最近のショート動画の伸びっぷりは凄まじく、市場はここ数年で急激に成長しています。
Youtubeなどの動画投稿コンテンツもショート動画による収益化がスタートし、まさに令和を代表するトレンドの1つになっています。
そんなショート動画ですが、ここ最近では企業のマーケティング活動にも用いられることが増えており、重要なマーケティング施策として重宝される例もでてきています。
今回はショート動画の最新トレンドからマーケティング活動にどう活かしていけるのかまで、事例を用いながらご紹介したいと思います。
2023年のショート動画トレンド振り返り
皆さんはショート動画を実際に普段から見る機会はありますか?
日常的にSNSを利用している場合は、もはや見ない日はないと言っても過言ではないほど目にすることが多いと思います。
では、まずは2023年にトレンドになったショート動画についてご紹介します。
1.ハウツー系
日常に少し役立つようなハウツー系の動画は比較的伸びていました。
YoutubeショートやTikTokなど、いいねを保存感覚で使うことができるため、後から見返すためにエンゲージメントを高めている人が多くいるのではないでしょうか。
ハウツーならばちょっとしたライフハックの発信や添付の動画のような美容師やプロならではの知識でユーザーを惹きつけることができるため比較的誰でも真似がしやすい分野だと思います。
2.ノンバーバル
世界共通、誰が見てもわかるようなノンバーバル(非言語)系の動画も伸びていました。
ノンバーバルでハプニング系やドッキリ系など少し笑えるような要素を入れることでユーザーが動画を最後まで視聴しやすく、結果的にそれが伸びる要因になったのでしょう。
また、日本語で台本を制作する必要がなく日本人のみではなく海外のユーザーもターゲットになるため、エンゲージメントが大きく伸び日本国内でのバズにも拍車がかかるという強みもノンバーバルならではです。
日本では「Spider VAMBI」がこの分野では有名です。
タイトルからみても海外の方をはじめからターゲットにしており、海外向け×ノンバーバルで動画をバズらせるためにアカウント作りの設計から工夫されていることがよくわかりますね。
伸びるショート動画の共通点
伸びているショート動画は決して偶然ではありません。
一見すると色んなジャンルの動画が伸びているようですが、視聴者の心を掴むための工夫がそれぞれなされています。
それでは一体伸びているショート動画の特徴とは一体なんでしょうか。
ターゲットが明確
どんなマーケティング施策にも共通することですが、ショート動画を伸ばすためにもやはりターゲティングはとても重要です。
基本的には自社の売り出したい商品に合致するターゲットをそのまま持ってくることが多いですが、もしSNSのみ別のターゲットに訴求したいという場合は別途で設定する必要があります。
ジャンル決めの正確さ
これはショート動画だけに当てはまるものではなく、SNSやWEBメディアの運営の際にも注意しておきたい項目です。
ターゲットとともにジャンルを決めなければなりませんが、雑多なモノを扱ってしまうと専門性が失われてしまうため、アカウントが印象に残りにくくなります。
TikTokなどでもフォロワーが多いアカウントを見ると「グルメ」「筋トレ」「美容」など何か1つのジャンルに特化しているパターンがほとんどなため、基本的には1アカウントにつき1ジャンルという形にしましょう。
最初の2秒の工夫
よくショート動画は最初の2秒が大事と言われます。
今はランダムで次々と動画が流れてくるため2秒の間でユーザーを惹きつけられなければ次の動画に遷移されてしまいます。
視覚的なのか、聴覚的なのか、とにかく伸びている動画は思わず手を止めて続きが見たくなるような仕掛けが冒頭の部分でされています。
トレンドを取り入れる
流行っているフレーズや企画を取り入れるなど、トレンドの取り込みも伸びるために必要です。
最近では「猫ミーム」や「なぁぜなぁぜ」などが流行っていますが、各プラットフォームのアルゴリズムで似たようなトレンドの動画が流れやすいということもあるため、まずは多くの人の目に触れさせることが目的なのであれば必ず抑えておきたい手法です。
ショート動画はマーケティングに有効なのか?
ここまで最近のショート動画事情について話をしましたが、ショート動画はマーケティングに有効的に使えるのでしょうか?
結論から述べると、ショート動画はマーケティングに対して非常に有効です。
ショート動画を見て購入する人の割合は32.2%
MMD研究所の調査結果によると、ショート動画を視聴している人の32.2%がこれまで動画をきっかけに購入をしたことがあるようです。
ショート動画ではなかなか商品の販売に直接つなげることは難しいのでは、という考えもあるかもしれませんが、実際は販売に非常に適した方法と言えるでしょう。
今ではブログや他SNSを用いて動画を使わない画像と文章のみで魅力化を行い販売を行うという手法もよくありますが、ショート動画のほうがより短い時間で情報を与えて訴求を行いやすいターゲット層がいるのかもしれませんね。
また、ショート動画を見て実際に購入したことのあるカテゴリーを見てみると、男性女性ともに「コスメ・美容」が1番多い結果となりました。
しかし、「コスメ・美容」が突出して多いというわけでもなく、実際には食料や旅行など日常にまつわる物やサービスをショート動画経由で購入する人が多いようです。
消費者は自分にとって有益か否かで判断する?
下記のアンケートはショート動画を見てどのような企画であれば購入したいのかを質問した結果です。
全体の約4割を「商品紹介を見て」「ライフハックなどの有益な動画を見て」が占める結果となりました。
ここから推測すると、いかに短時間の間に商品の魅力を感じてもらえるか否かが最終的な購買行動を左右するのではないでしょうか。
企業がショート動画を導入する際のメリットとデメリット
ここまでショート動画が如何にマーケティングにおいて重要な役割を果たしているのかについて解説しました。
では、実際に企業がマーケティングを行う際にショート動画を取り入れるメリットとデメリットは何でしょうか?
メリット1:検索や通常のSNSでは出会えない層にリーチできる
これまではお店の情報などを調べるときは検索エンジンを活用する人が非常に多かったですが、近年ではSNSでお店探しを行う人も徐々に増えています。
特にZ世代に見られがちなのが、口コミやレビューを重視したいという考え方です。
そのため短い時間で簡潔にお店や商品のことを知りたいという層を取り込む際にショート動画は非常に有効です。
メリット2:コストを抑えられる
通常の動画マーケティングを行う際は撮影の工数、コストがかなりかかってしまいますが、ショート動画であれば大体1分以内に収まるものが多いため、最低限の工数のみで完成させることが可能です。
高品質であることに越したことはありませんが、スタート段階では社内に兼任担当として1人つける形で撮影から編集までお願いしているケースもみられています。
他のマーケティング施策を行う際もかなりの工数やコストがかかることを考えると、まずはショート動画から始めるという選択肢も良いかもしれません。
デメリット:動画マーケティングの勉強をしなければならない
よくショート動画は最初の2秒が重要と言われますが、ユーザー心理を分析してそれに沿った動画を作り上げることが重要です。
文章を書くのと違い、ほんの少しの差が明暗を分けるのがショート動画のため、時には非常に細かい作業で修正を行わなければなりません。
まとめ
いかがでしたか?
ショート動画はトレンドの移り変わりが早いと言われていますが、動画制作時の基本さえ抑えておけばターゲットに対してリーチし続けることは可能です。
マーケティング活動に行き詰っている場合や動画マーケティングを検討している際は是非ショート動画から発信を始めてみてください。