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【なんば心斎橋】2024年11月18日週 OOHレポート
アドクロ編集部がお届けする2024年11月18日週のなんば心斎橋OOHレポート。なんば駅・心斎橋駅周辺で展開された広告で、押さえておきたい広告事例をピックアップしていきます。過去のOOHレポートはこちら。
御堂筋ジャンボ (心斎橋)
心斎橋駅構内で展開された「にゃんこ大戦争」の12周年イベントの告知広告です。
梅田や東京の渋谷でも見られた同広告(参考:【渋谷】2024年11月18日週 OOHレポート)では、屏風絵をモチーフにデザインされています。金地に緑の山々や青い川が描かれた豪華な背景の中に、ゲームのキャラクターたちが散りばめられていました。
花火や城、武者たちの姿など、ゲームの世界観を日本の歴史のあるビジュアルで表現することで、和と現代のポップカルチャーが調和していました。
心斎橋駅で掲載された、「新!いい人すぎるよ展」の広告です。
目を引く鮮やかな赤色の背景に白抜きの文字という、シンプルながらもインパクトのある配色を採用しています。デザイン面では、シンプルなイラストで描かれた人物と犬のシルエットを配置することで、親しみやすさと温かみのある雰囲気を醸成しています。
「いい人すぎるよ」というフレーズ自体がポジティブで親しみやすい印象を与え、その下に「&すぎるよすぎるよ展」と重ねることで、言葉遊びのような面白さも感じさせるクリエイティブになっていました。
心斎橋駅看板広告
心斎橋駅で展開された、大塚製薬「オロナミンC」の広告です。
大阪芸術大学の学生たちによる様々なアート作品(イラスト、写真、マンガ表現など)を展示する形式を取っています。各作品には赤字で短いテキストが添えられ、作品と文章が対になって物語を紡ぐような構成になっています。
本広告の特徴的な点は、商品(オロナミンC)の露出を最小限に抑え、代わりに若いクリエイターたちの作品を前面に押し出していることです。右下に小さくボトルを配置するのみで、「あなたにとっての『なんでや』を教えてください。」に焦点を当てています。
商品を前面に出さない手法により、押しつけがましさを排除。全体として、若者の創造性を活かしながら、ブランドの世界観を表現する企画広告となっていました。
なんば駅で展開された、エミレーツ航空のサイネージ広告です。
広告は様々なシーンを描いたビジュアルで構成。機内食を魅力的に見せる写真、色鮮やかな料理のクローズアップ、マルタ島の美しい海岸線の風景写真に「透き通る海に浮かぶ島国マルタへ」というコピーを組み合わせたビジュアル等が放映され、旅行への興味関心を掻き立てられる内容になっていました。また、下部にはエミレーツ航空の赤いロゴが一貫して配置され、ブランドの存在感を強調しています。
駅構内の動線に沿って複数の広告を展開することで、移動する人々の目に自然と入るよう工夫されており、洗練された航空会社としてのブランドイメージを伝えるクリエイティブとなっていました。
近鉄なんば駅にあるなんばアーバンビジョンで複数の広告が展開されていました。
1つ目が、谷岡学園が2028年に創立100周年を迎えるにあたってのブランディング広告です。様々な学生生活のシーンをグリッド状に配置。医療系の専門教育を象徴する白衣姿での実習風景、キャンパスライフを象徴する学生たちの表情やグループショット、そして緑豊かなキャンパスの外観写真などが織り交ぜられていました。
2つ目が「おっちゃんキッチン」という番組のTVerでの配信を告知する駅構内サイネージ広告です。
黒を基調とした落ち着いたトーンながら、番組タイトルの手書き風フォントや明るい青のTVerロゴによって、硬くなり過ぎない絶妙なバランスが取られています。通勤・通学客の多い駅構内で、家庭的で温かい料理番組の魅力を訴求する広告となっています。
3つ目が「第11回ハルカスウォーク」というイベントの告知広告です。
全体的なデザインは若々しく活動的な雰囲気を醸し出し、ファミリーや若者層への訴求を意識した構成となっています。階段を上る人々のイラストは、運動イベントとしての性格を楽しそうな演出で表現していました。
大阪メトロなんば駅にあるなんばコンコースビジョンで複数の広告が展開されていました。
1つ目が、OK (オーケー)ストアの高井田店のオープン告知広告です。
情報量を最小限に抑え、開店日時と「関西初出店」という重要なメッセージのみを伝えることで、短時間で情報が把握できる工夫がされています。シンプルかつ力強いメッセージングと、空間全体を活用した展開により、地域への新規出店の期待感を高める広告となっていました。
2つ目がリントスル なんば店の「マシンピラティス」施設のオープン告知広告です。
広告のデザインは、青を基調とした爽やかな色調で、マシンピラティスを行う人々の写真を使用しています。「11.1 OPEN」という開店日の情報と共に、「0円ミニ体験会」というインセンティブ情報も目立つように配置されていました。
3つ目が、Uber Taxiのブランディング広告です。
「荷物が多すぎ?」というシンプルなコピーと、赤いスーツケースを抱えたキャラクターの姿によって、タクシーサービスが必要となるシーンを可愛らしく表現。デジタルでありながら温かみのある雰囲気を醸成していました。
11月18日週で注目したいのは、大塚製薬「オロナミンC」の広告展開です。
商品の露出を最小限に抑え、代わりに大阪芸術大学の学生たちのアート作品を中心に据えた点が特徴的でした。作品に添えられた「あなたにとっての『なんでや』を教えてください。」というメッセージと共に、まるでアートギャラリーのような展示方法を採用することで、通行人が自然と中身に興味を持つ仕掛けが印象的でした。
商品を直接的に訴求せず、若いクリエイターたちの感性を活かした作品を通じてブランドとの対話を生み出そうとする、新しい形の駅広告として興味深い事例となっています。
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