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X投稿をそのまま広告に?話題の「瀬戸しお」広告について担当者に聞いた
「ばかうけ」「星たべよ」「瀬戸しお」などの米菓を製造・販売する株式会社栗山米菓は、同社の商品である「瀬戸しお」のOOHやWebCM放映を2024年9月2日から開始しました。
【渋谷BIG20の広告の様子 ※アドクロ編集部撮影】
瀬戸しおは、2005年に発売開始したサクッと軽やかな食感が特徴の揚げせんべい。発売以後、種類の増加とともに順調に売り上げを伸ばし、現在は同社の主力ブランドの一つとなっています。
今回のOOHやWebCMではキャッチコピーを「どうやらうまいらしい」とし、X(旧Twitter)で発信された瀬戸しおに対する感想をそのまま掲載したクリエイティブとなっていました。
本企画を担当した株式会社電通東日本の冨田氏に、広告の掲載時期や面の選定について話を聞いたところ、
「残暑に差し掛かる時期で、暑さも下降気味となり、徐々におせんべい需要も盛り返してくる傾向にもあるので、そのタイミングに実施しました。また、直前には同社のトップブランドである『ばかうけ』のブランドプロモーションを行っており、栗山米菓への好意度も比較的高い状態での実施ということも意識しています。
掲載場所について、基本的には話題性獲得を前提としているので、渋谷BIG20、JR新宿ツインシートをメイングラフィックと捉えています。東急沿線駅各所に関しては、同商品を販売している東急ストアがあるので、ダイレクトな購入に直結するのではないかと考えた次第です。」と教えてくれた。
【JR新宿駅ツインシートの広告の様子 ※アドクロ編集部撮影】
また、広告デザインはXに投稿された、ユーザーによる”瀬戸しおの感想”がそのまま載せられた斬新なデザインでした。
クリエイティブの意図について冨田氏は、
「Xは数あるSNSの中でも、最も一般生活者の声を見ることのできるオープンプラットフォームだと思います。そのコメントを活用することが、実は今最もリアルで信ぴょう性の高いものではないかと考えた次第です。
さらにその中でも『瀬戸しお』を推すユーザーが想像以上に多かったのも活用の決め手にもなりました。普段、声を大にして『瀬戸しお』と言うことはありませんが、“実は推しがかなり多い”という事実をしっかりと世の中にあらわにして認知させていくことで、瀬戸しおというブランドを一回り大きくできるのではないかと考えました。」
今回のXから抽出した実際のユーザーの声を活用したデザインは、商品に対する信頼性と親近感を高める効果が期待できるのではないでしょうか。「瀬戸しおを吸います」「瀬戸しお、マジで悪魔の食べ物」など、等身大の表現がより親近感を高めていた印象です。
「瀬戸しお」という商品の隠れたファン層を可視化し、そのコミュニティ感を醸成することで、ブランドの成長を図る戦略は目を引くものがありました。今後の展開にも注目していきたいところです。
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