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話題作の広告を霞ケ関や永田町で実施 目的を担当者に聞いた
株式会社白泉社は、2024年7月29日に漫画「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」(原作:左藤真通、作画:富士屋カツヒト、監修:清水陽平 法律事務所アルシエン)の最新刊と公式副読本が発売されるのに合わせて、駅広告を都内各駅にて展開しています。
同作は、現代社会のネット炎上やSNSトラブルに焦点を当てた漫画作品です。物語では、弁護士・保田理(やすだ おさむ)を主人公に、彼が様々なトラブルを抱える依頼人と向き合い、問題を解決していく姿を描いています。
今回の広告ではビジュアルもさることながら、セリフが大きく描かれたポスターが印象的な広告となっていました。
本企画を担当した株式会社白泉社 宣伝広報部の城間氏によると、今回のポスター広告を使った展開は第6巻が発売された2024年3月頃から検討していたそう。「3月時点で、ドラマ放送(※テレビ東京にて放映)が7月予定だったため、時期を合わせて実施することで相乗効果を狙いました」と城間氏。
今回の広告は都内の複数個所で展開されていました。二子玉川に始まり、ビジネスパーソンが多い永田町や神谷町、そして新宿駅と展開されていましたが、その意図について城間氏によれば、
「今回の施策は3本立ての企画になっていました。7月22日週に二子玉川駅、7月29日週に霞ケ関駅・永田町駅・神谷町駅・虎ノ門駅・大手町駅、そして8月5週に新宿駅の大型枠の流れになっています。
【新宿駅で掲載の様子 ※アドクロ編集部撮影】
広告のターゲットとして想定していたのは、20~40代女性、特に“主婦層”と“法律関係の方”になります。なので、家族向けの施設が多い二子玉川駅や、法律関係者の多い虎ノ門や霞ヶ関などのエリアに広告を掲出しました。8月5日から掲載した新宿駅は単純に交通量が多く、話題性がありながら非常に大きな面で認知を取っていける枠だと考えているためです。」
クリエイティブやデザインのポイントについては、
「見た人に“どんなマンガなんだろう”と興味を持ってもらえるよう、引きのあるセリフをメインキャッチとして、背景は作品のあらすじや雰囲気がわかるような印象的なシーンを使用しています。作品が今話題であること、そして情報開示請求を扱った内容であること、それらが伝わればフックは十二分な作品なので、そうなるようなるべくシンプルな方向性にしています」と城間氏は教えてくれた。
【セリフが異なる複数パターンで掲載された】
今回の事例において、特筆すべきは、ターゲット層に合わせた駅の選定と、複数のフェーズに分けた展開戦略です。二子玉川駅での主婦層向け、霞ヶ関や虎ノ門での法律関係者向け、そして新宿駅での大規模な認知拡大という段階的なアプローチで認知を獲得する施策となっていました。
また、クリエイティブ面では、印象的なセリフと背景のバランスを取りつつ、作品の本質を伝えるシンプルなデザインを採用しています。これは、通行人の目を引きつつ、作品への興味を喚起する効果的なデザインであるようにも感じました。
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