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マーケティングの成果が変わる、心を動かす具体的なシナリオの描きかた | 内山佳穂

たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング 著者 / 西口 一希
マーケティング戦略を考えるとき、私たちは「ターゲット層」や「ペルソナ設計」に時間をかけます。しかし本書では、そうした“架空の顧客像”ではなく、実際の顧客の行動・心理を徹底的に観察することこそが、事業成長のカギになると書かれています。
特に印象的なのは、著者が提唱する「たった一人のカスタマージャーニーを深掘りする」という手法。例えば、「広告を見た後にすぐ購入した人」と「一度サイトを訪問した後、2週間後に購入した人」では、行動の背景にある心理が全く異なります。本書では、こうした細かな違いを分析し、顧客が本当に動くポイントを見極める方法が解説されています。
この視点を持つと、広告やプロモーションの考え方が変わります。私自身、この本を読んで「広告のターゲティング」や「クリエイティブの作り方」を見直すきっかけになりました。たとえば、単に「30代男性向け」と括るのではなく、“この広告を見た瞬間に心が動く”具体的なシナリオを描くことが重要だと気づかされます。
もし、「広告の効果が頭打ち」「ターゲティングの精度をもっと上げたい」と感じているなら、この本は大きなヒントになるはずです。私自身も、この視点を活かしてマーケティングに取り組んでいます。
(ちなみに私自身、マーケティング面でとてもお世話になっている先輩からこの本を紹介していただきました。)
人を動かす強い企画や施策は、一般的な調査からは生まれません。
たった一人の“N1”を分析する「顧客起点マーケティング」から未購買顧客を顧客化、さらにロイヤル顧客化する「アイデア」をつかめます。
P&G出身、ロート製薬にて化粧水「肌ラボ」を本数ベースで日本No.1へ、スマートニュースではiPhoneアプリランキング100位圏外から1年でNo.1へ。本書では、著者の西口一希氏が確立したフレームワークの理論と実践を全公開します。
自社ブランドについての数問の調査で作成できる2つのフレームワーク「顧客ピラミッド」と「9セグマップ」はターゲットとすべき全顧客を可視化・定量化し、経営とマーケティングを繋ぎます。同時に競合も分析して、具体的な戦い方を導き出します。
本書で解説すること
・有効な「アイデア」の定義と見つけ方
・分析対象とする“N1”の選び方
・ターゲット顧客を「未認知」~「ロイヤル」の5つに分ける「顧客ピラミッド」の作成と分析方法
・販売促進活動とブランディング活動を同時に可視化・定量化し、マネジメントする「9セグマップ」の作成と分析方法
・潜在顧客を顧客化、さらにロイヤル化する打ち手の開発方法
・競合から顧客を奪う「オーバーラップ分析」の方法
・破壊的イノベーションに顧客を奪われるリスクの防ぎ方
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