銀座・新潟情報館 THE NIIGATAは、2026年3月29日から4月6日まで、銀座の同館で展示会「例の看板展 in 銀座」を開催した。展示の対象は、新潟県長岡市周辺に数百枚存在するとされる地元ペットショップ「松田ペット」の通称「例の看板」で、新潟県外での開催は初めてだった。

企画のきっかけとなったのは、東京から長岡市へ移住した新稲ずな氏が「例の看板」と題した同人誌を発行したことだった。同誌や関連投稿がSNS上で話題となり、長岡の外でも広くファンを獲得した。PRリリースでは、この展示を「長岡の日常風景を、東京銀座のど真ん中で体感できる初の試み」と位置付けている。

松田ペットの看板は約40年前に制作が始まり、これまで約900枚にのぼるとされる手描き広告で、一枚として同じデザインがない。犬の表情や描き方には変化があり、長年にわたって新作が生まれてきた。看板の設置エリアは市外局番が同じ長岡市とその周辺地域に限られ、長岡では見かけない日がないほど親しまれている。

松田ペットの看板は長岡市内にしか置かれていないため、長岡で暮らす人には毎日のように目に入り「あの店の看板」として当たり前の風景になっている。エリアを絞って看板を集中掲出し、地域内での圧倒的な存在感を作るドミナント戦略といえる。1枚だけなら見過ごされるところが、街中に溢れることで「またあの看板だ」と意識に入ってくる。一方、外から来た人にはその密度が「なんだこれは」という強い違和感として映り、それがSNSで拡散された。さらに看板は1枚ずつ絵が違うため、見るたびに「今度はどんな絵か」と探したくなり、「こんな看板を見つけた」と投稿されやすい広告表現となっている。

