成蹊大学発スタートアップの株式会社WASABIは、マイクロモビリティサービス「LUUP」を展開する株式会社Luupと連携し、渋谷エリアでマナー啓発と清掃活動を組み合わせたプロモーションを実施した。歩くゴミ箱広告「BinGo」を活用し、移動と美化を同時に訴求する取り組みとして展開された。

背景には、インバウンド需要の回復による路上ゴミ問題の顕在化と、電動キックボードを中心としたマイクロモビリティの普及に伴う交通マナーの課題がある。WASABIはこれまで、「ゴミ箱が人に近づく」という逆転の発想でBinGoを展開し、街中での清掃行動そのものを広告化してきた。一方、LUUPは都市における新しい移動インフラとして定着を進める中で、利用者のマナー向上が課題となっていた。両者の課題意識が一致したことが今回のコラボレーションの背景にある。BinGoを背負ったスタッフが「LUUP×BinGo」の特別仕様広告として街中を巡回し、ゴミ回収とマナー啓発を同時に実施した。LUUPのポート周辺や利用者が多い繁華街を中心に活動し、清掃を行いながら、正しい駐輪や交通ルールの遵守を視覚的に訴求する構成となっている。単なる告知にとどまらず、「正しい乗り方」と「正しい捨て方」をセットで提示することで、都市における新しい行動基準を体験として伝える設計が特徴だ。

清掃行動そのものを媒体化し、街の課題解決とブランドメッセージの接点を同じ現場でつくった点が有効である。BinGoは固定設置のゴミ箱ではなく、人がいる場所へ移動して回収するため、接触機会を待つのではなく取りに行く設計になっている。そこにLUUPのマナー啓発を重ねることで、ポート周辺や繁華街での実利用シーンに沿って視認されやすく、交通ルールや駐輪マナーの訴求を生活文脈の中で提示できる。ゴミ箱が人に近づくという発想の反転と、清掃がそのまま広告表示の機会になる構造が結びつき、屋外での認知獲得と行動喚起を同時に狙える施策になっている。

