株式会社PR TIMESは運営するプレスリリース配信サービス「PR TIMES」において、2024年1月1日〜2024年10月31日に企業から発表いただいたプレスリリース総計32万8938件を対象に、データ分析と総括、業界分析と各種ランキングなどを発表した。
調査概要
集計対象：PR TIMESプレスリリース32万8938件
発表項目：2024年総合＆月別キーワードランキング、注目キーワード、業界別分析 等
調査期間：2024年1月1日～2024年10月31日
出典元：プレスリリース配信サービス「PR TIMES」：https://prtimes.jp/
昨年比2.9倍増！2024年の急上昇キーワードは「生成AI」
「2024年企業発表キーワード急上昇キーワードランキング」では、2023年と2024年のそれぞれ同期間（1月1日〜10月31日）におけるキーワードが使用されたプレスリリースの件数の増加数が多い順にランキングされている。
2024年の第一位は「生成AI」で、昨年と比較すると3,695件の上昇となった。3位にも「AI」がランクインしており、1,058件増加となった。
2024年、「生成AI」はより一層注目の言葉となり、最も企業発表で使われたキーワードとなった。下の棒グラフは、2024年の「生成AI」というワードの使用件数の増加を示したものだ。昨年に比べると2.9倍の増加となっている。
この数年で爆発的に増加したAI関連サービスの中でも、生成AIを活用した技術は特に多岐にわたる。企業では業務効率化やマーケティング、カスタマーサポートに活用され、生活者向けには画像生成や文章作成など、日常的に利用できるサービスが幅広いシーンで急速に普及している。新たなサービスや商品のリリースも急速に増え、注目度が一層高まっている結果がこの数値に反映されている。
「猛暑」は約2倍、「ショートドラマ」は4倍近く件数が増加
キーワードを年別に比較すると、今年特に伸びが見られたのは「猛暑」と「ショートドラマ」だったようだ。「猛暑」は昨年の2倍近い346件、「ショートドラマ」は昨年の4倍近い169件の利用件数であった。夏の暑さ対策グッズなどの新商品発売時や、夏のグルメ・レジャーの紹介などに「猛暑」という言葉がよく使われたようだ。また、縦型動画で注目されるようになった「ショートドラマ」は、SNSのエンタメコンテンツとして発信されるだけでなく、企業が宣伝や広報、マーケティングに活用する機会が増えた。ショートドラマの制作やPRを請け負う企業のリリース・コンテンツ紹介記事などにも使用された結果、急激に使用件数が伸びたと推測される。
業界別に新たなキーワードが登場、流行や注目を反映
業界カテゴリ別2024年企業発表キーワードは以下のようになっている。美容・健康業界の上位には「スキンケア」や「美容」など王道のキーワードが並ぶ一方で、流行の「韓国コスメ」も14位にランクインしている。また、15位の「ジム」、16位の「筋トレ」、19位の「睡眠」、20位の「健康経営」は今年新たにランクインした言葉のようだ。
交通・運輸・輸送業界では、2位に「2024年問題」がランクインし、物流業界の大きな課題が取り上げられた。また、6位には近年目にすることが多くなった「SDGs」、19位「自動運転」や20位「脱炭素」など新たな技術への注目や世相を反映する結果となった。
これらのキーワードは今年、企業のプロモーション戦略やコンテンツ制作の中で積極的に取り入れられ、リリースでの使用件数も急激に増加した。さらに、「韓国コスメ」や「自動運転」など、各業界固有のキーワードが浮上し、消費者ニーズや社会的課題を反映する動きも見られた。このような流れは、企業が時代の潮流を敏感に察知し、戦略的な発信を行う重要性を示していると言えるだろう。
古田ちほ アドクロ編集部
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