VTuberグループ「ホロライブ」に所属する星街すいせいは、デビュー8周年を記念し、2026年3月中旬より渋谷エリアで大規模な屋外広告を展開した。渋谷駅の東口地下広場やハチ公前広場、東棟連絡通路などを中心に広告が掲出され、駅構内と屋外を横断したジャック型のプロモーションとなっている。

今回の施策は、3月22日に実施されたYouTube配信での重大発表に向けた認知拡大と期待醸成を目的に企画された背景がある。同配信では個人事務所の設立が発表されており、活動の新たなフェーズへの移行を象徴するタイミングとなった。こうした重要発表に合わせ、オンラインだけでなくリアル空間での接触機会を強化することで、ファンとの関係性をより深める狙いを打ち出した。

広告の内容は、「私のあとに、道はできる。」というキャッチコピーを軸に、ビジュアルとメッセージを大胆に掲出するという構成となっている。ハチ公前広場では長文コピーが展開され、これまでの歩みや表現者としての意思を言語化することで、ブランドストーリーを強く訴求した。また各広告には「3月22日20時 YouTubeで重大発表」といった情報が組み込まれ、視認したユーザーをオンライン配信へと誘導する導線が設計されている。渋谷駅構内から地上にかけて連続的に配置された媒体により、移動の中で自然と情報が蓄積される体験が形成されている点も特徴だ。

今回の取り組みは、OOHとオンライン配信を連動させたクロスメディア戦略の好例と位置付けられる。都市空間での大規模な接触を起点に、YouTubeでの発表へと関心を引き上げる設計により、単発の広告接触をイベント体験へと転換している点が特徴だ。特に、個人事務所設立という重要な転換点を、渋谷ジャックという象徴的な手法で可視化したことで、ファンの期待感を最大化すると同時に、リアルとデジタルを横断した一体的なブランド体験を実現したプロモーションといえる。

