アドクロ編集部がお届けする2024年12月23日週のなんば心斎橋OOHレポート。なんば駅・心斎橋駅周辺で展開された広告で、押さえておきたい広告事例をピックアップしていきます。過去のOOHレポートはこちら。
Topics①：ニューバランスの広告
Namba One Vision
なんば駅で展開中のニューバランス（ニューバランス堀江店）の広告です。
地下通路の壁面全体を活用した大型サイネージで、白を基調としたミニマルなデザインが特徴的です。
広告は複数のパネルで構成され、スポーツウェアを着用した大谷翔平選手の全身カット、野球のバッティングシーンなど、スポーティな要素を表現。特に、モノトーンの写真と背景の幾何学的なパターンのコントラストが、ブランドの持つスポーツ性とファッション性の両面を表現していました。
Topics②：怪獣8号展の広告
南海なんば駅で展開された、怪獣8号展のプロモーション広告です。
階段に沿って配置された円柱広告が特徴的で、複数の柱面を活用することで視認性を高めています。メインビジュアルには、メインキャラクターと炎をモチーフにした赤色の背景を組み合わせ、怪獣8号特有の迫力ある世界観を表現していました。
階段通路が広く、広い空間が特徴的な南海なんば駅ですが、カラー選定も相まって非常に存在感ある広告となっていました。
Topics③：TUMIの広告
南海なんば駅で展開された、TUMIの広告です。
サイネージを活用し、鮮やかな青を基調としたビジュアルで展開。商品の特徴的なパーツや機能性を際立たせるために、バッグの各部分をクローズアップで切り取り、複数のパネルを使って連続的に表示する手法を採用しています。
画面上部に配置された白のTUMIロゴは、ブランドの高級感を損なうことなく視認性を確保しています。また、クリスマスをはじめ、年末年始の旅行や帰省ニーズに合わせた展開であるように感じました。
また商業施設の通路上部に設置された広告位置は、買い物客の自然な視線の動きに合致しており、年末の購買意欲が高まる時期に効果的な広告展開となっていたのではないでしょうか。
Topics④：パネライの広告
心斎橋駅で展開された、パネライ大阪心斎橋ブティックの広告です。
縦型サイネージを活用し、時計の精密な作りを表現するクリエイティブを展開しています。時計本体の精緻なディテールを青を基調とした背景で際立たせ、ブランドのラグジュアリー性と技術力を表現。また、文字盤のクローズアップやブレスレットの立体的な描写により、商品の質感が効果的に伝わる構成となっています。
心斎橋駅特有の天井の間接照明と広告の青い光が調和し、高級時計ブランドにふさわしい上質な空間演出を作り出していました。
Topics⑤：アメリカン・エキスプレスの広告
南海なんば駅や心斎橋駅で展開されていたアメリカン・エキスプレスの広告です。
【なんば心斎橋】2024年12月9日週 OOHレポートでも紹介した同広告ですが、引き続きプロモーション展開を継続していました。
「アメックスで、ピッと買おう。」というキャッチコピーとともにタッチ決済のプロモーションを展開しています。青を基調とした爽やかな色使いの中、男性モデルと非接触決済を示すアイコンが印象的にレイアウトされています。
キャッシュレス決済の利便性を、シンプルかつ親しみやすい表現で訴求しており、通行する人々に向けてタッチ決済の利便性とアメックスカードの宣伝を展開していました。
Topics⑥：高知県の広告
なんば駅で展開された、高知県のプロモーション広告です。
「この暮らし、ありかも。」というキャッチコピーを中心に、サイネージで展開されています。紺碧の空と人物のシルエットを組み合わせた印象的なビジュアルは、高知の豊かな自然と暮らしやすさを表現していました。
広告には「やりたいことがある"高知"にいる」というメッセージが掲げられ、移住促進を意識した内容となっています。「スムーズな育休に入ることができて」などのメリットを示すことで、高知での新しい暮らしのイメージを具体的に伝えていました。
駅構内の通路に設置された広告は、通勤・通学者の目に自然と入る配置となっており、都市部の生活者に向けて高知での暮らしの魅力を発信した広告となっていました。
編集部から一言
2024年12月23日週において、特筆すべき動向は高級ブランド各社の展開でした。特にパネライやTUMIに代表されるラグジュアリーブランドは、デジタルサイネージを活用し、ブランド固有の世界観と品位を損なうことのない表現手法を採用、展開していました。
ホリデーシーズンという時期性を活かしつつ、商品の持つ本質的な高級感とブランドイメージの強化を両立させた広告展開は、消費者の購買意欲を効果的に喚起するものとなっています。各ブランドが培ってきた伝統や価値観を、サイネージで表現する手法は割とスタンダードになってきている印象もあります。
アドクロ編集部
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