く、経営者や全ビジネスパーソンにも是非お薦めしたい一冊です。
過疎高齢化により18年間で人口が半分に落ちこんだ“限界集落”の石川県羽咋市の神子原地区を、年間予算60万円で、わずか4年間で立ち直らせた“スーパー公務員”・羽咋市役所職員の高野誠鮮氏。神子原地区の米をローマ法王に献上することでブランド化に成功させる。農家が株主となる直売所を作って、農民に月30万円を超える現金収入をもたらす。空き農家を若者に貸すことでIターンを増やす。アメリカの人工衛星を利用して米の品質を見抜く。『奇跡のりんご』のりんご農家・木村秋則氏と手をむすんで、JAを巻きこんでの自然栽培の農産物つくりを実践し、全国のモデルケースとなるなど、その活躍ぶりは際立っている。
本書では同氏が手がけたさまざまな「村おこし」プロジェクトを紹介。これを読むと、仕事のアイディア力が増す、商売繁盛のヒントになる。
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