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『劇映画 孤独のグルメ』公開直前、テレビ東京が新宿BBBに仕掛けた"腹が減る"広告
テレビ東京は、2024年12月30日から2025年1月5日までの7日間で、人気グルメドラマ「孤独のグルメ」の世界観を再現した大型広告をJR新宿駅南改札内の巨大サイネージ「新宿BBB」で展開した。
「孤独のグルメ」の世界観を表現した架空の焼き肉店が登場。駅構内では、シリーズでおなじみのテーマ曲と焼き肉店のBGMが流れ、その音に誘われるように店内を見つめる主人公・井之頭五郎の姿を見ることができる。
店舗には『劇映画 孤独のグルメ』のポスターが掲示され、店内のテレビでは原作者・久住昌之が出演する「ふらっとQUSUMI」が放映される。また、巨大サイネージでは『劇映画 孤独のグルメ』の映像や、シリーズに登場した歴代メニュー、井之頭五郎の食事シーンを大画面で楽しむことができた。
テレビ東京プロモーション部の原悠仁氏によれば、本広告企画の実施場所である新宿BBBへの掲出は2024年8月初旬に決定。その後、広告コンセプトの具体化とクリエイティブの検討を進めたそうだ。新宿BBBでの展開は当初からの優先条件の一つで、2025年1月10日公開予定の『劇映画 孤独のグルメ』に向けて、年末年始のお祭り感を演出できる場所として選定された。
広告のコンセプトについて原氏は、視覚と聴覚で"腹が減る"ように胃袋に訴えかけることを目指したと語る。「孤独のグルメ」の魅力は、松重豊さん演じる井之頭五郎というキャラクターと、その食べっぷりによって視聴者の食欲を刺激する演出、そして毎シーズン登場する魅力的な飲食店にあるという。これらの要素を再現するため、架空の焼き肉店を舞台に、五郎の姿や食事シーン、さらには焼き肉店のBGMまでを駅構内全体で表現することにしたそうだ。
人の往来が激しく立ち止まりにくい駅構内での展開について、原氏は2~3秒で注目を集める工夫として、駅には存在し得ない焼き肉店という違和感を活用。その店舗デザインを損なわないよう映画公開情報やドラマの配信情報などの告知要素を配置した。また、12年にわたるシリーズの歴代メニューをベルト状に放映し、映画予告を大画面で流すなど、従来のOOHにない"腹が減る""美味しそう"という感想を引き出せるクリエイティブを目指したと語った。
「孤独のグルメ」は、1994年から96年にかけて「月刊PANJA」で連載された漫画が原作で、2008年以降は「SPA!」で不定期連載が続いている。仕事の合間に立ち寄る飲食店での食事を、主人公の独白で細かく描写する作品だ。2012年からはテレビ東京系列でドラマ化され、今回の広告は2025年1月10日公開予定の劇場版の宣伝展開となる。
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