アドクロ編集部がお届けする2024年12月16日週のなんば心斎橋OOHレポート。なんば駅・心斎橋駅周辺で展開された広告で、押さえておきたい広告事例をピックアップしていきます。過去のOOHレポートはこちら。
Topics①：HISの広告
Namba One Vision
なんば駅で展開された、HISの広告キャンペーンです。
動画で展開された広告はバカリズムを起用したメインビジュアルで、広告全体のトーンは、クリスマスシーズンを意識した季節感のある演出と、「初夢フェア」と年始を意識させるビジュアルが交互に描かれていました。
「たのむよ、HIS!!」というフレーズ、通常旅行会社は「ご旅行はお任せください」「安心の旅をご提供」といった、やや形式的で堅い表現を好んで使用してきた印象でしたが、友人に頼むような気軽な「たのむよ」という言葉を採用することで、より身近な存在としてのHISを印象づけようとしているように感じました。
年末年始は多くの人が長期休暇を取得し、旅行を計画する時期。クリスマスムードを演出しながら「初夢フェア」も意識させる展開は、目の前の休暇計画から新年の旅行まで、幅広い期間の需要を取り込もうとする意図が感じられました。
Topics②：THE GRAND PRIXの広告
なんば駅で展開された、第39回ボートレースのグランプリ「THE GRAND PRIX」のイベント告知広告です。
赤と黒を基調とした力強いデザインで、駅構内の壁面全体を使用した広告展開となっています。メインビジュアルには情熱的なメッセージと共に選手の写真が配置され、イベントの盛り上がりを視覚的に表現していました。
「心のざわめきを情熱に変えろ」「可能性をパワーに変えろ」「自分の勢いを信じて」「夢を叶えに行け。」という力強い言葉が使用されており、挑戦者としての姿勢と決意を表現しています。
競技の熱気や挑戦する姿勢を強調しながら、エンターテインメント性の高いイベントとしての魅力を伝える内容となっていました。
Topics③：XANVALAの広告
心斎橋駅で展開された、XANVALAのコンサート告知広告です。
モノクロームを基調とした印象的なビジュアルで、赤のアクセントカラーが効果的に使用されていました。
バンドメンバーはヴィジュアル系ロックを意識させる格好をしており、黒を基調とした衣装に、シルバーのアクセサリーやチェーンなどのディテールが印象的でした。
Topics④：L'OCCITANEの広告
南海なんば駅で展開されたL'OCCITANEのクリスマス広告です。
「ロクシタンのホリデーギフト」というタイトルの下、クリスマスギフトのイメージが美しく表現されています。動画のワンシーンでは、プレゼントボックスと輝く光の演出がクリスマスの雰囲気を盛り上げているように感じます。
ブランドの高揚感やクリスマスシーズンの特別感を表現しながら、商業施設の空間デザインとも調和した洗練された事例となっていました。
また、同広告は東京都内の新宿や渋谷駅構内でも展開されており、広域に展開されたプロモーション施策のようでした。
Topics⑤：JAEGER-LECOULTREの広告
心斎橋駅で展開中、JAEGER-LECOULTRE（ジャガー・ルクルト）の広告です。
JAEGER-LECOULTREの「REVERSO」モデルを紹介する内容で、時計の機械的な精緻さを強調するデザインとなっていました。
広告は心斎橋駅特有の高級感のある雰囲気の中に展開され、照明と相まって高級感を演出していました。
Topics⑥：RED ONEの広告
なんば駅で展開中、Amazon Prime Video「RED ONE」の広告です。
“クリスマス”という季節感を感じさせるビジュアルが特徴的で、1本あたり4面ある柱で、2面ごとに異なるコンテンツが放映されていました。サンタクロースらしき白髪の男性キャラクター、巨大なホッキョクグマ、そしてドウェイン・ジョンソンをはじめとする出演者らが描かれており、クリスマスシーズンに合わせた冬をテーマにした作品であることが一目で分かる構成となっています。
全体的に、ハリウッド映画のスケール感と日本のクリスマス時期を意識した展開が特徴的な広告となっていました。12月上旬頃、東京渋谷でもポスター連続貼りでの広告展開が見られるなど、プロモーションに力が入っている様子が伺えます（参考：【渋谷】2024年12月9日週 OOHレポート）
編集部から一言
12月中旬に入ってから、クリスマスや年末商戦期という時期を意識した広告が多数見られるようになってきました。
その中でもL'OCCITANEの広告はプレゼントボックスと光の演出を組み合わせた動的な表現を採用し、ギフトの物理的な魅力と幻想的な演出を見事に融合させていました。大阪エリアのみならず、新宿や渋谷といった東京の主要駅でも展開されており、消費が活発な都市部における購買行動の活性化を狙ったプロモーションだと想定されます。
アドクロ編集部
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