広告における「炎上」ってなんだろう
編集部:「炎上」ってよく聞きますけど、そもそも炎上の定義って何かありますか。
中村:私自身「炎上」を明確には定義はしていません。人によってはX(Twitter)で50回以上リポストされたらとか、100万インプレッションいったら…と定量的に炎上を定義している場合もありますが、私はもうちょっと定性的に見ています。「不特定多数の批判が一気に集中的に集まったら炎上」と呼べると考えています。
炎上については、吉野ヒロ子さんの「炎上する社会」という本や治部れんげさんの『炎上しない企業情報発信』から参照しています。炎上には2つの側面がありまして、1つ目が「祭り」の側面、2つ目が「制裁」の側面があります。

参考:吉野ヒロ子「炎上する社会-企業広報、SNS公式アカウント運営者が知っておきたいネットリンチの構造」
編集部:「祭り」…ですか?
中村:「祭り」の側面は、広告に直接的な原因はなく、“何か嫌だ”という一つの投稿に対して、消費者が抱いている不満や広告に関係のない文句が集まるイメージです。雰囲気で盛り上がっている側面…とも言い換えられるかもしれません。
例えば、あるタレントが出演した広告に対して、「なぜそのタレントなんだ?」とか「そのタレントの出身地は○○だ」と根も葉もない内容の投稿のことを指します。
編集部:広告の内容以外の要因で炎上するケースですね。
中村:もう1つ「制裁」の側面は、広告内容に原因があって、「この広告を制裁しないといけない」と消費者モチベーションが働くことで起きます。
広告主のステレオタイプ的な考えや思想に対して消費者の不満が出るのが、この制裁かなと思っています。この後、事例を紹介しますが、今回は「制裁」側面で炎上した事例にフォーカスして話していきます。
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誇大広告のような見せ方で炎上
誇大広告のような見せ方で炎上
