雑誌広告を検討するときに、最初につまずくのが掲載面やサイズに関する表記。広告代理店から「中面もいいけど、表まわりがオススメですよ。」と言われても、なんのことだかサッパリという方も多いのではないでしょうか。そこで、今回は雑誌広告の掲載面やサイズについて、分かりやすく解説していきます。
最も露出度が高い、表紙に関連する掲載面
雑誌広告の広告枠の中でも最も露出度が高いのが、表紙に近い枠です。一般的には表紙といっても、表紙と裏表紙くらいしか思いつきませんが、広告面では表1、表2、表3、表4と4つの枠が存在します。
表1:冊子の顔となる表表紙。広告枠の対象となることは少ない。表2:表紙(表1)の裏面。表4の次に露出度が高い。表3:裏表紙(表4)の裏面。表2、表4の次に露出度が高い。表4:裏表紙のこと。最も露出度が高く、ページあたりの広告費も最も高い。
これらの「表◯」といった枠を総称して、「表紙まわり」「表まわり」と言う場合もあります。ちなみに、サイズは基本的に1ページまるごとになります。
特定の箇所の反対面を表す「◯◯対向」
表紙まわり以外の特定の掲載面を表す名称として、「◯◯対向」といった言い回しがあります。注目度の高いページの隣に広告を掲載することで、より露出度も高まります。
表2対向:表紙の裏面(表2)の反対面にあるページ。目次対向:目次ページの反対面にあるページ。記事対向:記事ページの反対面にあるページ。
媒体によっては「第一目次対向」「第二目次対向」と目次対向が細分化されていたり、「巻頭インタビュー対向」「コラム対向」といった、その媒体ならではの掲載面の対向を指定できる枠があったりもします。
冊子内の一般的なページを指す「中面」
表紙まわりでもなく、どこかの対向ページでもない、特に指定のない冊子の中のページを指すのが「中面」です。中面はどこのページに掲載されるかの指定が出来ないのが前提になります。雑誌によっては何ページも広告が続くページ中の1ページだったりする場合もありますので、予め見本誌を取り寄せてチェックすることが肝心です。
サイズに関する表記
これまで掲載面について見てきましたが、広告枠を決定するのに大切なのが掲載されるサイズです。表まわりや対向ページは、1ページまるごと広告枠になることが多いですが、中面は分割されて1ページに複数の広告枠が掲載されることがほとんどです。
冊子自体のサイズは様々ですので、ページの占める割合によって名称を分けるのが一般的です。
1P:1ページ分のスペース。見開き:冊子を開いた左右両ページ分のスペース。大きさは2ページ分。1/2P:1ページの1/2のスペース。特に注釈の無い場合は横に2分割したもの。1/4P:1ページの1/4のスペース。特に注釈の無い場合は縦横に4分割したもの。横1/4P:1ページの1/4のスペース。横に4分割したもの。
ちなみに、1/2Pといっても、広告のクリエイティブ同士に一定の余白を設けるため、広告サイズは1Pの半分よりも若干小さくなります。入稿の際には各媒体のサイズ規定をよくご確認ください。
カラーに関する表記
何も注釈の無い場合はカラー表記だと捉えて問題ありませんが、媒体によっては使用する色の数によって価格が違うこともありますので、確認が必要です。
カラー
4色や4Cと表記する場合も。印刷に関わったことのある方ならご存知かと思いますが、印刷の際にはC:シアン(青)、M:マゼンタ(赤)、Y:イエロー(黃)、K:ブラック(黒)のインクの組み合わせで色が表現されますので、この4色をすべて使うという意味で、フルカラー=4色と言われます。茶色、ピンク、赤、紫といった4種類の色で出来ているという意味ではありません。例えば、「4C1P」という表記なら、「フルカラー印刷で1ページ」という意味になります。
ちなみに、印刷ではなくWEBデザインの場合は、色はRGB(R:レッド、G:グリーン、B:ブルー)という3色の組み合わせで表現されますのでご注意ください。
白黒(モノクロ)
冊子の中に白黒面がある場合、そこに掲載される広告枠はカラーに比べて価格が安くなる場合があります。CMYKの中でKだけを使うため、1色と表記する場合も。ちなみにKは「クロ」の略称と思われがちですが、key plate(キープレート)の頭文字になります。
2色
CMYKの中の2つだけを使うページの場合は、2色と言われるカラーもあります。基本的にはKとCMYのいずれか一つを組み合わせて使われます。フルカラー(4色)には劣るものの、白黒(1色)よりは表現が華やかになるので、フルカラー印刷のコストが高かった時代には重宝されていましたが、最近ではあまり見かけません。
以上、雑誌やフリーペーパーとった冊子型紙媒体の掲載面、サイズ、カラーについての解説でした。それぞれの違いや特徴をよく理解した上で、比較検討することが大切です。実際には発行部数やターゲットなど、様々な要素が必要になりますが、繰り返していくと「この発行部数で、表4がこの価格なら安いよね」といった肌感覚が磨かれていきます。
また、実際には媒体社によって、掲載面やサイズの言い回しも様々ですが、アドクロではそうした表現を統一することで、より広告主様が比較検討しやすい環境を整えています。紙媒体の出稿をご検討の方は、是非アドクロをチェックしてみてください。
まとめ
雑誌広告の掲載面やサイズについて解説しました。独特な表記方法が多く、初めて雑誌広告を出稿する際は戸惑うかもしれませんが、きちんと意味を理解することで、広告代理店との話もスムーズになりますし、自社にとって最適な商品・サービスのPRが実現しやすくなります。初めて雑誌広告を出稿する場合は、最初に掲載面やサイズについてよく知っておくことが大切です。