本当に価値のあるコンテンツ力がSEOに強く反映される
編集部:コンテンツと言えばSEOに強いイメージですがどのような方針で戦略を立てられていますか?
太田:WEB上で展開しているサービスである以上、SEOを無視することはできませんが、「ユーザーにとって受け入れられる」ことを強く意識しています。結果的にそれを意識することで順位も上がるものという認識をしています。
ただ完全にテクニカルを無視することはできないためコアアルゴリズムアップデート(Googleが実施する検索のアルゴリズムのアップデート)が起こりそうな時期に入った時は専門のメンバー同士でどういった影響が考えられるかという議論は行い、仮説立ては行っていますね。
実はコアアルゴリズムアップデートが起きた際にそこまで大きく順位が変動することはないのですが、それはテクニカル面というよりはコンテンツ面でユーザーにとって何が役に立つのか、を突き詰めた結果だと思っています。
編集部:それはサービス開始から考えられていたことですか?
太田:最初の段階からユーザーに寄り添ったコンテンツを作る、というのは大事なポリシーにはしていましたので、コンテンツを作っていく段階でテクニカルなことではなくユーザーにとって本当に価値のあるコンテンツがGoogleに受け入れられていくというのは確信に近い自信があったんだと思いますね。
編集部:先を見通す力がすごいですね。
太田:それこそ直近のコアアルゴリズムアップデートにおいては「おすすめ」と組み合わせるキーワード(「シャンプー おすすめ」のような)に関してはむしろ上昇しており、ユーザーに寄り添ったコンテンツ作りをしていることに関してはGoogle側も長く評価はしてくれているんだと思います。

一方で単体のキーワード(「シャンプー」のような)のみに関しては2024年3月のコアアルゴリズムアップデートで企業サイトがどうしても上位表示される流れがありましたのでそこは課題として捉えていますね。
ただそれってマイベストの認知度や信頼度に十分な伸び代があり、これから自社施策や企業様との協業によって伸ばしていける領域と認識しているためポジティブに捉えてはいます。
順序の工夫でCVRが改善
編集部:コンテンツにかなりこだわっているかと思いますが、逆にテクニカルな部分で何か反響を上げた事例はあったりしますか?
太田:コンテンツの中身ももちろんそうですが、順序の工夫によっても変化はありました。
具体的には、商品の選び方について解説するパートとランキングのパートのどちらを先に表示するかというABテストでは、選び方を先に表示した方が最終的なCVRは良くなりました。
もちろん全ての商材で同様の結果になったというわけではないですが、多くの商材では同様のことが言える結果となっています。
編集部:なぜ選び方を先に表示することがCVR向上に寄与するのでしょうか?
太田:ユーザーもあまり時間や労力を使うことなく、なおかつ納得感を持ったうえで商品を選びたいと思うんですよね。
「ランキングで1位だから買おう」というよりも、選び方についての基礎知識をつけたうえで、「ランキングは5位だけど、自分の探してるものとぴったりだから買おう」という方が納得感が得られると思うので、結果的に数字の向上に繋がりましたね。
編集部:スマホでサイトを拝見したところヘッダーにタブを見つけました。

太田:先ほど選び方をコンテンツとして始めに持ってくる、というお話をしましたが一定ランキングをいきなり見たいという方もいるのではないか、ということで後から付けた機能ですね。
スマホのヘッダーにあるので例えばいきなりランキングを見たけど結局何がいいかわからない、となった際は選び方コンテンツをすぐに見ることができますし、選び方である程度理解した方も好きな時にランキングを見れるような仕組みになっています。
とはいえあまり多くの方に知っていただいているとは言えず、普段から使っていただいている方はヘビーユーザーだと思います(笑)
この認知拡大については今後の課題の1つですね。
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マイベストを通して企業も成長できるように
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